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あなたのコーチングが失敗する理由 = 「わたしは変われたから、あなたも変われるはず」の嘘

皆さん、こんにちは。
リーダー育成家&著者の林健太郎です。
まだ内容は詳しく言えないのですが、12月初旬(多分12/9ごろ)に私の3冊目の著書が発売になります
また詳細発表できるようになったら、こちらでもお知らせしますね。

さて、今日のnoteではプロのコーチが陥りがちな思考の罠についてお話していきたいと思います。
この話はプロのコーチにとって大切な話というだけではなく、部下を持つリーダーの方や子育て中のご両親にも有益なお話かなと思いますので、ご興味のある方はどうぞお読みください。

「私はコーチングで変われた!」の罠

プロのコーチになりたい!という志を持ち、コーチングを学ばれる方の多くは、ご自身がコーチングを受けてさまざまな変容を起こすことができたという原体験を持っているのではないでしょうか。

かくいう私もその一人でして、2005年ごろにコーチングというものに出会う前は、本当にダメダメな社会人でして、どんな仕事に就いても長続きしないし、成功している人を見ては妬んで文句を言い、何か問題が起きると人のせいにするような、今思えばとても心の狭い人間でした。
そして「オレもチャンスが来れば本領を発揮して成功できるけど、そのチャンスが巡ってこない」なんて居酒屋でぐちぐち言っているタイプでした。

そんなある日、私はコーチングという手法に偶然出逢います。
私のコーチングとの出会いについてはまた別の機会にお話するとして、私はたまたまプロのコーチという人種と出会うことができ、その人との関わりの中で自分の人生をよりポジティブに変えていくという、ある意味人生のスタートラインに立つことができました。

ここで私が言っている「スタートライン」というのは、自分の人生の道筋を自分で切り開くこと、と言い換えることができるかもしれません。

自分が本当に人生をかけてやりたいことって何なのか
それを自分の言葉で紐解くことや、なぜそれをやりたいのかといった「根源的な理由」を探ったり、それを達成するためにはどんな道筋を辿る必要があるのかといういわゆる行動計画を立てることをコーチと二人三脚でやったおかげで、本当に欲しい人生を自分で作るというプロセスを経験し、最終的にそれを達成することで自分の中の自己効力感を高めることができたのです。

つまり「私はコーチングで変わることができた!」のです。

そして、ここで華麗なる?勘違いが起きます。それは・・・

私が変われたんだから、あなたも変われるよ!

という思考。
この思考が私をプロコーチへの道にいざなってくれた原動力だったりもするので、あながち悪いこととは言い切れないのですが、この考え方には大きな危険性が潜んでいます。

今日はあまり技術的な解説はしないでおこうと思いますが、この「私が変われたんだから、あなたも変われるよ!」には、実はかなり暴力的なニュアンスが込められているように思います。

まず、相手はそもそも「変わりたい」のだろうか?

私がコーチングスクールを運営する中で、プロのコーチになりたいと願う人の多くが「自分と同じ苦労をしている人を助けたい」という主旨の発言をされます。
私がそれに対してお伝えすることは「それってホント?」ということなんですが、あなた自身は変わりたかったかもしれないけれど、同じような境遇の人全員が「変わりたい」と願って生活をしているのだろうか
ということ。

多様性を排除しているという事実に気づけるか問題

これ、実は多様性という考え方を真っ向から否定している。。行為なんですが、その事実に気づける人は意外と少ない。。というのが残念な現実だったりします。

ちょっとこれを「ハンバーグ」で言い換えるとすれば、「私はハンバーグが食べたいと思っているから、あなたもハンバークを食べたいと思っているに違いない」みたいなことを言っています。(ちょっと極端な言い回しですが・・・)

そんなわけはないのです。
現状を維持することで十分幸せな人もいれば、変化することを猛烈に求めている人もいれば、その中間ぐらいの人もいますよね。
同じ課題を持った人も、それについてどうしたいのかは十人十色。
それを理解せずに支援をしちゃおうとする人はコーチを目指す人の中に実は多くいるのではないかと思っています。

相手は変わりたいのか?
それを確認しながら人に関わるということ、コーチとして熟達していく中でも忘れがちなので、ぜひしっかり覚えておきましょうね。

コーチングはできるけど、人が変わっていく様を見たことがない

こんな↑状態のプロのコーチが実は9割なんじゃないかなと私は感じています。(実は由々しき問題・・・)

