【農】納豆菌
概要
はじめに
食用ではなく、有機肥料(ぼかし肥料)を製作に使用するカビを培養するために調べ集めたものをまとめたメモ書きです。
内容は今後も添削や変更する可能性があります。
納豆菌とは
納豆菌(学名: Bacillus subtilis var. natto)は、枯草菌の一種である。稲の藁に多く生息し、日本産の稲の藁1本に、ほぼ1000万個の納豆菌が芽胞の状態で付着している。
納豆菌の働き
納豆菌が生成する酵素プロテアーゼはタンパク質を加水分解します。カビやセンチュウといった農作物に害を与える病害菌・病害虫の防除に効果があると言われています。
カビは植物の細胞壁を構成するセルロースを分解する酵素をもっているため、植物を分解、植物の細胞内に進入し連作障害の原因となります。土壌中に納豆菌を投入することで、その増殖スピードにより、カビの増殖を抑制することができます。
納豆菌を投入する事で土壌中の生物多様性が高まると、センチュウの増殖を抑えることはできます。土壌中の生態系のバランスを整えることがセンチュウの増殖を抑制すると考えられています。
納豆の農業利用に関する文献や論文は沢山あります。それだけ納豆菌の農業利用は注目されているのかもしれません。
生態
酸素との関係
納豆菌は好気性で酸素を好みます。納豆を攪拌するとよく酵素を生成しネバネバが放出されるのはそのためです。
温度
適温 40℃
納豆菌は、40℃前後が増殖するのに適温の為、ムロを35℃~38℃に設定すると、30分に1回分裂してネバネバを造り出します。好気性菌の為、増殖時に酸素を必要とします。
納豆菌は、高温・低温時には「胞子」状態(殻の中に閉じこもる状態)となる為、蒸煮した後の高温状況の大豆に納豆菌を撒布しても納豆菌は生きています、逆に冷凍しても納豆菌が胞子状態になった菌は生きのこり、常温になれば増殖します。
胞子でない納豆菌の状況では、50℃以上が続くと納豆菌は死滅してしまいます。
酵素
ナットウキナーゼ
プロテアーゼ
タンパク質をより小さなポリペプチドやアミノ酸に加水分解する。アミラーゼ
グリコシド結合を加水分解することでデンプン中のアミロースやアミロペクチンを、単糖類であるグルコースや二糖類であるマルトース及びオリゴ糖に変換する酵素群セルラーゼ
セルロースをブドウ糖が数個つながったオリゴ糖に加水分解する。リパーゼ
大豆油脂から脂肪酸に加水分解する。カタラーゼ
過酸化水素を水と酸素に加水分解する。パーオキシダーゼ
ペルオキシダーゼともいう。ペルオキシド構造を酸化的に切断して2つのヒドロキシル基に分解する酵素である。
pH
pH7〜8が適しているとされています。
文献
Wikipedia「ペルオキシダーゼ」
袴田佳宏「納豆菌と納豆の科学」
木村啓太郎「納豆と微生物」
Think and GROWRICCI
「市販発酵食品がもつ土壌改良の力!よく食べられる「納豆」を農業に活かす」
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