「性別は一生ゆらぎ続けます」

「私は○○だ」のような自分自身に対しての認識を『自己概念』といいます

この自己概念に合わない経験は意識されにくく、記憶に残りにくいので、人は、自分の中に、自己概念に反する部分があることに気づかないことが多いです。

ところで、性別は一生変化し続けます。そもそも100%男の人も100%女の人もいません。皆混じっていて、そのバランスも流動的に変化します。

例えば、どの人の体にも男性ホルモンも女性ホルモンも両方あって、その量は一生変化し続けますし、どの人の心にも『女性らしいところ』と『男性らしいところ』が両方ともたくさんあって、状況によって、それらが出たりでなかったりします

そもそも、この『女性らしさ』『男性らしさ』は、この社会が勝手に決めた差別的な分け方、すなわち『ジェンダー』ですので、全ての人に両方あって当たり前なのです。

(実際、24時間365日、常に、この社会が決めたジェンダー『男らしさ』あるいは『女らしさ』に合わせて行動する人はいませんよね?そもそも、ジェンダーは不合理な差別的分類ですので、社会が求めるジェンダーの範囲内のみで行動するのは苦痛であり、不可能なのです)

それ故、人は一生

身体的性:身体的な特徴による性別

性自認:自分をどの性と思うか?

性指向:どの性を愛するか?

性表現:どのジェンダー(文化的社会的性)の服装や言動、役割を選択するか?

に関して「男性、女性、両性、中性、無性、不明」で揺れ動きます。

また、性自認、性指向、性表現はお互いに関係なく変化します。例えば性自認が男でも、性指向によっては、女性を愛する場合と、男性を愛する場合、両方を愛する場合、中性的な人を愛する場合、どの性も愛さない場合…と様々です。性表現も同様に、全てのパターンがあり得ますので、性別は少なく見積もっても

身体的性6通り ✕ 性自認6通り ✕ 性指向6通り ✕ 性表現6通り = 1296通り

あります。

そして性は他の分け方もありますので、性別を厳密に細かく分けて行くと人間の数だけ性別があるということになります。

実は全ての人が、たった一人しか当てはまる人がいない性的マイノリティなのです。

しかしながら「自分は身体的性と性自認が一致しており、かつ異性愛者だ。つまりマジョリティ(多数派)だ」という自己概念が強い人は、その自己概念に合わないために、自分の性の揺らぎが意識できなかったり忘れたりして、自分がマイノリティであることに気付きません。

自己概念を超えて、ゆれうごく『本当の自分』を見つめましょう。

きっとその方が人生が豊かになります(*^^*)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?