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サザンオールスターズがロッキンに残したモノとは。ROCK IN JAPAN2024inHitachinakaの伝説。最強セトリでひたちなかに鳴り響いた最高級のエンターテインメント。

あの日が忘れられない。あの光景が脳裏に焼き付いて離れない。

2024年9月23日。ROCK IN JAPAN2024 inHitachinaka最終日。
もう9日も経ったのにな。
Xを開くとサザンファンはみんな同じ気持ちみたいで安心した。

サザンクラスになると、ライブの数が少ないから1本1本のライブが本当に貴重になる。
私はあの日に目撃した伝説を忘れられないでいる。はやくまた彼らのライブが見たい。
それが生きる活力の一つになっている。
そんな人がたくさんいる。

音楽ってすごいな。これだけ大勢の人に生きがいを与えられるなんてかっこよすぎる。

ロッキンが終わった直後、正直興奮が何日も収まらず筆を取れるような気持ちではなかった。「今は冷静に振り返れない。」ただただ耳に残ったあの音楽たちを噛み締めていたい日々が続いた。
ライブ当日のプレイリストを流しながら、湘南の海をずっとランニングしてみたり、Xでサザンファンのポストを見漁ってみたり。

9日経って、ようやく冷静に筆を取れる気持ちになってきた。

さて、ここからは当日の話をしていこうと思う。
前日の話は以下の記事で書いているのでぜひご覧いただきたい。

さて、いよいよ当日を迎えた。

8:24 ロッキンの会場国営ひたち海浜公園の最寄駅の勝田駅に到着。
8:51 シャトルバスが無事に会場前に到着。そこで衝撃を受ける。前日の公演では一切並ばずに入場できたのに、大行列ができていたのだ。


この日の出演者を踏まえれば当然なのかもしれないが、少し甘く見ていた。笑

9:23 入場して、サザンオールスターズのグッズ販売列に到着。こちらもとてつもない列ができていた。しかし、レジが多かったからか回転は早く30分もしないうちに無事タオルを購入。
(SNSでアナウンスがあったが、午前中のうちにタオルもTシャツも全て完売していたらしい。恐るべし、サザンオールスターズ)

私が物販でタオルを買っている間に友人がもう下手の最前にいたため、タオル購入後は10時くらいから最前で合流し、ヤバイTシャツ屋さんのライブから全力で楽しんでいた。



前方エリアが当選した緑黄色社会以外はずっとその場所でライブを鑑賞した。花道があったため、各演者が近くまで来てくれたため、とても貴重だった。
ヤバイTシャツ屋さん→ももいろクローバーZ→緑黄色社会→Creepy Nuts→WANIMA→THE YELLOW MONKEY

どのライブも素晴らしく、全てのライブを心から楽しんだ。

私はそもそも雑食なので全アーティスト有名曲は知っていたし、何曲か予習していた。

サザンのような大御所アーティストがフェスに出演すると、ファンが朝からずっと最前から一歩も動かず、他のアーティストのライブも一切盛り上がらず突っ立っているというようなことを揶揄して「地蔵」とよく呼ばれるものだが、私は全アーティスト楽しみにしてきたフェス中毒者なので許してほしい。笑
地蔵というよりは「大はしゃぎ小僧」であった。

ヤバTやイエモンはMCでもサザンについて触れていた。

そしてTHE YELLOW MONKEYのライブが終わると、いよいよサザンのライブに向けたステージのセッティングが始まった。
ありとあらゆる機材に防水シートをつけ始めたのが非常に面白かった。放水をするから、濡れて機材が壊れないようにするためだろう。そこまでしても放水するというのが、最高の狂っているし最高に面白い。笑

転換時間、フロアからは妙な高揚感漂っていた。大量の人がサザンオールスターズの登場を今か今かと待っている。
ライブ前には主催者がステージに現れ、「この後いよいよ大トリだが、大変多くのお客様が入るから1歩ずつ詰めていただきたい。是非最後まで楽しんでいってほしい」と言葉を残した。

このフェスで主催者が挨拶するのは、いつも朝一番だけだ。しかしこの日は違った。トリの前に主催者自らアナウンスをしたのだ。
いつもこのフェスに来ている私は、特別な感情を抱かざるを得なかった。

