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藤井先生と25年

藤井先生との出会い顔真卿が好きだ。顔真卿は王羲之という絶対的な存在の伝統が続く中、独自に「顔法」という筆法を創り出した。顔真卿は書の世界で革命を起こし、歴史を変えた。忠義に篤く、最期まで裏切ることなどしなかった。顔真卿はカッコ良かった。 中学時代、将棋は父親とスーパーファミコンの「初段 森田将棋」と指すくらいだった。森田将棋にはずっと勝てなかったが、四間飛車と美濃囲いを使うと勝てるようになった。四間飛車と美濃囲いが運命の戦法だった。 書店に行って四間飛車の本を探した。そこ

    • 掬水作 盛上駒 錦旗 御蔵島黄楊 赤柾

      以前書いた、盛上駒と脚付き将棋盤を買った話の続きです。 良い将棋盤と良い駒を買うと何が起こるか。他の良い駒が欲しくなるんですね。なんせ駒は千差万別。 いつの間にか掬水師の盛上駒を買っていました。 木地は御蔵島黄楊の荒目の赤柾。すべての駒においてまっすぐ、一様。しかし決して人工的ではなく、1本1本微妙に表情が異なる柾を見ていると、確かに自然に生きた木が作る模様だと気づかされます。日本庭園のような奥深く渋い美。 書体は錦旗。シンプルな木地にシンプルな書体。 王道で、極上

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        藤井猛九段

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        藤井先生と25年

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          藤井猛"裏"生誕祭

          前日まで開催までの経緯 9月18日、心に刺さるイベントがあって久々に将棋の森に行ってきたんです。 高橋和女流三段には藤井猛九段ファンと認識されている身。懇親会で将棋の森に用意された美しい駒にうっとりしながら和先生話していると、9月29日が本当の藤井先生のお誕生日と知るや否や、たまたま9月29日に行われるShogi Fun Nightの内容を変更して「涓滴Nightやろうぜ」って……決まったんですよ……あっという間に……。 和先生から私には以下を申し付けられました。 絶

          藤井猛"裏"生誕祭

          藤井猛生誕祭

          駒テラスで行われた「藤井猛生誕祭」に参加してきました。 「生誕祭」と名の付くイベントは将棋界初?藤井猛九段のイベントにふさわしい新手感あるイベントに藤井ファン界隈は盛り上がり、100名を超える応募者の中から(抽選で)選ばれし30名が集いました。 内容はSNS投稿禁止、というかとてもオンラインには残せないものでした。「どういう話題があったか」ということも書きづらいほど。なので浅いレポートや感想、改めて藤井先生に対して思ったことなどを書いておきたいと思います。 ※もし内容に

          藤井猛生誕祭

          藤井猛九段作詰将棋まとめ

          実は詰将棋も作られるという一面がある藤井猛九段。せっかくなので、見つけられる範囲で藤井九段が創作した詰将棋をまとめておきます。 藤井猛九段作詰将棋2021/10/9 チーム西山Twitter 7手詰 2021/10/18 チーム西山Twitter 29手詰 2021/11/2 チーム西山Twitter 19手詰 2021/11/28 チーム西山Twitter 65手詰 2021/11/28 チーム西山Twitter 81手詰 2021/12/5 チーム西山Twit

          藤井猛九段作詰将棋まとめ

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          西芳寺

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          盛上駒と脚付き将棋盤を買った話

          『藤井猛全局集』が発売されたので、盛上駒と脚付き将棋盤を買いました。 動機最近は週末に『藤井猛全局集』を盤駒で並べ、感想をブログに残すようになりました。 ちゃんと盤駒で棋譜を並べる習慣がついたことで、元々いつかは欲しいと思っていた本榧の将棋盤と盛上駒の購入欲が爆発したのです。 ちなみに元々の棋譜並べ環境はこちら。 盛上駒(静山作/錦旗書/島黄楊)まず購入したのは盛上駒。私は顔真卿を愛してやまない人種ですが、どうも将棋の駒には合いそうにない。これまで購入欲が高まるたびに

          盛上駒と脚付き将棋盤を買った話

          藤井システムとは

          ※本エントリーは2016年頃に鰻屋本舗で書いた「藤井システムとは」をnoteに移植したものです。 藤井システム登場以前藤井システムとは、藤井猛九段が独自に開発した、天守閣美濃と居飛車穴熊に対する四間飛車の序盤戦術です。 本エントリーでは、天守閣美濃に対する藤井システムを「対左美濃藤井システム」(図1)、居飛車穴熊に対する藤井システムを「対居飛車穴熊藤井システム」(図2)と言います [1]。 居飛車対四間飛車の戦いは、居飛車が穴熊などにガッチリ組む「持久戦」と、舟囲いなど

