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タイの大学生が強い理由

長年タイに住んで思ったことの一つに"大学生の強さ"がある。

今回はそんな強いタイの大学生についてまとめてみる。

純粋に自国を愛する国民気質

僕が長年タイに住んで思ったことはタイ人の純粋なまでの愛国心。田舎から都会の中心部までタイの国旗が目に入り、どんな危機的状況においても植民地化されなかったアジアの独立国として個々が誇りを持って生きているように見える。

街のいたるところで見るタイの国旗

過去の記憶と学生達の結束力

タイの大学生には忘れられない思い出がある。それは1976年10月に反共産主義を掲げたタマサート大学(日本で言うところの京都大学にあたる有名校)と政府が衝突した「血の水曜日事件」。多数の学生死傷者がでた歴史的惨事は二度と繰り返してはいけないということを世代を超えて意識されているように思える。

タマサート大学でおきた「血の水曜日事件」

ケーブルテレビの情報分散効果

タイのテレビはネットプロバイダーが提供するケーブルテレビが多い。12チャンネルしかない日本とは違い設置したその日から数十チャンネルを見ることが出来るため情報に対する偏りがいい意味で分散化されているように見える。

テレビはほぼケーブルテレビ

メディアの慣れと両親の距離

タイはもともと観光立国という背景があるため外国人との距離感はかなり近い。それはインターネットやSNSなどの海外サービスにも言えることで、日本でミクシィが流行った頃には既にたくさんの学生がフェイスブックを使い、ラインやインスタグラムを活用しながら独自の方法でECビジネスなども行っていた。そんなメディア慣れした大学生は自ら調べてわかった国内事情を家族や仲間に伝える。そして、新聞やテレビでは流れない現実を知った大人は学生デモが始まればサポートについてデモをより強固な活動に変化させる。

大学生による反政府デモ

まとめ

日本で年配世代に学生運動というワードを問うと大半の人は「日本でも昔あったね...」「国が安定していないからでしょ?」というような印象を持つかもしれない。

しかし、国既得権益を動かせない頼りない政治家はタイも同じで、彼らが作った政策の上で生きていかなくてはならない。なので将来的に何らかの影響を受けることを理解しているタイ人の大学生は非常に敏感。

未来を担うのは年配者ではなく若い人たち。

今、日本の学生は日本のことをどう考えているのか。

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