効率賃金仮説について

経済学を勉強することも趣味ですので、現在の住まいには何冊かの経済学の本があります。

昨晩寝る間際の読書時間の際に何気なく開いた1ページに「効率賃金仮説」について説明がなされておりました。

とても面白い話しだな。と感じたわけですが、経済学によく出てくるトレードオフの関係からはどうしても逃れられないのかもしれないなどと思いました。

企業が高給を出す場合には、労働者の転職を減らせる可能性があります。考えてみれば当然で、「いろいろ不満もあるけど、これだけの給料がもらえているのであれば、ま、いっか。」となるからです。

企業側からしてみれば、その場合には高給という余分なコストはかかります。

では、企業がそのコストをケチる。つまり低給とした場合にはどうなるでしょうか。「いろいろ不満はある。しかも、こんな給料でやってられっか。」となります。

つまり、転職意欲が高まり、そして、転職者が増えます。そうなれば、人員補充のためのコストや教育訓練にかかるコストや時間が奪われるということになります。

企業は給料はケチったけども、その分、本来かからなくても良いコストがかかってしまうということです。

結局のところ、
・人材流出防止目的で高給にして、人員補充のためのコストを節約
・人材流出防止覚悟で低給にして、人員補充等のコストをかけるか
そのいずれかということになるでしょう。

ただ、私も最近採用にかかわりましたが、とにかく、企業組織はずるいと言いますか、調子が良いと言いますか、そんなモノです。

企業が考えるのは、
・人材流出防止を期待して、低給にして、人員補充等のコストも想定しない
であったり、

・人材流出防止を期待して、低給にして、人材補充等のコストを社員に転嫁する

ということをやろうとしてきます。

ただ、経済学的に考えますと、トレードオフの関係が前提になりますので、そう都合の良いことは起こり得ないことになります。

つまり何が言いたいかと言いますと、そのような都合の良いことを考えている方々にお伝えしたいことがございます。

「BookOFFでマンキューマクロ経済学が200円で買えますよ。」と。

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