紀元1世紀の教会を訪れる(14)
外は真っ暗だった。
街の道路は、よほどの機会でない限りは点灯しないので、それ以外の時に道路を通行することは簡単ではない。
月が満ちて高い位置にあるなら別だろうが。
二人の奴隷たちはすぐ前にいるはずだが、声は聞こえても見ることはできず、人通りも全くないように見えた。
我々ローマ人は早起きして、明るい時間を有効に使うので、ほとんどの人はもう何時間も前に寝ているはずだ。
ランプが明滅し、煙が充満してしまう夜の部屋は、夜更かしには不向きなのだ。
「フェリクス」と、クレメンスは奴