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NSC首席卒業の芸人は誰?

吉本興業が1982年に創設した吉本総合芸能学院(通称:NSC)は、これまで数多くのお笑い芸人を輩出しています。
M-1グランプリにおいても、過去チャンピオン16組の内、吉本興業所属が13組で、そのうち実に8組がNSC卒業者で占めています。
しかし、ここ3年の霜降り明星、ミルクボーイ、マヂカルラブリーは、高校あるいは大学からコンビを組んで活動しており、卒業と同時にオーディションで吉本入りを果たしているというほど同じような経歴のコンビがチャンピオンになっています。つまり、NSC出身者は3年ほどチャンピオンから遠ざかっています。
そこで、NSCの首席卒業芸人をちょっと調べてみました。

そもそもNSCとは、タレントを育成する学校で、タレントと言っても、そのほとんどがお笑い芸人を目指す人たちで占められており、4月に入学し、翌年3月までの1年間、お笑いだけでなく、歌、ダンスや英会話を学ぶ。
その第1期生は、ダウンタウンであったことから、歴史の重みが感じられます。
そのNSCの首席卒業とは、2011年入学者から新たに設けられた制度で、何かというと、卒業時に行われる卒業公演にて優勝した芸人(下表)を指します。

眺めてみると、首席卒業、即エリートコースとは言えないようです。
黄色の塗りつぶしはすでに解散しているコンビですが、18人(組)のうち、3分の1に当たる6組が解散してしまっているようです。全体の割合からしたら、低いのかも知れませんが、卒業公演での優勝という実績をもってしては残念にも思います。
反対にゆりやんレトリィバァはTHE WやR-1グランプリのタイトルを取っていますし、オフローズはキングオブコントで最年少、最少芸歴での準決勝や令和ロマンはM-1の準々決勝ですが、進んでいます。
ただ、首席以外の同期をみると、現在、賞レースやレギュラー番組ですでに活躍している芸人が多く、首席とはいえ、売れることが約束されたわけではないことが分かります。
しかしながら、芸歴でいえば、まだまだ10年未満ですから、これから活躍される芸人がたくさん出てくることを期待しています。
全員が売れるわけではない世界ですが、何がきっかけで売れるかも分かっていない世界です。
ですので、首席もひとつのきっかけですが、きっかけは1回ではないのも事実です。
できるだけ多くの芸人がきっかけをつかんで夢が叶えばいいなあと思います。

余談になりますが、お笑い芸人だけでなく、意外な人もNSC出身者にはいます。
登山家の栗城史多、昨年、都知事選をにぎわした後藤輝樹、カメラを止めるな!で日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞した濱津隆之も実はNSCの卒業者で、二回も入学しているチャンス大城など、まさにバラエティに富んでいるところもNSCの魅力の一つだと思います。


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