外国語の新しい学び方 ①
こんにちは。
今回からシリーズを投稿していきたいと思います。
内容は、1965年に書かれたロバート A. ホール Jr. 氏の New Ways to Learn a Foreign Language についてです。
こちらはタイトルの通り、外国語の学び方についての本です。
なかなか古い本ですが、今回からパート毎に内容のポイントを紹介し、僕の所感を共有していけたらなと思います。
なぜ、わざわざ60年近く前の語学本を紹介するの?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、僕は語学の本質って変わっていないのではないかなと考えています。
どれだけテクノロジーが進化しても、人間の脳や言語は数十年やそこらで変わらないですよね。
現代でも応用できる考え方や、知恵を拝借し、皆さんと一緒に議論ができたらな〜なんて考えています。
今回は第1回なので、Introduction を紹介します。
Introduction (はじめに)
Chapter 1. 語学の問題
「高校で3年、大学で2年もフランス語を勉強したのに、ちっともできるようになっていない。時間を無駄にしない、もっと良い方法はないの?」
「ドイツ語を十分使えるようになるのに4年も費やした。そして今度は仕事のためにスペイン語を学ばなければいけない。また新たに4年を費やさなければいけないのか?そのうち、インドに行ってくれって言われたらヒンディー語?そしたら何年かかるのか、知ったもんじゃない。」
年代に関係なく、このような質問をよく耳にする。
これは、学校の非効率な語学教育に対する不満を反映しているかのようである。
このことからもわかるように、今こそ語学教育に大きな改革が必要である。
語学は学校の授業や成績のためだけにあるという時代は終わったのだ。
現代では、英語を話さない人と接する機会が今まで以上に増え、今後間違いなくその傾向は高まるだろう。
この状況を受け、語学に堪能な人物からの知見を広く知らしめていく必要があるだろう。
この本は、語学者をサポートすることを目的としている。
特定の外国語を学ぶためではなく、どんな外国語学習にも応用できる技術を紹介していく。
コメント
ここからは僕の所感になります。
今回はまだ「はじめに」に想定する部分なので、まだ内容には踏み込んでいませんが、いくつか面白いな〜と感じる点がありました。
まず、今から60年以上前に書かれたものだというのに、日本の今の状況と何ら変わらないじゃなか、という点ですね。
グローバル時代に英語は必要だと叫ばれつつも、実際9割以上の人にとって英語は学校の中でしか使わないものになっていると思います。
著者のロバート A. ホールはアメリカ人なので、当時のアメリカの状況について書いていますが、何年もの間、日本の英語教育で言われていることと重なる点があって非常に面白いなと思いました。
語学教育に対する不満は、まさにそうですね。
それから、彼が言っていた、英語を母語としない人とコミュニケーションをする機会というのは確実に当時より増えていると思いますが、それと同時に世界の人々は必死になって英語を勉強してきたと思います。
つまり、英語母語話者が世界とコミュニケーションをするために、いろいろな外国語を学んできたというよりは、世界の人が英語を一生懸命学んできたのではないかなと思います。
現代のアメリカ人で、一体どれだけの人が「世界の人とコミュニケーションを取るために外国語を学ばなければ」と思っているのだろうと少し疑問に思いました。
どんな外国語にも応用できる語学の方法、これは大事な視点ですね。
楽しみになってきました。
次回はPart 1 を紹介します。
頂いたサポートでまた外国語をかじります🤤