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言の葉千本ノック ④ -視覚的表現(動詞・形容詞・形容動詞)-

● 第六章 視覚的表現(動詞・形容詞・形容動詞)
 形容詞については終止形で掲載しました。現代語形容詞(「い」で終わる形容詞)も古語形容詞(「し」で終わる形容詞)も混合した形になっています。
 形容動詞については語幹のみで掲載しました。
1. 物が主語になる、写実的な動詞
 本節では「1」で物が主語になる動詞、「2」で人が主語になる動詞という分け方をしました。物も人も主語になる動詞は、原則として「1」に分類しています。
(1)状態に主眼がある
〈2文字〉
在る 付く 指す 向く 反る 照る 吊る
〈3文字〉
透ける 撓む(たわむ) 烟る(けぶる) 歪む(ひずむ) 歪む(ゆがむ) 粘る 現れる(あれる) 霞む 荒れる くすむ 濁る 
〈4文字〉
輝く きらめく 凭れる(もたれる) 俯く(うつむく) 見下ろす(みおろす) 捻れる・捩れる(ねじれる) 貫く 
〈5文字〉
さんざめく へばりつく 立て掛ける 横たわる 仰臥する

(2)動詞 -動きに主眼がある-
〈2文字〉
飛ぶ 舞う 這う 浮く 
〈3文字〉
動く 揺れる 回る 止まる 滑る 沈む 上がる 下がる 現れる(あれる) 
〈4文字〉
流れる 震える 転がる 崩れる(くずれる) 傾く(かたむく) 傾く(かたぶく) 退く(しりぞく) 漂う 揺蕩う(たゆたう) はためく たなびく 
〈5文字〉
現れる(あらわれる) 
〈6文字〉
回転する 漂流する

(3)変化に主眼がある
〈2文字〉
なる
〈3文字〉
伸びる 縮む 萎む(しぼむ) 滲む 溶ける 変わる 灯る 消える 焦げる 出づる まげる 曲がる 濡れる 
〈4文字〉
膨らむ(ふくらむ) 広がる 狭まる 固まる 鮮やぐ(あざやぐ) 薄らぐ ぼやける 遠のく 近付く
〈5文字〉
迸る(ほとばしる) 

2. 人が主語になる動詞
(1)人が自分で動いたりする、映像的な動詞
〈2文字〉
居る 立つ 
〈3文字〉
歩く 歩む 走る 駆ける 踊る 転ぶ 座る 仰ぐ 進む しゃがむ かがむ 伏せる すくむ 
〈5文字〉
跪く(ひざまずく) 蹲る(うずくまる) 

(2)人が他の物に影響を与える、映像的な動詞
〈2文字〉
引く 押す 飲む 抱く 持つ 振る 刺す 切る 着る 脱ぐ 噛む 蹴る 吹く 吐く 研ぐ 擦る(する) 吸う 突く 編む 摘む 出す 折る 繰る 塗る 剥ぐ 置く 接ぐ
〈3文字〉
食べる 毟る(むしる) 齧る(かじる) 舐める 叩く 殴る 投げる 放る(ほうる) 放つ(はなつ) 握る 掴む 抱く(いだく) 摩る(さする) 擦る(こする) 千切る こねる 回す 落とす 作る 綴る 紡ぐ 包む 捨てる 棄てる 拾う 分ける 曲げる 零す 
〈4文字〉
まとめる 啄む(ついばむ) 

(3)それのみでは写実性が弱い動詞
〈2文字〉
行く 来る 見る 聞く 待つ 出る 
〈3文字〉
返す 送る 入る 生きる 殺す 屠る 悼む 
〈4文字〉
弔う 

3. 形容詞
〈2文字〉
濃い 
〈3文字〉
暗い 多い 長い 太い 細い 高い 低い 厚い 薄い 近い 遠い 古い 粗い 
〈4文字〉
大きい 小さい 少ない 短い 明るい 平たい 険しい 細かい 幽けし(かそけし)
〈5文字〉
新しい 堆い(うずたかい) 

4. 形容動詞
〈3文字〉
疎か(おろか) 顕は(あらは) 幽か(かすか) 仄か(ほのか)
〈4文字〉
柔らか(やわらか) 緩やか 滑らか(なめらか) なだらか ふくよか おぼろげ 

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