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「いいです」「大丈夫」・・日本語のあいまいな表現に苦しんだ会社員時代

こんにちは、ユニアです!

私は、大学を卒業したあと、日本企業で翻訳者として働いていました。最初はそれほど苦労しませんでしたが、仕事をしていくうちに、私が学んできた日本語と、職場で使う日本語との間に、非常に多くの違いがあることに気づきました。それで、新しいビジネス用語や表現を山ほど覚えなければいけないことに、だんだん困難を感じるようになっていきました。

正直なところ、当時はそれがかなりストレスでした。日本のオフィスの人と連絡をする際に使わなければいけない敬語も、複雑で混乱しました。

でも、ビジネス用語や敬語以上に私を苦しませたのが、質問に対する日本人のあいまいな回答でした。

私が日本の飲食店でアルバイトをしていたときのことです。

「お手伝いしましょうか?」
「いいです。」
「水のおかわりはいかがですか?」
「大丈夫です。」

この「いいです」や「大丈夫です」 は「YES」なのか「NO」なのか、いつも判断に困りました。

日本語はあいまいな言い回しが大変多い言語です。日本人は、自分の本音を一部または全部隠したまま、とりあえず質問に答えることができるのですよね。

「いいです」や「大丈夫です」だけでなく、「そうです」や「結構です」という答えが返ってきたときにも、とても迷いました。相手の意図を正しく理解しないと、勘違いしたままになってしまう可能性があります。

あいまいな日本語には、会社員になり、翻訳者として働くようになってからも苦労させられました。言葉があいまいだと、行間を読み、本当の意味を判断する必要があるので、翻訳プロセスが非常に苛立たしいものになります。いくつかの外国語を学んできましたが、この点では日本語が一番複雑で難しいと感じます。

今では、日本語のあいまいな言葉が、「触れると問題が起きそうなことはそのままにしておく」という日本文化の表れであることを知っています。あいまいな言葉は日本語の独特な点の一つで、個人的には とても魅力的だと思います。他人の考えを尊重しながら、自分の意見をやわらかく伝えるこういった話し方は、芸術的とすら思います。あいまいな言葉は理解しにくいですが、日本語を学んでいて、楽しく面白いと感じることの一つでもあります。

執筆:Yunia

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