左手で書(描)いてみよう!

もう10年以上になるが、ずっと左の肩だけが凝っている。マッサージ屋さんに行くと右肩も同じくらい凝っていると言われるのだが自覚症状があるのは左だけだ。

左肩を回すとボリボリと音が鳴る。胸鎖乳突筋(だと思う、正確な部位の名称はわからない)が鎖骨とぶつかるところで音が鳴っているようだ。寝る時は左腕を下にして横たわるほうが身体が安定する。左肩のほうが内側に入りやすくなっており、ちょうどよく「収納される」ような感じがする。頬杖をついたり、机や洗面台などで何気なく体重を支える動作はすべて左腕でやってしまう。両手の指を交互に組んで回すときにゴキゴキ鳴るのも左手首だけ。左手親指だけが他人より外側に曲がるようになっており、そこもパキパキ鳴ることがある(今久しぶりにやってみたら鳴らなかった)。どうやら自分は左半身の首から手にかけての関節に特徴があるようだ。かつ体重を支える「支柱」の役割を負わせているため、過剰な負荷がかかっている。

そこで僕は考えた。普段「支柱」の役割を果たしている左手をもっとアクティブに使ってあげたら、この肩凝りが改善するかもしれない。僕は右利きなのでペンを握って書くときも左腕に体重を預けていることが多い。なら左手で文字や絵を書(描)けば、右手が代わりに「支柱」となり左右のバランスがとれるだろう。

ホントかウソか知らないが、よく左利きの人には芸術的才能があると言われたりする。左手は創造性を担う右脳に繋がっており、そのために芸術的才能に恵まれるのだとか。もしもそれが本当だとすれば右利きの人も左手をあえて使うことで芸術的才能が開花するかもしれない。概ねこのような話を大学時代にお世話になった先生が以前mixiに書いていた。そのmixiの記憶が頭の片隅にあり、今改めて左手を使ってみようと思ったわけである。

これを読んでいるあなたも、ためしに利き手ではない手で文字を書いてみてほしい。きっとぐにゃぐにゃの文字しか書けないはずだ。鏡文字を書いてしまうこともある。まるで文字を覚えたばかりの幼児のようである。なかなか新鮮な感覚が味わえるだろう。

さあ、幼児に戻って凝り固まった肩と創造性を解放しよう!……そんなつもりで、ときどき左手を使ってフリーライティングまたはフリードローイングをするようにしている。右手で書(描)く場合のように、頭に浮かんだことを即座に文字や絵として出力するスピード感は得られない。むしろその「遅さ」こそが大切なのではないかと思っている。

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