ライブ開始は17:45。
17:40からはカウントダウンのような拍手が始まった。こんなことも普段のフェスではあり得ない。アンコールならまだしも、【出てくる前】なのだ。

しかし、3分くらい拍手が続くと、自然に拍手は鳴り止む。そして、会場には無音の空間が流れる。拍手が止むだけではなく、誰も話していないような状況。
時が止まったような感覚に陥る。
話す余裕もないほどの高揚感を会場全体から見て取れた。
そしてアーティスト紹介の映像が流れ出す。
ここで基本的には歓声が上がるのだが、サザンオールスターズは違った。緊張感に包まれた会場からはただただ拍手が聞こえた。

過去のロッキンサザン出演時は動画でしか見れていないのだが、2005年のサザンはメンバー全員がダンスをしながら入場し、チャコの海岸物語から。
2018年のサザンは、先に桑田さん以外のメンバーが出てきて、希望の轍のイントロが始まってから、「失礼します」と言わんばかりのジェスチャーとともに桑田佳祐が登場するというような入場であった。

2024年。
夏フェスラストのサザンオールスターズ。
もう年齢も全員70歳前後。

至って落ち着いてメンバーが歩いて登場。
全員が手を繋ぎ、深くおじきをしてライブが開始。

特別なライブが始まった。


こんなメモリアルなライブを生で見ることができる幸せに感謝して、1曲目に期待を向ける。

<1>女呼んでブギ

イントロで流れ出したのは、「女呼んでブギ」だ。ライブ前最後のラジオでは「1曲目には令和では絶対作れない曲」「今だと規制がかかる」と桑田さんが言っており、ファンは様々な予想をしていた。多くの方が「女呼んでブギ」を予想してはいたものの、最後の夏フェスであるし、まさかとは思っていた。
まさかだったのだ。笑

歓声と共に、「マジでそれやるのかよ」というファンの笑みも見られた。

日本最大級のフェスの大トリで一曲目に、
「女呼んで揉んで抱いていい気持ち」という歌い出せるのは前にも後にもサザンオールスターズしかいないだろう。

<2>ジャンヌ・ダルクによろしく



「女呼んでブギ」が1978年リリースの楽曲であるのに対して、2曲目は2024年リリースの最新曲をぶつけてくる。そんなギャップすらロックにしてしまうサザンオールスターズが令和時代に堂々と勝負をかけるロックな1曲。

<3>My Foreplay Music


今度は1981年リリースの1曲。歴史が長いこその振れ幅でロッキンのオーディエンスを衝撃の渦に飲み込ませる。弾けるようなメロディでレトロを感じさせる一曲。令和のフェスで40年以上前の曲を演奏しているのはサザンオールスターズくらいだろう。

<4>海


続いて1998年にリリースされた「海」を披露。ここまでなかなか飛ばしているところだった中で、少しスローな曲が入る。MCも最低限でどんどん曲を演奏していく。70年代の曲から始まり、80年代の曲、90年代の曲と続き、長いサザンオールスターズの歴史を振り返るようなセットリストとなっている。若い人がここまでなかなかついてこれないと判断して、2曲目で予習がしっかりされると思われる最新曲を持ってきていたのだとしたらあまりに粋な計らいだろう。

<5>神の島遥か国


2005年リリースの「神の島遥か国」を披露。ひたちなかすら沖縄の雰囲気にしてしまう、とてつもない表現力。オーディエンスは、サザンオールスターズの熱量に応えるように笑顔で踊る。

<6>栄光の男


2013年リリースの「栄光の男」。曲に込められたメッセージ性が強く、観客それぞれがいろいろな想いを噛み締めるように聴いていた1曲。ここまでの6曲で、1970年代、1980年代、1990年代、2000年代、2010年代、2020年代の楽曲を全て披露したことに。
なんというモンスターバンドなんだと、あまりのパワーに圧倒されながらもあっという間に6曲が終わってしまった。

<7>愛の言霊(ことだま)~Spiritual Message~


サザンオールスターズはヒット曲が多すぎて、どこまでを有名曲とするかがとても難しいが、愛の言霊はサブスクサービスでも人気曲ランキングで上位に入っている楽曲。ここまでの楽曲はあまり知らなかった方も愛の言霊ならわかるというような方も多かっただろう。

