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バリ島、観光客は隔離なし入国許可へ【2022年3月より】

バリ島への観光客は隔離なし

バリ島州政府は、2022年3月7日から、日本など23の指定国からバリ島、バタム島、ビンタン島へ入る観光客に対し、試験的に隔離を求めないことにすると発表しました。理由は明白。2年以上続くコロナ禍で、バリ島の観光産業が大打撃を受けているからです。

ただし、「試験的に」と言っているので、注意が必要です。各州政府を含め、インドネシア政府の政策は、びっくりするほどコロコロ変わるんです。バリ島への旅行をお考えの方は、必ず最新情報をご確認ください!

隔離なしでバリ島観光をする条件

ホテル隔離がなくなったとはいえ、以前のように簡単に入国できるわけではありません。到着前・到着後ともに政府による様々な指示に従い、条件をクリアする必要があります。チェックすべき項目がかなり多いため、こちらでは3月9日の在インドネシア日本国大使館からのお知らせから、主なものを抜粋してご紹介します。

・到着前にインドネシアのスマホアプリ「プドゥリリンドゥンギ(pedulilindungi)」をダウンロードし、ヘルス・アラートカード(eHAC)に記入する。
・「観光及び公用目的の特別到着ビザ」を取得する。
・到着時に、ワクチン接種証明書(2回接種)を提示する。
・到着時に、出発前2日以内に検体採取されたPCR検査陰性証明書を提示する。
・バリ島の住民でない者がバリ島で入国する場合は、3泊4日以上のバリの・ホテルまたはツアーの予約証明書を提示する。
・到着時に、体温検査及びPCR検査を受ける。
・入国後はホテル(政府認定)または自宅に直行する。
・ホテルまたは自宅の部屋でPCR検査の結果を待つ。陰性結果が判明するまでは部屋から出ない。
・到着3日目にPCR検査を受ける。

以上の他、医療用マスクの着用、手洗い・消毒、密を避けること、公共交通機関では会話しないことなどの感染症対策も、義務付けられています。

出発前と到着後合わせて3回のPCR検査、ワクチン証明書持参など面倒なことは残りますが、ホテル隔離が義務でなくなったことで、入国しやすくなることは確かですね。これによってどれくらいの観光客がバリ島を訪れるようになるのでしょうか。皆さんは行きたいと思いますか?

なお隔離免除になるのは、バリ島など指定された島の空港および港からの入国者だけで、例えば「ジャカルタから入国するビジネス目的の外国人」などには、今のところ適用されません。ジャカルタなど首都圏在住の日本人からは、「こっちもたのむよ・・」という声が聞こえてきそうです。

WFH、WFOの次は「WHB」

ここで小話を1つ。

コロナ禍で、WFH(ウェー・エフ・ハー:Work From Home)およびWFO(ウェー・エフ・オー:Work From Office)という言葉がずいぶん定着したインドネシア。それと同時に話題となっているのがWFB(ウェー・エフ・ベー:Work From Bali)です。

これは、インドネシア政府によるバリの産業振興策の一環で、去年始まったプロジェクト。いわゆる「ワーケーション」目的でバリ島を訪れる人を増やそうというものです。何だか日本の「Go To」みたいですね。

指定されるエリアはングラ・ライ空港から南東に約15㎞のヌサ・ドゥア。ビーチはもちろん、ゴルフ場もあり、ヒルトンやザ・リッツカールトンなど高級ホテルも進出しています。

インドネシア政府はWFBの他に、バリの観光業界に対する助成金の支給や、今回のような「観光客の隔離免除」政策も実施しています。とはいえ、失業者すら多いコロナ禍で、国民の税金を「ワーケーション」ができる一部の層のために使うことについては、批判も多いとのこと。

肝心のバリ島の産業振興に対する効果はいかに・・。

【追記】隔離免除、インドネシア全域に拡大か

3月21日、担当大臣より「海外からの観光客の隔離免除措置をインドネシア全域に拡大する」とする発表がありました。ただし、21日時点では詳細は明らかになっていません。この調子で、自由な往来を目指そうという動きが加速していくのでしょうか。


参考資料:
在インドネシア日本国大使館ホームページ
TEMPO.CO「Lima Program Pemerintah Bangkitkan Ekonomi Bali, WFB hingga Dana Hibah」
KOMPAS.com「Kebijakan Tanpa Karantina PPLN Akan Diperluas ke Seluruh Indonesia」


執筆:鈴木理美

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