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似て非なるROAとROE→でもやっぱり似てる

こんにちは!経営企画部・南です!
今回は軽めにいきます!
単刀直入、ROAとROEについてです。

ROA/ROE

①ROAはReturn On Asset
②ROEはReturn On  Equity

を示します。

共通する「Return  On 〜」は「〜に対するリターン→つまり利益」を意味しますので、
それぞれの違いはアセット、エクイティの違いとなります。

どちらもよく耳にする言葉ではありますが、なんとなく雰囲気「知ってるつもり」で来てしまったので、あらためてズバリ何かと聞かれると、正確に答えられません。

という事で、コレを機会にしっかり理解したいと思います。

ROAのAはAssetのA
→総資産に対する利益の割合


RO兄弟の兄ちゃんROA!
AはAsset(アセット)→「総資産」を示します。

ROA兄さん おっとり穏やか包容力

ある企業の、その期の当期純利益が、その企業の総資産に対してどのくらいの割合となるか、を示す値です。

利益の額を総資産で割ると何がわかるのか。ズバリ、その会社の「経営効率」がわかります。

今回は、仮想雑貨屋さんでROAを比べてみる。

さて、ここに二つの雑貨屋さんがあるとします。そして、
雑貨屋Aは純利益が200万円
雑貨屋Bは純利益が500万円
だったとします。
パッと見、雑貨屋Bの方が儲かってると見えますが、もう少し続けてみます。

雑貨屋Aは最近企業した個人商店で、総資産が1000万円
雑貨屋Bは2台目オーナーが経営する大型店舗で、総資産が1億円

とすると、どうでしょうか。
総資産の違いから2つのお店は事業の規模がざっくり10倍違いそうですが、
最終的な純利益と併せて経営目線で考えてみると、雑貨屋Aの方が「経営の効率が良い」と言えます。

1000万円の資産で200万円を稼ぐ雑貨屋A
1億円の資産で500万円を稼ぐ雑貨屋B

もう、イメージ湧いてきましたね!

雑貨屋AのROAは200万/1000万→0.2
雑貨屋BのROAは500万/1億→0.05

という事になります。
ざっくりですが、雑貨屋Aの方がBより4倍経営効率が高いという事になります。


昔「高級フレンチと餃子屋さん、どちらが儲かるか?」的な本がありました。読んだ事はないのですが、もしかしたらこう言う観点のお話かもしれません。

弟 ROE! EはEquity

ROAの次はROE、このEはEqity(エクイティ)で「自己資本」を示します。

弟ROE やんちゃで少し尖り気味 気持ちのいい奴

自己資本と聞くとなんとなく自分の生活観から、頑張って貯めた「自己資金」的なイメージが浮かびますが、ちょっとだけ注意です。

自己資本にはもちろん内部留保も含むのですが、個人的にここでのポイントは投資家から出資を受けて集めたお金である「資本金」です。

株主から集めたお金である資本金をどれだけ効率的に運用して、利益(純利益)を出したかを測る指標がROEと言う事になります。

ちなみに、前回ブログで勉強しましたが、
「内部留保」は配当として株主に還元せず、事業拡大のために残しておいた純利益のことで、つまりは「株主のお金」という事でした。

エクイティは「自己資本」の他に「株主資本」と訳される事がありますが、改めて、両者は同じものであるという事がわかります。
(感覚的にはまだちょっと違和感が残るのですが、理屈としては、理解)

一見よく似た兄弟、その違いは?

ROAもROEもどちらも経営効率を測る指標ですが、総資産(Asset)に対してみるか、自己資本(Equity)に対してみるか、どう違うのでしょうか。

総資産には、資本金や内部留保である自己資本の他に、銀行から借りているお金(負債)が含まれます。
(本ブログの最初の方で扱ったバランスシートを思い出しましょう!右側の負債と自己資本を足した金額が、左の資産とバランスします。)

客観的な目線で経営効率を測るにはROA、
より株主目線で経営効率を測るには(この俺様の出資がどれだけの利益につながるか、金融機関からのお金なんて知らん!)ROE、という感じでしょうか。

みんな大好きバランスシート
右と左がバランスする
僕らは「負債」に抱くイメージを変えなければならない

もう少し、深掘りを

ROAは、業種によって結構変わってくるようです。
大きな工場や機械が必要ないわゆる「装置産業」では、どうしても大きな資産が必要となるのでROAは低めになりますし、
大きな装置を持たずにビジネスができる業界(例えば仲介サービスやネットコンテンツ系など)は、そこで働く従業員は資産にはならないので(←俺は誰だ問題)、資産少なく利益を上げる事が可能となり、ROAは高めになります。

ただし、この辺はその業態の「経営安定度合い」とトレードオフにもなりそうなので、ROAだけでその事業の全てを判断する事はもちろんできません。

投資家として投資を検討する際に、業種が異なる企業のROAを比べる事にはあまり意味が無さそうです。

深掘りその2

ROEは高いけど、ROAが低い場合考えられる事
→金融機関からの借入が大きい
→倒産リスク

ROAは高いけど、ROEが低い場合考えられる事
→???
→(わからないのでググる)
→銀行借入などを有効に活用できていない
→なるほど〜 無借金経営が必ずしも偉いわけではなく、お金借りてでもガンガン事業を拡大していく方が投資家目線としては望ましいという事になるわけだな。納得。

RO兄弟とRO一族

さて、今回は軽めに書こうと思っていましたが、それでも書き始めるとそこそこのボリュームになってしまいました。

この先にROIとROICについても書きたかったのですか、それはまだ別の機会に譲る事にして、今日はこの辺で終わりにしたいと思います。

お読みいただきありがとうございました😊

南健太郎



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