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オリジナル曲「Shining Sword Breaker」について


構想・歌詞

TAGさんの「AA -Absolute Angel-」を聴いてあまりのカッコ良さに衝撃を受け、「自分もこういう曲を作ってみたい!」と思ったのが制作のきっかけです。

音ゲー応募曲をリファレンスにするので、はじめに曲の長さが2分ちょうどくらいに収まるよう曲の構成を決めました。

いつもはイントロAメロBメロサビ間奏Bメロサビアウトロ、で2分半くらいなので、Bメロを抜いたらちょうど良いくらいの尺になりました。

次に曲名について、子どもの頃に「激闘!クラッシュギアTURBO」というホビーアニメを観ていたのですが、それに出てくるシャイニングソードブレイカーという必殺技があまりにもカッコ良くて、技名の響きも含めて一番好きな必殺技でいつか曲名に使おうとずっと考えていたので、今回採用しました。

でも必殺技を題材にした歌詞なんてどうやって作ればいいんだ?と散々悩みながら作詞した結果、勝利への貪欲さといかに偉大な必殺技かを称えるアツい歌詞になりました。
男の子向けホビーアニメっぽさも結構感じられると思います。

コード進行

キーはAbメジャーから始まってAメロでAメジャーに転調、ラストのサビでBbメジャーに転調しています。
BPMは190です。

イントロは VIm - VII#m-5( G#m-5 ) - III 、Aメロは VIm の繰り返しで最後に III です。

サビは前半が VIm - IV - V - I - III - VIm - IV - V - IM7 - III7 、
後半が VIm - IV - V - I - VI7 - IIm - IIIm - IV - III7、
ラストが  IVM7 - V7 - VIsus4 - VI です。

リファレンス曲のサビ前半が VIm - V - I - VI7 - IIm7 - V7 - I - III という非常にエモカッコ良い進行なのですが、完成され過ぎててそのまま使うと丸ごと似た下位互換にしかならないと思ったので、小室進行から I - VI7 - IIm のセカンダリードミナントという形で取り入れました。

間奏は VIm - IV - V - IIIm - III の繰り返しでほぼリファレンス曲のものを流用しています。

終盤のサビの転調からは前半 IV - V - IIIm - VIm7 - IIm - V7 - I - III 、
後半 IV - V - V#dim - VI7 - IIm7 - V - I です。
こちらはリファレンス曲でも終盤転調していて、前半はそこのコード進行を流用しています。

音源・プラグイン

ボーカルは初音ミクV4X Originalです。
エフェクトについては、~200HzくらいでローカットしてからNectar4を入れ、CLA-2Aで2~3dBリダクション、WAVESのPuigTec EQP-1Aで8kをブースト、Vitaminの「Vocal Presence」のプリセット、Saturation Knobを1.4、RX10 De-essでディエッサー、低音のこもる280kHzにダイナミックEQ、Vocal DoublerをAmount40%くらい、最後にVocal Riderで均しています。

ボーカルとレイヤーしているSuper SawはNEXUS4の「Supersaw x4」とSpireの有料プリセット「Nhato Spire Essentials」の「102.LD SUPER SAW ARMADA」のレイヤーです。

前者は~470Hzでローカット、ボーカルと被る500Hz、800Hz、1.2kHzにダイナミックEQで-2dB、Waves C4で4kHz~にコンプをかけています。

後者はCLA-3Aで3dBくらいリダクション、EQを前者のものと同様にかけています。

ベースは①ステレオ感担当でSpireの有料プリセット「Nhato Spire Essentials」の「19.BS BIGROOM SAW」、②高音担当でNEXUS4の「B-Type Bass」、③アタック感担当でSYNTHMASTER ONEの「BAS Electro Slap Bass」、④低音担当でSpireの有料プリセット「Nhato Spire Essentials」の「20.BS CLEAR SUB」をレイヤーしました。
音数を多くしたかったので結構レイヤーしましたが①は別にいらなかった気もします。

①は~300Hzでローカット、ボーカルと被る450Hzと800Hzに-2dBダイナミックEQをかけています。

②はWIDERを70%にして若干ステレオ感を足し、~280ローカット、ボーカルと被る450Hzと800Hzに-2dBダイナミックEQ、8k~を-1dBハイシェルフして音がジリジリし過ぎるのを削り、CLA-2Aで3dBくらいリダクションして密度を上げています。
①でステレオ感を出してるのに何でWIDER使ってんだ!(あるいはそもそも①がいらない)と反省しています。

③は~180ローカット、CLA-3Aで3dBくらいリダクションして音を固くしています。

④はRenaissance Bassの「Basic setup」でIntensityを-3.0まで下げて倍音を足し、CLA-2Aでリダクション3~5dBくらい潰し、Ozone11 Imagerで~70を-40くらいに狭めて低音が横にモワモワし過ぎるのを削り、キックとのサイドチェインコンプでキックと被らないようにしています。

キックはVengeance Essential Clubsounds Vol.4(以下「VEC4」)の「Trance Kicks 14」で、エフェクトはSubmarineの「Club Kick」でMIXを6にして、5.3kHzくらいを緩く1dBブーストしてアタック感を強めています。