コーチングを学ぶ、ということは技術を学ぶことである。
そんな風潮、世の中にはあると思うんですね。

例えば、傾聴を学んで、質問リストを覚えて、GROWモデルで会話の流れを整えて、行動計画を立てさせたら「できあがり」みたいなレシピで教えている学校もきっとたくさんあると思っていて、そこで学んだ人は、どんなお客さんが来ても毎回同じ流れを作って、同じ質問を同じ時間帯にする、ということが起きているんじゃないかなと思うんです。

コーチングの体系化ということで言えばとても重要なスキルだとは思うのですが、残念ながらこんな決まった流れを適用すれば変容が起きるほど人は単純ではないんですよね。

「なんかコーチから促されて行動計画を作ったんですけど、それってコーチングっていう特殊な空間の中で興奮して言っちゃっただけで、それを現実世界で実行するのはなかなか難しいいんですよね」

というのが、コーチングを受けるお客さんの心の声だったりするのではないかしら?と私は勘ぐったりしています。

そして、お客さんがコーチングを受けた後に抱く心の声がこんな調子だと、実際に行動に結びつかないので、お客さんの生活は全く変わらないわけです。

そんなわけで、多くのプロコーチが実際にお客さまの生活に大きな変化が生じ、求めている未来を自力で掴み取っていく様子を見ることがない、というのが不都合な真実なんじゃないかなと思うのです。

当然、お客さまの準備状況が良くて、コーチの力を借りずとも夢に向かって進んでいく人も時折いるので、コーチング期間中に夢を叶える人や困難を乗り越える人の姿に遭遇することはあるのですが、それはご本人の頑張りによるもので、きっとコーチングなど受けなくても、その人は果実を手にすることができたと思うので、これはコーチングの力ではないのです。

そういう「たまたま遭遇する」ということ以外で、コーチが能動的に関与して、それが成果につながる瞬間って実は目の当たりにしたことがないコーチが多いように思います。

つまり、どうやって人の変容をプロデュースするのかを知らないコーチがほとんどであるということ。。ああ、恐ろしい。。

私はできます

この恐ろしい現実に私が気付いたのはコーチとしてデビューしてから4年ほど経ったころだったかなと記憶しています。

実は、変容しているのはお客さん本人の力であり、コーチの介助があるからではないのではないか。。そんな不都合さに向き合おうと思った瞬間でした。

それからというもの、私はコーチングという手法の勉強というものをほとんどしなくなりました。コーチングスキル自体の習得はそんなに難しいものではありません。それより何より、「人はどうすれば変容するのか」ということの方が、研究テーマとしては壮大です。

その研究の中で行き着いたのは、この2つの原理原則でした。

①人は日々「変わりたい」「人生をより良くしたい」と願っている
②人は「でも、それ明日からでもいいや」と考える傾向がある

ということでした。ダイエットなんかはこれが顕著かなと思うのですが、人間はその両面を併せ持っているんだなということが私のコーチ人生の中で最大の発見でした。

その2つの原理原則をどう組み合わせて筋道を作っていくか、ということを研究し続けた結果、今の私のオリジナルメソッドが完成しました。

そういう意味で、私はお客様の願いを明確化して、それを今日から実現させることができる、お客さまにとって力強いパートナーとして価値を提供できるプロとして、さまざまなお客様から強く支持いただける存在になったと自負しています。

つまり、私は人の変容のプロセスをデザインすることができるということですね。
きっと皆さんもそんなプロの力が必要な時が人生で何度か訪れるのではないでしょうか。
そして、そんな時に選ばれるのが私のようなコーチだったりします。

この、いわゆる「秘伝のタレ」を学びたい人は、ぜひコーチング忍者PROにいらしてくださいね。ここでは、毎週土曜日の午後、2時間半という時間を使ってこのプロセスを丁寧に紐解いています。

私一人が専売特許として誰にもその技を教えないなんて、そんな了見の狭い考え方は持ち合わせておりません。私が知っていることはなんの隠し事もなく全部こちらでお裾分けしております。

これは直近の情報ですが、2022年11月26日にはオープンキャンパスも開催していますので、ちょっとお試ししてみたいという方は是非いらしてくださいね。(こちら↓のTwitterから情報探してみてください)

なんだか、最後は私のスクールの宣伝みたいになってしまいましたが、コーチングという手法が人の変容を助けるパワーを持っているすごい手法で、その使い手の最高峰がプロコーチである、みたいな世界を本気で作りたいと願っていますので、どうぞ皆さん「この指止まれ!」ということで、ここに本質的な学びがあるよとアピールすることは私の使命だと思っております。

ということで、いつものことですが、私の長い文章を最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。

また次の記事でお会いしましょう。
ではまた。

※林健太郎の最新情報は以下のTwitterからご確認くださいね。


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