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2020年2月に読んでよかったテキストたち

こんにちは、けんず(@kenzkenz61)です。

読んで良かったテキストを紹介していこうと思います。

気に入った言葉は書き留めておけ、そうして引き出しを増やせ、みたいなやつあるじゃないですか。やろうやろうとずっと思っていて、結局やらずに忘れてしまうんです。あとで「あの言葉なんだっけ?」となっても思い出せなくて…

なので半分以上は自分の備忘録として、10分の1くらいは誰かへのおすそ分けとして。

ということではじめてみます。

1.誰とでも楽しいことだから、好きな人としたい

毎週のようにあるガイダンスや新歓の合間をぬって、オムライス、パンケーキ、チーズダッカルビ…そんな誰と行ってもおいしいような料理をわざわざ友人と食べに行った。

友人だと言いながらも、誰とでもできることをわざわざその人と、というところに隠しきれない好意を感じました。

最近わたしが更新を楽しみにしているメディア、「純猥談」。

基本的に良い話では全くないんですけど、良いんです。読後の喪失感がとても。

上の引用は、告白されたときは友達としか思っていなかった友人と、体の関係を持ってからどうしようもなく異性として意識してしまうけれど、もう色々と手遅れだった話の冒頭。

なんだか少し、裏切られたような気になっていた。
初めて私に好きをくれた人だから、ずっと私のことを好きでいてくれると勝手に思っていた。

実体験を投稿する、という形態のため、体験した本人だけが持つことばの強さと、強烈な共感力に毎回圧倒されています。

2.文学をもっと気軽に

そのためにも、「偶然に文学作品に触れてしまう」というシチュエーションをもっと多く作らなくちゃいけないだろう。読むとか読まないはもちろん一人ひとりの自由意志によるけれども、その偶然がなければそもそも何かが変わりようもない。

文芸と呼ばれるようなものは、読むときにも少し体力が必要で、気軽に読めるWEB記事に傾倒してしまいがち。

いわゆる小説だとか、詩歌だとか、そういったものにもっとアンテナを立てたい。

偶然に文学作品に触れる、そういう偶然を作り出す側に、わたしたちもなれると思うんです。

少し話は変わりますが、「カバンの中には二つの本を入れておけ。一つは頭と体力を使う長編。もう一つは気軽にいつでも読める短編」昔どこかで聞いたこれを実践してみようと思います。

3.憧れてる、だけじゃ駄目

影響を受けることと、憧れることは違います。憧れるとはつまり、自分を捨てて、他人になり代わろうとすることです。だとしたら。結局、書きたいことなんてないんです。

もう本当に、頭を殴られるような思いでした。

特定の憧れる書き手がいるわけではないですけど、ぼんやりとこう、「自分でも…」みたいな感情はあったのかなと。

何のために書きたいのか迷った時に、また頭を殴られにいこうと思います。

4.生きている人の生活を描くということ

私はモブキャラを描くのが好きなんです。町の中で生きている人とかをなるべくちゃんと描きたい。実際には、そういう人たちの働きによって、気がつかないところで社会は動いているわけですから。

わたしが中学高校時代に圧倒的熱量を傾けていた作家が、西尾維新さんです。新刊が出ては買い、出ては買いと繰り返していました。

西尾作品を手に取る機会は段々と減っていたのですが、夏に買ったきり積まれたままだった『BRUTUS』に対談が掲載されているのを見て、飛びつくように読みました。上記は漫画家の荒川弘さんとの対談で荒川さんが答えた一言。

物語の進行上、絶対に必要ではないからこそ、生きている物語のために描くということなのかな。

5.フィクションとスカッと

現実に差別に苦しんでいるひとはたくさんいて、自分は差別しているんじゃないかと苦しんでいるひともたくさんいて、そのひとたちが今、スカッとしているわけではないから。スカッとする物語を書く/読むということはつまり、なにかを都合よくはぐらかすということでもある。それはフィクションの役割のひとつでもあると思うけれど、私には差別を扱う話でそういったものは書けなかった。

扱うテーマに真摯に向き合う強い姿勢を感じました。

フィクションだからこそ、物語のための犠牲や、勧善懲悪。そういった描き方もできうるのに、安易にそれらに落ち着かせない。女性差別についてわたし自身に知見があまり無いので多くを語りませんが、とにかく書籍を読みたくなった、そんな刊行に寄せた寄稿文です。

発売は3月12日とのこと。楽しみ。

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わたしがこの月に読んで、残ったものなので、その時の気持ちを反映しているような気もしています。ログ的に残せるの楽しいですね。

もう少し、惹かれた比喩表現とか、語彙レベルみたいなものも書き残していきたいです。

月刊記事のようなテイですけど、続くかはわかりません。

どうぞよしなに。

サポートをいただいたら、本屋さんへ行こうと思います。