<8>いとしのエリー


イントロが流れた瞬間、声が出てしまう観客が続出した1曲。これはやむを得ないだろう。それほどサザンがデビューしてずっと後に生まれた若者たちにまで浸透してる曲。サビを一緒に歌う人、身体を揺らす人、手を挙げる人、色々な年代の人が各々の自由な形で「いとしのエリー」を楽しんでいた。

<9>思い過ごしも恋のうち


ここへきてまたしても1979年のナンバー。シングル曲であるため、世代の人たちはドンピシャだっただろう。私の隣で見ていた推定40-50代の女性はこの曲のイントロでかなり興奮した様子を見せていた。私の予習不足であまり知らなかったのだが、今回のライブで1番好きになった曲だ。アップテンポなメロディに、レトロな雰囲気をのせた切ない世界観に完全に飲み込まれた私がいた。あの日から、私はこの曲を毎日5回以上は聴いている。
またライブで聴きたいな。
今思うと、ロッキン前最後の桑田佳祐さんのラジオで突然「ブルースへようこそ」を流していたようで、ファンの方がかなりざわついていたが、「ブルースへようこそ」はシングル「思い過ごしも恋」のカップリング曲だったのだ。匂わせの難易度が高すぎる。笑
当時はサブスクなどもちろんないどころか、CDすらなかった時代。当時の人々はレコードを買って、ワクワクしながら聴いていたのだろう。そう思うと、隣の女性がもしそんな子ども時代を過ごしていたのだとしたら、夢のような話だろうなと物思いに耽る。

<10>東京VICTORY


ここでMCが入り、コールアンドレスポンスから東京VICTORYが始まる。オリンピックのテーマソングにもなり、テレビでもずっと流れていた曲だったため、流石に知らない人はいないような様子だった。全員が拳を上げ、シンガロング。そんなひたちなかGRASS STAGEを見て、ずっとこの時間が続いてほしいと思った。しかし、この頃にはもう10曲目だったのだ。

<11>真夏の果実


イントロで「キャー」という悲鳴があちこちから聴こえた「真夏の果実」それこそ知らない人などいないだろう。茅ヶ崎ライブ全部落選であった私のように、サザンのライブになかなか縁がなかった人たちによっては念願が叶ったような瞬間だっただろう。私もまさにそんな感情を抱いた。夢なのではないかと思った。

<12>恋のブギウギナイト


そして、こちらも2024年リリースのナンバー。恋のブギウギナイト。サザンらしさを残しながらも、令和に流行りやすい、ついつい踊りたくなるような1曲。
サザンオールスターズは、ロッキン前にインスタやTikTokのショート動画で音源を使えるようにしていたのだが、これは完全に若者にもサザンの音楽に触れてほしいというメッセージだったのだろう。

<13>LOVE AFFAIR~秘密のデート~


こちらもサザンの中で5本指に入るほどの人気曲であり、有名曲。誰もが知っているようなナンバーが続き、会場のボルテージはMAXに。
私は1番この曲を待っていたため、あまりの喜びから、口ずさみながら涙を流してしまった。サザンオールスターズ、ありがとう。
こんなにも美しい音楽を私は知らない。全てにおいてパーフェクトな1曲。
人生でこの曲をあともう一度だけでも生で聴きたい。チャンスをつかみ取れるといいな。

<14>マチルダBABY

1983年リリースの一曲。長年のファンはこの曲を聴けたことが意外だったのか、非常にライブ後SNSで反応が多かったように感じる。ゲームのような描写がモニターに映し出される演出も面白かった。

<15>ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEWDAY)

こちらも有名曲。なんといっても最高にロックでかっこいい。20作目のシングルで1984年リリース。サザンオールスターズ最後の夏フェス。まさにサザンオールスターズが世間を騒がせ続けた1980年代の曲も連発のメモリアルなライブであることを改めて実感した。それにしても、1984年の楽曲が老若男女から愛されているという事実があまりい尊い。

