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あと何度この青空を見れるのだろうか 留学生日記#2

ふと、学校からの帰り道に思った。
「あと何度この青空を見れるのだろうか」

読者の皆さん、遅ばせながら新年明けましておめでとうございます。先月から更新を止めておりましたウィーンに留学中の大学生です。もともと、不定期更新であった訳ではありますが、更新をここまで開けてしまうとサボり癖が再発してしまうと危惧したので、このタイミングで書かなければと思いました。

テスト勉強が大変だったということや年始の前後は彼女と過ごしていたこと、寒すぎて何かをする気になれなかったこと、多くの留学修了手続きなど言い訳ならいくらでもつらつらと書くことはできますが、所詮言い訳です。
こんなにスラスラと書けるのは自分の弱さだなと、痛感させられます。そう書いている自分が、弱さを認めている感じもして悲しいです。弱いから開き直っているような感もありますし、本当に自身がレベルの低い人間だなと。

まあ前置きはそれとして、実は書き溜めてる記事が何本かあるのですが、Noteの校閲作業や記事の画像作成等がめちゃ面倒で更新遅れていました。

まずは日本にお住みの皆さん、年始は様々な大変なことがあったと思います。こっちに住んでいても様々なニュースが入ってきましたし、見ているだけでも悲しくなる、胸が締め付けられるようなニュースがたくさん飛び込んできました。物理的距離があることも相まって自分が何かをできるということは とても限られてはしまいますが、1日でも早い復興を心の底から願っています。


それでは本題に入りましょう。
ウィーンへの留学も残すところ10日を切った。今はもはや何もできなかったという焦りや後悔よりかは、何も成し遂げられなかったという事実をただただ受け入れるだけ、そんな期間だと思う。
そんなネガティヴになってしまう自分自身が、唯一と言っていいほど、心を晴らしてくれるものがある。サッカーと言いたいのだが、残念ながら大好きなドイツサッカーや住んでいるオーストリアのサッカーはウィンターブレイクがあるため、毎日あるわけでもないし時間が決まっているため、そうは言い切れない。

気分がどんよりした時、そんな時に気分を晴らしてくれるもの、それは散歩だ。外の空気を吸い、さまざまな変わりゆく景色を見る。これほど心地よく、コスパのいいものはない。そんな風に思う。目的も持たずに、ただただ歩き続ける。新しい気づきを得る。なんで、日本ではそれほど多くしていなかったのだろう。考えてたが、100%自分のやらなければならないことに忙殺されていたからとしかいうことができないだろう。今考えると、日本での自分は頭が狂っていたのかというほど色んなことをしていたなと感じる。(それくらいが自分にはちょうど良いとも思う。)

しかし、それと同時にウィーンという地では冬が晴れるような素晴らしい季節ではない。むしろ、凍えるくらい寒く、風は寒いを通り越して痛いと感じるくらい。雪こそそれほど降らなかったけれども、大抵は氷点下。東京から出てきた大学生として、こっちの冬はもう2度と経験したくない。そう思わせるような季節だ。

そんな季節に稀なのがこの青空

これを書いているのは1.18の朝。この日の天気は雨。やはり、天気が悪いと気が滅入ってしまう。それこそ、ロンドンは観光くらいがちょうどいいと思った。
電車を降りて、いつもの通学の道を歩く。この毎朝のルーティーンも今日まで。

今日まで、この学校には、ウィーンという街にはお世話になった。色んな不満はあるし、なかなか精神の方が疲れた留学であったことは間違えないが、そんなことを忘れさせてくれるくらいこのウィーンという街が大好きになった。ウィーンという街は間違えなく自分の第2の故郷になったし、本当に楽しく何にも変え難い時間を過ごせた。もし、もう一度留学先を選べるとしても、できるならウィーンを選びたいし、もう一度来たいと思う海外の都市も間違えなくこのウィーンが1番に挙げられるだろう。

そんな大好きな街の青空はあと何回見ることができるのだろうか。こんな澄んだ青空は冬限定かもしれないし、そういう意味では冬学期に来たことは良かったのかもしれない。もしかしたら、一昨日見た青空がウィーンでの最後になるかもしれないけど、この青空は忘れたくないし、一生心に刻み込まれるような景色だろう。この美しい景色を目に焼き付けて、将来的にまた来てやると心に決めて、この街を後にしたい。色々なネガティヴは忘れて、ここに来て良かったって胸を張る、そんな心意気で日本に帰りたいと思う。

帰り道は雨が止んだ。天気はこの街に住む人の象徴みたいなもんだ。気難しく、常に険しい顔をして、でもビールで気晴らしをする。でも、心自体は晴れきってない。いかにもオーストリア人らしいなって思う。
明日は晴れたらいいな。その晴れは俺の清々しい程の敗北にふさわしい晴れだろうし。


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