          藤井システムとは

          羽生善治九段 対 藤井猛九段戦(叡王戦)

          ※昨日久々にこの将棋の映像を見たので、昔ブログに書いたものをnoteに再掲します。 ================================================ 7年間待った。 7年前、第53期王位戦七番勝負。あの王位戦は楽しかったけど悲しかった。とにかくタイトル奪取を信じて長野、長崎、徳島の現地まで応援しに行った。それがとても楽しかった。応援している棋士がタイトル戦に出ている。 しかし最終局となった徳島対局、どのような気持ちだったか、藤井システムを

          羽生善治九段 対 藤井猛九段戦(叡王戦)

          『藤井猛全局集 竜王三連覇とA級の激闘』特典動画を見た

          『藤井猛全局集 竜王三連覇とA級の激闘』の特典動画が余りにも素晴らしかった。この動画を見るために書籍を購入しても良いくらいです。それくらい素晴らしい動画だったので、宣伝も兼ねて見どころや感想を残しておきます。 出版に当たって(冒頭雑談)「この本を出すために棋士となったと言っても過言ではない」という言葉が飛び出すこの動画、『藤井猛全局集』出版に当たっての裏話があれこれと出てきます。 ここで最も興味深かったのは第4部「棋譜編」のお話。『大山康晴全集』を並べたことで有名な藤井先

          『藤井猛全局集 竜王三連覇とA級の激闘』特典動画を見た

          第3回卯月カップ観戦レポート

          第3回卯月カップの観戦に行ってきました! 藤井猛九段の解説を聞くことがもちろん目的の一つですが、最近病気を公表された堀彩乃女流1級を応援する目的もありました。 開会式 本日トーナメントを戦う女流棋士、GSP代表選手、そして藤井九段が入場曲と共に登場する謎企画から始まる開会式。小規模イベントのこういう緩い、しかしなんとか盛り上げようとする工夫が好きです。とは言え最初に登場した田中沙紀女流1級がQUEENの曲に合わせ、サングラス掛けてノリノリで登場した辺りは「マジやべー大会

          第3回卯月カップ観戦レポート

          評価値表示が嫌い

          将棋ソフトによるリアルタイム評価値表示が嫌いだ。日に日に嫌悪感が強まっている。 将棋連盟ライブ中継アプリはもちろん、ほとんどの動画中継、NHK杯、そしてついにはAbemaトーナメントでも評価値が出るようになった。評価値のお陰で将棋を指さない将棋ファン(観る将)にも現在の形勢が伝わりやすく、将棋を観戦するハードルを下げている。それでも評価値が嫌いだ。 将棋ソフトによる評価値は、将棋としての正しい形勢判断を表す指標の一つではあるが、必ずしも人間の形勢判断を表しているものではな

          評価値表示が嫌い

          四間飛車が初心者向けかどうかという話

          はじめに個々にカスタマイズされたものだと思うが、Twitterのトレンドに「四間飛車」が上がっていた。 見ると四間飛車が初心者向けかどうかで揉めている。昔から定期的に上がる話題だが、四間飛車を貶しながら「四間飛車は初心者におススメできない」という意見を見ると悲しくなってくる。四間飛車の魅力を多くの人に知ってもらわないといけない。 四間飛車は初心者向けの戦法だ四間飛車は間違いなく初心者にもおススメできる戦法だ。 角道を止める。四間飛車に振る。美濃囲いに囲う。これを覚えるだ

          四間飛車が初心者向けかどうかという話

          「西荻一歩竜王会」参加レポート

          はじめに2023年3月12日、囲碁・将棋スペース「棋樂」さんで行われた「西荻一歩竜王会」に参加してきました。 このポスターを見かけた瞬間、内容とか会費とか何も見ずに、とりあえず申し込み。一期一会のようなこういうイベントは参加する一手。後で内容見て目玉が飛び出ました。 棋樂へ棋樂は初めて。そもそも西荻窪に降り立ったのも初めて。絶対にこのイベントに遅刻できない強い意志を持った私はイベント開始1時間前の12:00に西荻窪に到着しました。 モスバーガーで時間を潰し、12:55、

          「西荻一歩竜王会」参加レポート