小林賢太郎
表現を仕事にした著者の、日々の考え。いろんな現場での経験談。森のアトリエでの出来事なども。
僕の仕事はコントをつくることです。“ 作・演出 ” っていう言葉は聞いたことあるかと思いますが、実際なにをどうやってコント公演をつくっているのか。その考え方・書き方を、僕の最新作『 オムニバース 』を例にご紹介します。
こっそり映画をつくりました。タイトルは『 回廊とデコイ 』です。 どんな映画かというとですね、なんと、地球の存亡が、かかってないです。アクションとカーチェイスが、ないです。現代社会に対するメッセージ、ないです。余命がどうとかも、特にないです。ああ、どうしよう、全然映画らしくないよ。 映画らしくはないかもしれないけれど、僕らしい作品にはなったと思ってます。 『 回廊とデコイ 』は短篇集です。舞台で収録したコントの映像と、これまでに撮ってきたショートフィルムの数々を混ぜこぜにし
きむすば劇場 旗揚げ公演『 オムニバース 』は、無事に千秋楽を迎えました。ご来場、ありがとうございました。作・演出を担当しました、小林賢太郎ともうします。 始まりは、木村昴さんからの1本のメールでした。 木村昴さんと浅沼晋太郎さんによる舞台公演の、作・演出のご依頼をいただいたのです。メジャー作でご活躍されているお二人の舞台に、小林賢太郎を選ぶとは、意外だな、と思いました。僕はどちらかというと、サブカルチャー畑から勝手に生えてきたコント屋ですからね。そんな僕に声をかけてくれた
きむすば劇場 旗揚げ公演『 オムニバース 』は、木村昴さんと、浅沼晋太郎さん、お二人の声優さんによる、オムニバスのお芝居です。 出演者が二人しかいないので、それぞれのセリフ量がすごく多いです。稽古期間の序盤、まだセリフを完全には覚えていない木村昴さんが、空中に向かって叫びました。 「いでよ! セリフ!」 いやいやいや、セリフは神龍じゃないぞ。 都内、某下町。 稽古場に仮組みされたセットの中で、演技の練習をするお二人。僕は演出家として、それを前から見ます。 このお二人に演出を
いやー、ゾンビ級に忙しいです。 本番目前に迫っている、舞台作品『 オムニバース 』。もうすぐ公開の映画『 回廊とデコイ 』。あと、未発表の『⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎』と『× × × ×』。(言いたい! でも我慢) みなさんのスケジュール管理は、スマホですか? それとも、手帳に手書き? あるいは、記憶!? 僕のデスク周りも、いろんなことがデジタルに置き換わりましたが、スケジュール管理だけは紙の手帳を使っています。 秋も深まり、文房具屋さんには、来年の手帳が並んでますね。今回は、僕なりの
きむすば劇場 旗揚げ公演『オムニバース』の、作・演出をつとめます、小林賢太郎ともうします。 この作品の脚本を書き始める前に、木村昴さんと浅沼晋太郎さん、お二人に僕のスタジオに来てもらい、じっくりヒアリングをしました。(一緒に餃子を食べつつ) そういった場を設けたことで、お二人のパーソナルな魅力や、職業柄のエピソードなど、ストーリーづくりの材料を、たくさん集めることができました。 二人の話を聞けば聞くほど、僕は彼らのことを好きになりました。そして「この作品は面白くなる」って確
声優さんの二人芝居をつくっています。声のプロであるお二人と仕事をしていて、あらためて声の表現の大切さを感じています。 例えば飲食店なんかで、店員さんが早口すぎて、なんて言ったのかわからなかった。そんな経験、誰にでもありますよね。「なんて言ってるかわかる」これ、あんがい当たり前じゃないんですよ。 今回は、声の出し方についてのレクチャーノートです。まず、のどの調子の整え方。次に、きれいに発音するコツについて、解説します。