クラップはVEC4の005で、CLA-3Aを5dBくらいリダクションで音を固くしています。

間奏のスネアはVEC4の002とVengeance EDM Essentials Vol.1の008のレイヤーで、~100Hzを-2dBローシェルフしています。

クラッシュシンバルはVEC4の10で~200Hzをローカットしています。

ハイハットはVEC4の「Hihat Percussion Loops」の211のループ素材で、~200Hzをローカットしています。

ベルはAメロと間奏で右側で鳴っているのがNEXUS4の「Fantasy」、間奏で左側で鳴っているのがSYNTHMASTER ONEの「GTR Heart」です。
エフェクトはどちらも2kHzのキンキンするところを-2dB削っていて、前者の方はそれに加えて~500Hzを-1.5dBローシェルフ、ボーカルと被る800Hzに-1.5dBダイナミックEQをかけています。

サビ後半や間奏で鳴っているエレピはNEXUS4の「Amberpiano」で、エフェクトはSaturation Knobを0.4かけて、~300Hzをローカット、キンキンする3kHzを-2dB削っています。

シンセパッドはいつも使っているSpireの「PD Munich」です。
エフェクトはWIDERで160%に広げ、~400Hzを-3dBローシェルフと5k~を1dBハイシェルフ、ボーカルや色んな音と被る500Hzくらいを広めに-2dBダイナミックEQ、SpireのディレイとリバーブをオフにしてインサートでValhalla VintageVerbの「Aerial Hall」をMIX17%でかけて、WAVES CenterでSideを0.3dB上げています。

オケヒはNEXUS4のパックの「Vintage Synths 2」に入っている「Orchestra Hit」で、エフェクトはWAVES Doubler 2の「Basic Doubler」を原音抜きで入れて、CLA-3Aをリダクション1dBでかけて、ボーカルと被る350Hzと750Hzに-1~2dBダイナミックEQをかけています。

AメロのプラックのアルペジオはSpireの「PL FM Trance MW」で、エフェクトは~300Hzローカットとボーカルと被る440Hzに-1.5dBダイナミックEQをかけています。

サビで左右に交互に鳴っているプラックのアルペジオはSpireの有料プリセット「Nhato Spire Essentials」の「128.PL SYNC TRANCE」で、エフェクトは~200Hzを-2dBローシェルフ、ボーカルと被る380Hzと750Hzに-1.5dBダイナミックEQをかけています。

シンセパッドだけだと中低音が物足りなかったので、音数を多くするためもあってサビでプラックのアルペジオでSYNTHMASTER ONEの「PLK Another UK」を入れています。
エフェクトは上記と同じです。

イントロで鳴っているピアノはAddictive Keysの「Intense Keys」でリリースを切っていて、エフェクトは~300Hzを-1.5dBローシェルフ、4kHzを+1.3dB、Valhalla VintageVerbの「Bright Hall」をMIX20%で入れています。
リリースをカットしているならリバーブはいらないかなと思いましたが、多少はかける方が馴染む気もします。

要所要所のキメの部分の前で鳴っているフォッという音はキックを反転させたもの(リバースキック)です。

AメロのSweep UpはVengeance EDM Essentials Vol.1のUplifter 35 Noise 2 BarsとSYNTHMASTER ONEの「FX Sweep up」のレイヤーで、エフェクトはボーカルと被る400Hzと750Hzを-2dB削っています。

サビ頭のSweep DownはVEC4の22とSYNTHMASTER ONEの「FX Mercury Sweeper ARK」のレイヤーで、Sweep Upと同様のEQをかけています。

間奏の頭でコーンと鳴っているのはSYNTHMASTER ONEの「BEL Aethera Bell KApro」で、エフェクトはSaturation Knobを0.7かけて、WIDERを80%にしてステレオ感を広げています。

Super Saw、ベル、ベース、ドラムはそれぞれでまとめたBUSトラックを作り、SSL G-Master Buss Compressorでレシオ2:1、アタック30、リリース.1でリダクション1dBになるようかけています。

マスターのボリュームについて、サビ以外は-1dBオートメーションをかけています。

マスタリングはShadow Hills Mastering Compressor Class AでOPTICAL、DISCRETE(レシオ2:1、アタック30、リリース.1)ともに最大0.5~1dBくらいになるよう薄くかけ、Ozone11のマスターアシスタントをリファレンス曲をターゲットにして入れています。

今回ミックスの時点でリファレンス曲に近付けていたのでEQのアシスタントはほぼかかりませんでしたが、中音域がモワモワするので540HzくらいのMidを-0.1dB狭く削っています。

マキシマイザーの音圧は、平べったくなり過ぎないところを探った結果-11LUFSにしました。

動画化

歌詞にもある金色の剣は入れたいなと思いましたが、AIイラストは物を持たせるのが凄く苦手なので、イイ感じの構図になるまでだいぶやり直しました。
右手の指もだいぶ怪しいです。

モデルはAnything V5で、プロンプトは以下のとおりです。

プロンプト
(masterpiece, best quality:1.2), hatsune miku, (she holds a sword), (one large golden sword), grin, closed mouth, many feathers, coliseum, cowboy shot, highres

ネガティブプロンプト
(negative_hand-neg:1.2), EasyNegativeV2, nsfw, panty, (worst quality:1.2), (multiple arms:1.2), bushy eyebrows

字幕については曲調に合わせて文字をデカデカと入れて、あえてちょっとダサいくらいの感じにしました。

最後に

今回再生回数が今までの曲と比べてやたら伸びないのですが、前作から曲名をfeat.の表記に変えたのも原因の一つかなと思います。

やはりタイトルの初めにボカロ名を入れる方が、パッと見でボカロ曲と分かるので元に戻した方が良い気がします。

ただそれとは関係無く、純粋に自分の憧れを形に出来たという点で大きい成果のある曲だと思っています。

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