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表記が似てるけど、響きが少し違うコード (ドミナント・セブンスコード編)

大手の出版物や長年のキャリアがあるミュージシャンでも、うっかり間違えて書いてしまう事がよくある「表記が似てるけど、響きが少し違うコード」について、まとめてみました。

楽譜の書かれている通りのコードで、伴奏やアドリブを弾いたら、何か合わないなと感じた時のために。

今回はドミナント・セブンス・コード編です。

CメジャーキーのV7であるG7を基本に考えていきます。

種類

G7


1,3,5,b7という構成音である『ドミナント・セブンス・コード』。略して『セブンス・コード』と呼びます。ダイアトニックコードにあるコードなので、これから下記に挙げる種類のコードとよく間違われます。

Gリディアン・ドミナント・スケールがよく合います。

G7sus4


1,4,5,b7という構成音の『セブンス・サスフォー』。ただのセブンス・コードより、綺麗で透明感のある響きが出るので、流行りのポップスからジャズ、インド音楽まで使われます。

理論的には、サブドミナントの機能を持つコードのコンパウンドコードで、例えばF△7/Gの略であり、1,3,5,7,9の9がベースのコンパウンド・コードです。

Gミクソリディアンスケールが合います。

G7(b9)


1,3,5,7,b9という構成音の『Gセブンス・フラット・ナインス』。ブルースやジャズで使います。理論的にはFdim7/Gというコードです。

Gコンビネーション・オブ・ディミニッシュド・ スケールが合います。

G+7


1,3,#5,b7という構成音で、浮世離れしたようなファンシーな響きになる『オーギュメンテッド・セブンス』。ミュージカルやワルツのような優雅な曲で良く使われます。

Gホールトーンスケールが合います。

G7(b5)


1,3,b5,b7という構成音の『セブンス・フラット・ファイブ』。alt7(オルタード・セブンス)とも呼びます。

理論的には 1,3,5,b7,#11の#11がベースに来ているDb7/Gというコードです。古典的なジャズやブルースで使います。

Gオルタード・スケールが合います。

見分け方


それぞれメロディに使われている音で判別する事が出来ます。各コードで出てくる音(avoid note以外の音)は以下の通りです。

【G7の場合】
1, 9, #9, 3, #11, 5, 13, b7

【G7sus4の場合】
1, b9, 9, 3, 4, 5, b13, 13, b7

【G7b9の場合】
1, b9, #9, 3, #11, 5, 13, b7

【G+7の場合】
1, 9, 3, #11, #5, b7

【G7b5の場合】
1, b9, #9, 3, b5, b13, 13, b7

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