映画やテレビ番組なんかに、予告編ってありますよね。あの、わずか数十秒の映像の中に、けっこうな手間暇が詰まってるんです。「面白そう」って思わせてくれたり、「なんだなんだ」って興味が湧いたり。ちなみに僕は『水曜どうでしょう』の次週予告が大好きです。 僕が監督・脚本をつとめた短篇集『 回廊とデコイ 』にも、予告編をつくってみました。YouTubeとかに、近々アップされると思います。とて、さっき出来上がったのが今ここにあるんで、貼っときますね。今回は、映画の予告編と、そのメイキングの
賢太郎です。 秋ですね。涼しくなってきたので、アトリエにはバイクで出勤してます。早朝、ほぼ貸し切りの田舎道を、法定速度でトコトコ。彼岸花がちょっと怖くて綺麗です。 メダカが泳ぐビオトープに、新しくタニシが仲間入りしました。こいつらがまあ、よく働くんです。 敷地内の水捌け問題を解消すべく、コンクリートの打ち直し作業が進んでいます。腕利きの職人さんに、感心しきりの僕です。 さて「森のアトリエ雑記」、今回は、「バイク」と「タニシ」と「コンクリート」についての3本です。
今回から読み始めた方、ようこそ初めまして。すでに読者になってくれている方、まいどどうも。 僕は、舞台や映像をつくっている、小林賢太郎といいます。世の中的には「誰やねん」だと思います。あんまり派手に活動していませんし。だからこそ、僕の作品に気がついてくださる方には、本当に感謝しています。 この「小林賢太郎のノート」、なんのキッカケもなく、タイトルの画像が新しくなりました。これを機に、改めて自己紹介でもしようかと。 僕の仕事は、脚本家で、演出家です。 僕が書いた脚本を、色んな
ここんとこ、オムニバスの二人芝居の脚本を猛烈に書いています。机に向かい、自分が書いたセリフに笑う僕。スタッフたちには、さぞ気持ち悪く映っていることでしょう。 二人用の脚本は、けっこう得意です。ラーメンズというコント公演のシリーズや、他にも細かいのを合わせれば、数百本は書いてきました。 今回は、僕なりの二人用脚本の書き方についてです。読者の中には、コントづくりを目指してる人もいるかもしれないから、できるだけちゃんと書きます。
映画『 回廊とデコイ 』の情報が解禁になりました。 映画といいましても、大々的にプロモーションをするわけでもなく。この小さな映画に気がついてくれた人が楽しんでくれたら嬉しいな、というくらいに思っています。 さりとて監督の小林、できる範囲のことはがんばります。予告映像を編集したり、パンフレットをつくったり、劇場にポスターを貼ってもらったり。舞台挨拶は、どんなふうにしようかな。 ※ 映画『 回廊とデコイ 』の詳細は、シアター・コントロニカのサイトをご覧ください。
これまでに単品でつくってきたショートフィルム。そして、配信コント公演『 回廊 』の映像。さらに、新たに撮影したコントなど。これらを組み合わせて、一本の映画にしました。なかなか妙なものになりましたよ。タイトルは『 回廊とデコイ 』です。 僕、映画館が大好きで、しょっちゅう行くんですけど、自分の作品をスクリーンで観られるなんて、なんとも不思議な気分です。 11月あたりから、全国の映画館をのんびり巡ります。楽しんでいただけたら嬉しいです。 映画『 回廊とデコイ 』 出演 久ヶ沢
審査員のような立場を何度か経験したことがあります。できるだけいいところを見つけてコメントするようにしてました。 よく「自分は褒められて伸びるタイプ」なんていう人がいますけど、全員そうなんじゃないですかね。褒められて、調子に乗って、前向きに創作ができるなら、それが一番ですよ。 逆に、叱られて伸びる人って、本当にいるのかしら。いるのかもしれないけど、僕は違うな。叱られたら、シクシク泣いて、甘いものとかを食べます。 プロとしてコメントを求められたときの、気遣いについての話です。
台本って、初稿、第2稿、第3稿と、脱皮を繰り返して、生き物みたいに成長するんですよ。むくむく。