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クルージズのご紹介

こんにちは!ご覧いただきありがとうございます。私は、(株)クルージズ・テクノロジーズ 代表の牟田健登と申します。
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これまで、「理念」や「ビジョン」、「管理職育成」、「人事評価」、「スタッフ育成」でお悩みの全国の経営者様、人事担当者様のサポートをさせていただきました。
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権限を与えているつもりが、何も進まない原因

今日のテーマは「権限を与えているつもりが、何も進まない原因」です。

「~をやっていいですよ」、「●●部長、自分で決めていいですよ」と権限を与えているつもりでも物事が進まない、始まることすらないという事象があるのではないでしょうか。

その原因は何でしょうか。

まずは権限という言葉について、整理しましょう。

権限と権利の違い

権限という言葉と似ている言葉で、権利という言葉があります。

権限(Authority)と権利(Rights)は、似ているようで異なる概念です。以下にそれぞれの違いを説明します。

  1. 権限(Authority):

    • 権限は通常、組織や階層的な構造において、個人やグループに与えられる行動や意思決定の権利を指します。

    • 権限は主に組織内での役職や地位に基づいています。例えば、上司は部下に対して指示を出す権限を持っています。

    • 権限は特定の責任や業務を遂行するために必要な権利であり、組織の効率的な運営に寄与します。

    • 権限が与えられた者は、その範囲内で意思決定を行ったり、指示を出したりすることができます。

  2. 権利(Rights):

    • 権利は、個人や団体が法的にまたは倫理的に所有している特定の利益や自由を指します。

    • 権利は一般に、法律や憲章、倫理規範に基づいています。例えば、言論の自由やプライバシーの権利などが権利の一例です。

    • 権利は個人や市民に対して保護され、他者や政府から不当に侵害されないようになっています。

    • 権利は一般的に普遍的で不可侵であるべきであり、法的な権利の侵害は法の下で裁かれるべきです。

簡単に言えば、権限は組織や階層的な構造において行使される権利であり、特定の役職や地位に基づいています。一方、権利は個人や団体が法的・倫理的に保有する利益や自由であり、それは多くの場合、法で保護されています。

しかし、その権限を与えているつもりでも、それが行使されず、進まない、始まらないということがよくあるのです。
つまり、意思決定がなされないし、行動がなされないのです。

その理由はなんでしょうか。

考えられる原因

権限を与えているつもりでも、責任があいまいな場合には様々な問題が生じる可能性があります。以下はその一例です。

  1. 意思決定の遅れと混乱:

    • 責任が明確でない場合、権限を持つ人が重要な意思決定を遅らせることがあります。誰が何に責任を持っているかが分からないと、適切な判断が下りず、組織の意思決定プロセスが混乱します。

  2. 業務の遂行の不確実性:

    • 誰が何に責任を持つのかが不明確な場合、業務の遂行においても不確実性が生じます。従業員が自身の役割や責務を理解できないと、業務の手順が不透明になり、結果として生産性が低下する可能性があります。

  3. コンフリクトと意見の不一致:

    • 責任が不透明なままで権限が与えられていると、異なる人々が同じ問題に対して異なるアプローチを取ることがあります。これが原因でコンフリクトや意見の不一致が生じ、組織内の協力関係が損なわれる可能性があります。

  4. タスクの放置や責任の逃れ:

    • 責任があいまいなままだと、権限を持つ者がタスクや問題から逃れる可能性があります。誰が責任を持つべきかが不明確であれば、問題解決が適切に行われず、業務が滞ることがあります。

  5. 信頼の喪失:

    • 責任が明確でない状態では、従業員や他の関係者は信頼感を喪失する可能性があります。権限を持つ者が責任を果たさないと、他のメンバーはその者に対して信頼を失い、協力や協調が難しくなります。

  6. 業績の低下:

    • 責任が不透明なままで権限を行使すると、業務の方針が一貫性を欠き、組織の目標達成が難しくなります。これが結果として業績の低下につながる可能性があります。

これらの問題を避けるためには、組織内で権限と責任が明確に定義され、従業員が自身の責務を理解しやすい環境を整えることが重要です。

権利は与えていても、責任が伴う権限になっていないと、権利をもっているだけで、行使はしないものです。責任の所在を明確にすることが解決への1歩だと考えます。

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