そのメニューはなぜやっているのか? #467
おはようございます。
エヴァンゲリオンのビックリマンシールを集めるのが最近の密かな楽しみです。どうも森下です。
みなさんは普段行っているトレーニングのメニューは意図と目的を持ってやっていますか?
あの選手がやっているからとか、コーチに言われたからやってるとか、そんなんじゃとってももったいないんだぜ。という感じのお話しです。
ではどうぞ。
<メニューを理解しているか>
僕が現役の頃は、練習前にコーチがメニューの説明をする時間がありました。
今日のメニューの目的と、それぞれのメニューの意図、それをやることでどんな期待ができるのか。ざっくりとだけどそんな感じの話です。
当時はそんなに内容のことは気にしていなくて「うわっ、キツそう。オエッ。」って思ってたくらいで話も半分くらいしか聞いてなかったかな。
ただコーチの意図することは理解していたし、わからないことや、要望があれば言える環境にしてくれていたのでその点はとても良かったと思います。
特に育成年代の場合は、コーチが考えてきたメニューをそのままこなすだけの選手が多いのかなと感じます。
そしてコーチ自身も流行りのメニューを取り入れて、最先端風なメニューを作ってやっているパターンも多いです。
例えばメッシがこの練習メニューをやっているらしいから、うちのチームにも導入しよう!としても
そもそも、メッシとは身体能力のレベルもテクニックも環境も違うのに、それをまんま取り入れるのは普通に考えておかしいですよね。
なぜメッシがそのトレーニングをやっているのかという意図と目的まで理解して判断をしないと、ただの「やっている風」練習になってしまいます。
冷静に考えれば当たり前のことなんですけど、結構こういう指導者が多いのが現状です。
なので、選手自身もなぜこのメニューをやるのかを理解する必要があります。
もしわからなければ、必ずコーチに確認しましょう。
自分自身にも、指導者にとっても勉強していくための刺激になります。
ただなんとなくメニューをこなして練習するのと、意図と目的を理解して練習するのでは、効果は雲泥の差ですね。
<限界的練習>
言われたことをこなしていくだけの練習では、いつか必ず頭打ちが来ることになります。
ラリーガのサッカーの指導者の方から聞いたのですが、同じ練習メニューは二度とやらないらしいです。
その理由を聞くと、「練習に慣れちゃったら、練習のための練習になるでしょ?」「それだと試合で生きるプレーができなくなる。」ということでした。
さらっと言うもんですごく簡単に聞こえたんですけど、毎回違うメニューで練習を組み立てるってめちゃくちゃ大変な作業だし、相当な知識がないとできない芸当です。
第一線で活躍する指導者はそう言うことも意識しているわけです。
毎回メニューが違うので、選手も毎日新鮮で飽きがこないで楽しく練習できるし、応用力が身につき試合でも自分で主体的に判断して行動ができるようになるんですね。
それだけ、ただのこなすだけの練習は見直さないといけないよね。と言うことなんです。
フロリダ州立大学の心理学者アンダース・エリクソン教授が提唱している「限界的練習」の中でも、メニューをいかに理解しているかが大切だと言っています。
「限界的練習」は
・明確に定義された目標があること
・集中できる環境であること
・速やかで有益なフィードバックがあること
・反省と改善を続けていけること
が必要になります。
パフォーマンスが頭打ちになって、伸び悩んだ時にはこうした限界的な練習を続けていかなければ、成長していくことはできません。
なんのために、なぜこの練習をするのかを明確にして、積み重ねていくことが大切です。
<メニューを自己決定する>
言われたことだけやっているようでは選手は成長していくことはできません。
試合中は自分自身で判断しなければいけない状況が多いし、レース前やレース中は自分自身で気持ちをコントロールしなくてはいけない状況になります。
コーチがいなければ何もできないようではお話しになりません。
言われたメニューだけこなすようになってしまうと、指示待ちのロボット人間になってしまい、主体性がなくなってしまいます。
単純労働が多かった数十年前だったら、やることをこなすだけで十分に通用していたかと思いますが、
単純労働が機会やロボットに変わる今の時代では、それでは何も通用しなくなってしまいます。
スポーツもレベルが上がってくればフィジカルやテクニックだけではなく、戦術や体の使い方など、頭を使って考えていかなければ戦っていくのは難しいでしょう。
アホではスポーツでも社会でも通用しなくなってきています。
そうならないために、主体性を高めるために、定期的に選手たちだけでメニューを作成して練習する機会を作ってあげてもいいと思うのです。
自分たちで、話し合い、意図目的を持ってメニューを考え、やってみる。
メニューを自己決定しているのでモチベーションの質も高まりますし、考える力がつくのでオススメです。
なんとなくいつもと同じメニューで、とかは無しです。
例えば今日は疲労が溜まっているから量ではなく質を高める練習で、ここで集中したいからそれまでのメニューはこう。みたいな感じとかですかね。
レースを想定して、30分ウォーミングアップで、着替えたりストレッチしたりする時間を30分作って、その後1本ダッシュで。とかでもいいと思います。
そういう自分たちで工夫して決めていくことが、主体性を伸ばすトレーニングにもなり、モチベーションも高めることができて、試合に生きる練習になってくるのです。
<まとめ>
①ただなんとなくメニューをこなして練習するのと、意図と目的を理解して練習するのでは、効果は雲泥の差。コーチに言われたことだけをこなすのではなく、自分で考えながら取り組むことが大切。
②試合中は自分自身で判断しなければいけない状況や自分自身で気持ちをコントロールしなくてはいけない状況が多い。自分たちで判断して行動できるように主体性を高めていく必要がある。
③主体性を高めるために、定期的に選手たちだけでメニューを作成して練習する機会を作ってみましょう。自分たちで工夫して決めていくことが、主体性を伸ばすトレーニングにもなり、モチベーションも高めることができて、試合に生きる練習になってくる。
選手も指導者も「なぜそのメニューなのか」をしっかり説明できるようにならないといけません。
もしそれが説明できないのであればやるべきではないと思います。指導者のみなさんの中でヤバイと思った人は、これを機会に改めてくださいね!
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森下健(もりしたけん)
1986/10/31 埼玉県三郷市出身。
学生時代は水泳に没頭。専門種目はバタフライ。現在はトライアスロンにハマっている。青春真っ只中。
奥様と息子(3歳)の3人家族。横浜在住。
家族、仕事、趣味についてとりとめなくつらつら書きたいと思います。
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