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未知なるコーヒーを探してみる



みなさん。


突然ですが、コーヒーはお好きですか。

僕は好きです。



せわしなく過ぎていく日々の生活。その譜面に休符を打つ一杯の飲み物。それが注がれたカップなり、気分によっては湯呑なり、あるいはタンブラーなんて人もいるかもしれないが、そこからは心をほぐす香りが優しく広がり、まるで銀座の裏路地の地下にあるジャズ喫茶に降り立ったかのような穏やかな時間が流れる。その優しく奥深い香りに人々は魅了され、今日もあなたはそれを飲む。

あぁ、コーヒーが好きだ。


おそらく、こういう思いを日々感じてる人ってけっこう多い気がするんです。コーヒーがあるから一日頑張れる。コーヒーがあるから幸せになれる。コーヒーが大好きだ。コーヒーなしの人生なんて考えられない。


そんな大好きなコーヒー。

もっと選択肢があったら面白くないですか。生産者、製法、焙煎、抽出、それぞれの違いで、既にコーヒーの味は無限大だってことも分かります。けどもっとまるっきり味の違う、自分だけしか知らないコーヒーがあったら嬉しくないですか。仮にコーヒー豆でもなんでもない種からコーヒーができたら飲んでみたくないですか。もはやそれはコーヒーなのかも分からないけどなんか興味湧いてきませんか。

そしてもし普段は捨てちゃう種から、美味しいコーヒーに昇華させることができたら、ゴミが減って美味しいが増えて、みんなハッピーになるんじゃないですか。


ということで、未知なる美味しいコーヒーを求めて、いろいろな種(実も)を飲んで味を検証する実験をしてみました。


今回は、第一弾として、コーヒー豆含め6種類の種や実での実験です。

一般的なコーヒーの焙煎抽出と同じ工程をとってみました。ただ専用の器具などは持っていない為、フライパンでの焙煎となり焼きムラが出来たり、薄皮が除ききれていないなど、至らない部分も多々あります。また今回は実験のために集めた食材であり、野菜を食べて出た種を使ったわけではございません。ご了承ください。


それでは、実験スタート。


———☕︎———


・ エントリーNo.1 ヒマワリの種

まず最初に挑戦するのは、ヒマワリの種。ヒマワリは毎年見る度に心踊るので大好きだけど、ヒマワリの種なんてまあパンとかに練りこんであったら美味しいよなあくらいで、個人的にはそんなに好んで食べることはない。けどこれをコーヒーに出来たら大発見だよね!よし頑張るぞ!って思ってたら、実はヒマワリコーヒーというのは既に世の中に存在するらしい。うわあ。ショックを隠しきれないけど、僕はまだ飲んだことがなかったのでとりあえず実験は続けます。

ということで、まずは皮むき。

こうなりました。

そして焙煎すると、、

こうなります。

さらにミルで挽いて、

こんな感じの粉になりました。

鼻を近づけて、嗅いでみるとあらびっくり。挽きたてのコーヒーにかなり似た香りがするんです。これは味にも期待できそうです。



・ エントリーNo.2 スイカの種

お?これスイカの種?でかくない?
僕もそう思いました。実はこれ、この前タイで仕入れてきたんですけど、袋を開けてみたらこれが入っててびっくりしました。いつも見てるスイカの種はもっと黒くてちっちゃいけれど、タイではこれが標準らしい。とりあえず今回はこれを使っていきます。

焙煎します。

あんまり変わってない。笑

挽きます。

ちょっと焙煎が足らなかったかもですね。

香りは弱く、うっすらと玄米っぽい香りがしてきます。


・ エントリーNo.3 カボチャの種

お次は、かぼちゃの種。世はハロウィン真っ只中ということで、かぼちゃが大量消費されているこの時期。おそらく大量の種が捨てられることになると思うので、それをこのコーヒーで解決できたら面白そう。スタバで「11月1日限定!昨日のハロウィンの余り物コーヒーです。どうぞ〜」とかありそうですよね。

