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Vol.22 魔法の国は妄想か?

これまでの投稿で、さんざんディズニーに賛辞を送ってきました。
そんな私ですが、お恥ずかしいことに、最近ようやくDisney+に加入しました。
ディズニー映画はこれまでたくさん観てきたので、それほど期待していなかったのですが、ディズニー関連のドキュメンタリー系がわんさかあるではないですか!ワクワクが止まらない!

で、さっそく「ウォルト・ディズニーの約束」を見てみました。
メリー・ポピンズができるまでの実話に基づく映画です。
原作者の希望を徹底的にかなえようとする姿は、まさにウォルト・ディズニーさんの魂そのものでした。
日本のドラマ制作者全員に見て欲しいものです。

次に、「イマジニアリング ~夢を形にする人々~」という、全6話のドキュメンタリーを見ました。ウォルト・ディズニーさんがディズニーランドを創ることを決意してから、コロナ前ぐらいまでの歴史を知ることができます。

その中で、これまたお恥ずかしいことに今頃ですが、1966年にウォルト・ディズニーさんが亡くなられた後、長らく好調だったディズニーが、1992年開園のパリ、2001年開園のカリフォルニア・アドベンチャー、2005年開園の香港と、大赤字のパークを3つも作ってしまっていたことを知りました。

しかもその原因は、重視で造ったからだったと。
つまり、「効率」の優先順位が上がっていた、という衝撃の事実です。
確かに以前カリフォルニア・アドベンチャーに行ったとき、「なんか普通の遊園地っぽいな」と思ったのですが、それは間違いではなかったのです。
今は改装されていますが、当初の失敗は隠しきれていません。

ディズニーの天才アーティスト集団であるイマジニアを大幅縮小するなど、かなり迷走していたようです。
でも、最終的に、創業者のポリシーである、「楽しんでもらうために拘り抜く」という原点に立ち返り、赤字パークを全て大改装して復活を遂げたということで話は絞められます。

ということで、やはり教えに一貫性があったから、一丸となって立ち返る場所があったんだ、と納得しました。
その一貫性を感じられる生前の話も、映像の中でたくさん知ることができました。

でもこの機会に改めていろんな情報を調べてみると、ディズニー離れが進んでいるとか、オワコンだとか、結構厳しい意見も見られるようになってきています。

どんなモノでも、変わり続けなければいつか飽きられます。
ディズニーもどんどん経営を多角化して、今の巨大企業に成長しました。
主要な事業がどう移り変わるか分かりません。
パークはいずれ魔法の国ではなくなるかもしれません。

それに、従業員満足の権化に見えるディズニーであっても、実際は米国企業らしいドライな一面がある、ということを、私自身が「Vol.12 日本の会社は生産効率が悪くて何が悪いのだ」で書きました。

なので、もしかしたら魔法の国は「妄想」なのかもしれません。
でも、「妄想」でも良しとしましょう。
こんなにも長い間、ウォルト・ディズニーさんの遺志を引き継いで、多くの人が憧れる超一流企業であり続けている、という事実は変わりません。
少なくとも私にとっては、こんな会社であれば良いのに、という「妄想」を30年間も抱かせてくれた会社です。
なので、やはりウォルト・ディズニーさんは私の神様です。

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