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【支援内容の是非善悪を決めるのは誰か】 国際支援・子どもへの教育

ご覧いただきまして、ありがとうございます。

牛島健太です。

中村哲氏 「医者、用水路を拓く」p.179より

今、国際支援の全体的な色調を眺めるとき、途上国の立場よりも先進国が支援内容の是非善悪を決めてしまう傾向が強くなってきた気がしてならない。

中村哲氏 「医者、用水路を拓く」p.179より

中村哲氏をご存じでない方へ、簡単に紹介をさせていただきます。

中村哲(なかむら てつ)(1946-2019)
・・・日本で医師として活動された後、アフガニスタンへ移り医療を提供されてきました。日本では過去の病となった「らい病」はアフガニスタンではいまだ現役の病であり、中村氏は「らい病」撲滅を掲げられていました。また、アフガニスタンでの戦争も相まって、食糧難、水不足を解消するため水路建設にもリーダーシップを発揮されてきました。アメリカのアフガニスタン侵攻時には、日本の支援内容のあり方について国会で自論を展開されました。2019年に天国へ旅立たれています。

さて、中村哲氏は国際支援について述べられ、「先進国からの援助が必ずしも途上国にとってよいとは限らない」という事実を述べられています(アフガニスタンでは2001年以降のアメリカによる軍事侵攻に伴い、国際支援が提供されてきました)

このフレームは日本の子どもたちへの支援についても同様であると思います。

例えば、学校に行かないと決めた子どもたちが希望していることは何か、政府は理解しているでしょうか(公立校の方針は政府が決めています)。その理解なしに的確な支援内容が決められる訳がないです。結局、「子どもとは、こうあるべきだ」というステレオタイプをベースに支援内容が決められていくでしょう。もっとも、学校に行かないと決めた子どもたちは、そんなステレオタイプを嫌っているわけですが。

こうした中、「子供の権利条約」というものがUNICEFより提案され、各国政府が受け入れています。当然日本でも受け入れられています。

この条約の4原則の1つにこのようなものがあります。

・子どもの意見の尊重(意見を表明し参加できること)
子どもは自分に関係のある事柄について自由に意見を表すことができ、おとなはその意見を子どもの発達に応じて十分に考慮します。

UNICEFウェブサイトより

ようするに、まずは子どもたちの意見を聞きましょうというものです。

このテーマについては東京MXテレビ「ばら色ダンディ」で苫米地英人氏(子ども向け能力開発プロジェクト「PX2」運営代表)が解説をされています。短い内容ですので、一度ご覧になられることをオススメいたします。

また、中村哲氏の援助哲学でどうしても譲れぬ一線があり、そのことについて同書で述べられています。

現地の人々の立場に立ち、現地の文化や価値観を尊重し、現地のために働くこと

中村哲氏 「医者、用水路を拓く」p.179より

これは苫米地英人氏の言葉に置き換えると、

「抽象度を高めて視野を広げよう。そして考えるだけではなく、行動に移そう」

ということなのでしょう。

私自身、塾・家庭教師として子どもたちと関わる中で、常に意識する必要があるテーマです。誰のために仕事をしているのか。クライアントの利益100%という、苫米地英人氏の言葉が浮かびます。

このテーマは仕事をする誰にとっても、肝に銘じて必要があるのかもしれません。

今回は以上です。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。

牛島健太

今回の記事で紹介した内容へのリンクは以下です


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