それでは焙煎。

そしてグラインド。

うん、見た目は悪くない。香りもけっこうコーヒーっぽいぞ。
期待が高まります。



・ エントリーNo.4 カルダモン

スパイスの女王と呼ばれ、数あるスパイスの中でも独特の香りが一段と目立つカルダモン。好き嫌いがはっきり分かれる、強くて爽やかな気品溢れるこの香り。昔コーヒーに入れて飲んだ時に意外と美味しかったので参加させてみました。中に種が入っているのですが、カサ増しのため今回は皮ごと焙煎。

そして皮ごと挽いていきます。

カルダモンの香りと焦げ臭さが相まって、かなり強烈な香ばしさが漂います。ずっと嗅いでると気持ち悪くなりそうです。



・ エントリーNo.5 ホワイトペッパー

いわゆる白胡椒。黒胡椒と比べるとマイルドで、爽やかで刺激的な辛みも混じった木のような香りがします。刺激的なコーヒーというのがなかなか想像つかなかったため、この度試すことにしました。

では焙煎。

なんか美味しそう。

さらに挽いてみると、、

こんな感じです。既にかなり刺激的なペッパー臭がしてきますね。さあここからこの子は美味しくなっていくのか。ちょっと気になります。



・エントリーNo.6 コーヒー

今回の第1シード、コーヒー。さすが別格の安定感があります。他との比較ということで飛び入り参加。ちなみに今回使ったのは、エチオピアはグジからやってきたお豆です。

焙煎。

うん。良い香り〜。

挽き挽き。

薄皮が残りすぎですね。すみません。

さすがコーヒー。香り良すぎて心が満たされてきました。


———☕︎———


これにて、今回の参加者は全て粉になりました。


それでは、出来上がった粉たちをハンドドリップしていきます。



そして、


ついに、、


6種類のコーヒーの完成です。

”上段左から、スイカ、カルダモン、コーヒー”
”下段左から、ヒマワリ、カボチャ、ホワイトペッパー”


色とりどりのコーヒーが出来上がりました。見た目からコーヒーとは呼べないようなものもありますが、どれも不味くはなさそう。一体どんな味なのか。

それでは、いざ実飲です。


・No1. ヒマワリの種

ヒマワリの種の優しさとコーヒーの香ばしさが混ざったような、コーヒーっぽいナッツのお茶という感じの味わい。ちょっと物足りないけど、全然飲めますね。美味しいか美味しくないかと言われれば美味しいです。

・No2. スイカの種

薄い玄米のような香りで、飲んでみるととにかく味が弱い。味も、薄い玄米茶っていう表現がぴったりな気がする。水っぽくて美味しくはないです。

・No.3 カボチャの種

またまた玄米茶のような香りがしてきます。たださっきよりも濃い玄米茶です。味は、ちょっと苦めで柔らかさやコクのあるお茶という感じです。悪くはないけど、進んで飲もうとは思えないですね。

・No4. カルダモン

少し焦げた感じのカルダモンの香り。コーヒー感はなく、焦げて不調気味なカルダモンがめちゃくちゃ主張してきてます。ごくごく飲むのはちょっときついです。

・No.5 ホワイトペッパー

香りは、焦げたペッパー。独特な匂いが部屋中に広がります。強烈です。味はというと、痛い。とにかく痛い。痛すぎる。一口舐めただけで、舌先に辛みが伝わり、苦み痛み辛みいろいろ刺激されます。相当きついです。過去最高レベルの刺激体験です。強烈すぎて、一舐めでギブアップ。すみません。


・No6. コーヒー

柑橘系の中に甘さが溶け込んでるような、まったり滑らかなお味。やはり第1シードは強かったです。抜群のお味でした。


———☕︎———


今回実験してみて思ったのは、

やっぱりコーヒー最高。ってことでした。

はっきり言って、コーヒーが断トツで美味しかったです。他にも、意外と飲める!というのはあったけれど、めちゃめちゃうまい!というのは今回は見つからなかった。僕は当分はコーヒーを飲み続けます。

ただ、カボチャの種とかヒマワリの種に関しては、もっと改良すればしっかり美味しいレベルまで持っていけるかもしれないという可能性も感じました。もしそれが実現すれば、まさにゴミを減らして美味しいを増やすことに繋がります。いろいろ反省して、今後もどんどん実験していきたい。気が向いたら第2弾もやってみようと思います。今回は入手しやすいものだけでの実験になってしまったので、次はもっと予想もつかないような種をたくさん使いたいです。

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