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ブランディングに失敗する会社の8の特徴(その1)

これまで沢山の会社のブランディングを行なってきて、「うまくいく会社」もあれば「うまくいかない会社」もありました。
(もちろん会社ごとに目指すゴールも違うので一概には言えませんが...)
でもそこから導き出せる"共通項"を8つの特徴としてまとめてみました。

▼ブランディングに失敗する会社の8の特徴
1)業績が悪い状態で取り組もうとする
2)現社長と後継ぎとの関係性が微妙
3)リーダーのリーダーシップが弱い
4)成果主義の報酬体系になっている
5)コストを全て自社で賄おうとする
6)目立つことを危惧し二の足を踏む
7)社内の反対勢力を抑え込めてない
 
そして8つめは、
"ブランディングの意味"を理解していない


では今回は、「業績が悪い状態で取り組もうとする」から解説します。

業績が悪い状態で取り組もうとする

結論から言うと「企業ブランディング」に取り組んでも、ハッキリ言って短期的な業績アップには繋がりません。

ロゴを現代風に刷新しても、売上が上がるわけじゃない。
ホームページ会社案内を刷新しても、売上が上がるわけじゃない。
理念やビジョンやミッションを整理して発信しても、売上が上がるわけじゃない。
・会社の印象を変えたりイメージアップしても、知名度は若干上がっても競合優位性が出るわけではない。
 
「ブランディング=ファンづくり」とよくあちこちで目にしますが、
 
企業ブランディングにおける"ファン"とは、
×ファン=お客さん(売上)
○ファン=働きたい人(採用)
…というのが正確な表現だと思います。

なので、業績が悪い状態でブランディングに取り組もうとする会社も少なくないのですが、もちろん「企業ブランディング」をしてはダメ。
オフィスやユニフォームやホームページをお洒落に刷新している場合じゃないです。最終的には業績に繋がりますが、時間がかかりすぎるので業績が良くないときにすることではないのです。

会社のブランディングは大きく分けて3つある

では、何をするべきか?と考える場合に、以下の3つに分けて考えるといいでしょう。
a.企業ブランディング(長期戦略)
b.事業ブランディング(中長期戦略)
c.商品ブランディング(短期戦略)

…という感じで、効果が出るまでの時間軸が異なります。なので、業績が悪い状態で取り組むならば「強いて言えば」商品ブランディングですが、色々問題が出て難しいので正直それもどうかなと思います。
 
身も蓋もありませんが(笑)、業績が悪いときは、徹底的に「営業活動」を強化した方がいいです。営業活動としてのやり方を見直す。あたり前と言えば、あたり前の話。
 
で業績が戻ってきたときに、仕組み化としての「マーケティング」に取り組み、業績を安定させる。

で少し余裕(経済的、人的、時間的、精神的)が出てきたときに未来戦略としてのブランディング。

実際に多い失敗パターンはというと、

業績が悪くてどうしよう!というときに、
→様々なコンサルに頼ってもどうにもならん
→大手コンサルに依頼すれば大丈夫だろうと考え
→でも結局、大手コンサルは売上の数字が上がりやすい「安売り戦略」推し
→それをやると経営者もスタッフも疲弊、さらに利益も少ない
→最後の神頼り的にブランディングに取り組む
→でもリソース(資金)がないのでブランディングも途中で頓挫
→精神的に余裕もないので、踏ん張れない
→で、結局ブランディングしてもうまくいかなかった
…となってしまうケースも少なくないのです。

業績が良くないときにブランディングするべきでない理由

ズバリ、上記のこの部分です。
→でもリソース(資金)がないのでブランディングも途中で頓挫
→精神的に余裕もないので、踏ん張れない

お金と心に余裕がないと、最低限必要なコストをかけられなかったり、効果が出るまで待てなかったりするのです。

ですので、ブランディングの「目的」を明確にし、ブランディングの「順番」を把握した上で取り組んでいくのがベターです。
 
a.企業ブランディング(長期戦略)
 →目的:主に採用、次に知名度
  (働き手としてのファンづくり)
 
b.事業ブランディング(中長期戦略)
 →目的:主にファンづくり
  (お客さんとしてのファンづくり)
 
c.商品ブランディング(短期戦略)
 →目的:主に差異化づくり
  (リポジショニングにおける競合優位性)
 
…ということで、ブランディングに取り組むときは会社の社長ないしこのプロジェクトの決裁権を持つ人にブランディングの前提(↑上記)を理解してもらうことが大事です。
 
その方がずっと、ブランディングの成功確率が上がるので!

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