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愛国心を感じる時

フィリピンに来て4ヶ月が経ちました。すっかりフィリピンに染まってきたかというと実はそういうわけでもなく、日々家でテレワークをしているので、心のどこかでまだ日本にいるのではないか、と感じることもあったりします。

フィリピンという国に対する日本人からのイメージは、海、島、暑い、フルーツ、人多い、英語、治安悪い、のんびり、陽気みたいなものが挙げられるかと思います。これらは基本的に当てはまっていると思っていて、特に「のんびり」に関してはお客さんに迷惑かけようが関係なく、銀行や何かの申請の類では長時間待たされるのは当たり前の光景となっています。

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そんなフィリピンでしばらく生活していくと、日本という国について、いろいろと考えるようになりました。僕が住んでいるマニラには約8000人もの日本人が住んでおり、日本食料理店が数多く存在し、日本の食材スーパーや日本語が伝わる病院、美容室、学校など日本人向けのサービスが多岐にわたります。日本語で書かれたフリーペーパーが発行されていたり、Web上にもマニラ住みの日本人向けのコンテンツがたくさんあるなど、言葉の壁があっても不自由なく生活することができます。

日本食材スーパー「ニューはっちん」

物理的に近いフィリピンは、日本企業からのアウトソーシング先になっていることが多く、現地法人には日本人以外にも多くのフィリピン人が働いています。そのため、日本と関わっている人という観点で見るとフィリピンにおける日本という国は大きな経済圏を持っていることになります。

そんなことを知っていくと、改めて日本という国のすごさに気づきます。近頃、日本国内には「人口減ってるし円安だしまじオワコン」みたいな風潮があります。確かに統計データを見ていくと下降傾向にはあるのかもしれません。しかし、GDP世界3位でG7加盟国の日本がこれまでに積み上げてきた土台というのはとてつもなく大きく、それがこのフィリピンという国には大きな影響力を誇っていることを感じます。

文化の面でもフィリピンには日本が浸透しています。日本では多種多様な美味しい料理を安価に食べることができ、そのせいか、海外に滞在している日本人は食事に悩みがちと聞きます。しかし、マニラには多くの美味しい日本食料理店があるし、日本人向けではない、現地人向けの比較的安価なお店もあるので、今のところ特に困ることはありません。加えて、漫画やアニメといったエンタメコンテンツも広く浸透しており、それらのキャラクターがアパレルブランドとコラボレーションをやるなど、町中至る所に日本的要素を見ることができます。

日本の政府開発援助で建設されたLRT2号線

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人は無い物ねだりをしてしまいます。英語を話せるようになりたいし、のんびり幸せに暮らしたい。でも、日本という国だってフィリピン人からすると憧れの的です。おしゃれでサブカルな街にのどかな里山、神社仏閣に本場の日本食。日本を旅するのが人生の目標だ、そういうフィリピン人に何人も出会ってきました。日本人はビザ無しでフィリピンに入国できますが、フィリピン人は日本に入るためにビザを取得する必要があります。

改めて、日本という国に生まれてよかったなって思います。日本にいると、なかなか目の前のありがたみに気付きづらいものですが、フィリピンに来たことで日本という国の偉大さを知り、愛国心が湧きました。

この抱いた誇りを大切に、今後はこの自分という存在を介して、もっと日本に興味を持ってもらえたり、日本を好きになってくれる人を増やし、(再来月にはフィリピンを離れるけど)国外から日本の良さを発信できるようになりたいな、なんて思いました。そうやってもっと母国日本への恩返しをしていきたいなって思いました。

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