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無意味になる夜
少しだけ高いところから街を見下ろす。
ケータイも見ずにぼーっと見据える。
俺は目がめちゃくちゃ良いから少し遠くの人の動きも見えたりする。
遠くに見える家に入っていく人影にもこれまで積み上げてきた人生があって、この後も俺の知らない時間を過ごすんだね。
俺以外の人が俺の知らない所で知らない時間を過ごしていることがにわかに信じがたい。
昔からそうだけど最近特に『死生観』が強くなった気がする。
死生観ってのは、死が訪れる前提でどう生きるかって意味ね。
ここ最近はずっと夢を見ているような気分で、自分の過ごす時間にどうも現実味を感じることができなくて、実は全部夢なんじゃないかと思うくらい生きてる実感がしない。
目が覚めたら死んでしまう夢を見ているような気分。
いつかみんな死んでしまうのになぜそんな平気そうな顔で生活しているんだろう。
もしかしてみんなも長い夢を見ていてるのかな。
よく喫煙者に対して寿命の無駄遣いみたいな言い方する人いるけど、君が何もせずに過ごすその時間も俺からしたら同じ無駄遣いだよ。
夜の街並みを見ながら全てがくだらなく感じた。
帰って聴く曲は決まってる。
UVERworld 『無意味になる夜』
最近は結局いつもここに行き着くね。
おやすみ。
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