見出し画像

プロ野球 オープン戦での個人成績は当てになるのか?<投手編>

プロ野球 オープン戦での個人成績は当てになるのか?<打撃編>では、オープン戦での打率成績と公式戦を比べてみました。
打撃成績では、短期間がゆえ、好調な選手が高い打率を記録するといった傾向があり、それが、公式戦にはなかなかつながってこないという結果でした。
では、投手も同様な傾向があるのかどうか調べてみました。

ルールは一緒で、オープン戦の防御率TOP10の投手が、公式戦の最終防御率ランキングの何位であったのかを下表に記しています。

画像1

オープン戦での防御率TOP10の延べ101名のうち、各リーグの防御率TOP10に入ったのは、30人でした。
打率編では、20名でしたので、投手のほうが多いですが、それでも30%という数値ですから、当てになるとは言い切れません。

101名のうち、セ・リーグが42名、パ・リーグは59名で、セ・リーグの42名のうち、10名が公式戦の防御率ランキングTOP10入りで、
24%に対して、パ・リーグ59名のうち、20名で34%と、こちらもパ・リーグのほうが上回っていることが分かります。それでも、セ・リーグで4人に1人、パ・リーグで3人に1人なので、そう高くない数字だと思います。

しかしながら、ここ2年の傾向をみると、2019年、2020年とも1名ずつと減少傾向にあります。これは、投手の試合での分業体制が確立したのと、中6日のローテーションが定着していることにより、2011年には規定投球回数をクリアする投手が各リーグ20名以上いましたが、2019年(※2020年はイレギュラーであったとして)は10名を切っています。
そのことから、そもそも、公式戦でもいい成績を出したとしても、ランキングの基準をクリアしないという状況が生まれています。

名球会の200勝達成者が2008年の山本昌以来、12年間いないことが表している(日米通算、250セーブは除く)ように、投手の規定を現代の野球スタイルにあった基準に見直してもいいのではないでしょうか。

名球会の基準については、また別で記事にしたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?