<16>みんなのうた

サザンと言えばこの曲の放水。多くの方が「水くれ」と書いた内輪のようなものを掲げていた。9月ということもあり、夜は肌寒かったが、前方エリア当選者は全員ずぶぬれになっただろう。前方エリア抽選に落選して一般エリアの最善だったので惜しくも水はかからなかったが、かかっていたら風邪をひいていたかもしれないと思ったら結果オーライだ。
2022年桑田さんがソロで蘇我のロッキンに出演予定だった際、前方エリアで10列目の席が当選していたのに桑田さんのコロナ、千葉を襲った台風で当日の公演は中止に。大きな声では言えないが、自分が世代に近いのもあり、桑田佳祐さんのソロ名義の曲への愛着が実はかなり強いのでぜひソロでもう一度ロッキンにリベンジしてほしいと心から思っている。サザンとして最後でも桑田さんソロならまだ出てくれないかなと淡い期待を抱いてしまう。

<17>マンピーのG★SPOT

そしてライブ本編最後の曲は、桑田佳祐さんが奇妙な被り物をつけて披露するこの曲。ダンサーの女性が水着に変なパンツのようなものを履いてコマネチをする振り付けはあまりに面白かった。あまりにダンサーの数が多く豪華すぎて、どこを見ていいのか困るほどだった。「これ本当にフェスなのか?」と目を疑ったのはこういった理由がある。あっという間に17局が終わってしまった。聴きたい曲がまだ山のようにあった私は「足りない!」という想いでいっぱいに。アンコールをしている際に、何人かがスマホのライトをつけて振っているのを会場カメラがとらえ、一瞬のうちに5万人によってつくられるスマホライトの海が出来上がった。あまりにい絶景で、いまだに脳裏に焼き付いている。

アンコール

<18>希望の轍


誰しもがこのイントロを待っていた。サザンの代表曲ともいえる一曲。私は茅ケ崎市に住んでいるわけだが、茅ヶ崎駅の電車の発車メロディーはこの曲。2018年のロッキンのサザンオールスターズの出演時はこのキラーチューンが一曲目だったのは印象に残っている方が多かったと思う。アンコール一発目にふさわしい最強ソング。

<19>勝手にシンドバッド


そして最後は代表曲「勝手にシンドバッド」全員が待ち望んだ一曲だろう。最後としてあまりにふさわしい一曲。この曲でデビューしたというのがあまりに恐ろしい。そして曲の途中でその日に出演した出演者全員をステージに呼んで紹介するという粋な計らい。
そもそもその日の出演者が全員サザンオールスターズのライブを見ていたのだ。これは恐ろしいこと。いろいろなフェスを見てきたが、出演者全員が夜遅くまで残っているところは見たことがない。そこで気づくのだ、桑田さんとうまくコミュニケーションが取れるテレビ露出が多い明るいアーティストをしっかりキャスティングしていた事実に。これで顔出し不可のアーティストや、出演が終わったらすぐ帰りたくて仕方がないことで有名な、僕の大好きなindigo la Endの川谷絵音さんなどがいると話が変わってくるのだ。また、サザンオールスターズのライブだけメディアがかなり大きくテレビやニュースで取り上げていたので、そういった意味で有名アーティストを同日に出していたのだと思う。これでロッキンのブランディングになるわけだ。サザンオールスターズは最後に「こんなにも立派な若者がいるから、今後のロッキンもよろしく」「私たちはいったん卒業しますがmまた近いうちにどこかでお会いしましょう」と今後もサザンオールスターズが続くことをにおわせてライブを終えた。


ライブ後には大きな花火が打ちあがる。

夢のような、夏が終わりを告げた。

今年の夏はゲスの極み乙女のライブハウスツアーから始まり、蘇我でのロッキン、サマソニ、aikoサザンビーチフリーライブ、ラブシャ、SUPER BEAVERの北海道野外ワンマン、ロッキンひたちなかと駆け抜けた。

一つ一つのライブが宝物で、ゲスの極み乙女、サカナクション、星野源、aiko、アイナ・ジ・エンド、SUPER BEAVER, indigo la End,UVERworld,そして夏の最後にあこがれのサザンオールスターズと最高の夏を過ごすことができた。

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大好きな音楽を生で聴く、これがまさに私の生きがいです。
私は普段講演家・作家として活動しています。

幸せな人生を送るために、人生をもっと楽しむためにというテーマで発信活動をし、電子書籍を出版し、講演会を開催しています。ぜひ以下もご確認いただけましたら嬉しいです。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

サザンオールスターズにまた会えますように。

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