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ちょっとした環境変化でも、子どもにとっては大きな変化だったりする

 どうも!ふじみスポーツクラブの上杉健太(@kenta_u2)です。埼玉県富士見市で、誰もがいつまでも、自分に合ったスポーツを続けられる地域社会の実現を目指して、総合型地域スポーツクラブの運営をしています。

 今日は、『繊細な子どもの気持ちに寄り添おう』というテーマでお話しようと思います。

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 昨日は生憎の雨でテニスコートが使えませんでした。本来であれば、小学生向けのクラスと年長さん・小1向けのクラスの2コマがあったのですが、中止に。
 ただし、夕方以降の小学校の体育館を抑えられていたので、2コマまとめてそこで振替を行うことにしました。ただ、ジュニアは本来は朝8:15~9:45という時間でやる予定のところが夕方17:30~になってしまったので、メンバー3名中参加できたのはゼロ。一方、元々16:00~17:00のキッズクラスは全員参加。体育館を抑えることができる時間の問題なので仕方がないとはいえ、平等に機会を与えられないことがもどかしいですね。

 さらに振替を行ったキッズクラスでは、キッズならではの課題が見つかりました。これも打ち手がまだ思い付いていないのですが、共有させていただきますね。

 それは、時間や場所が変わると緊張しちゃうという問題です。今回は、本来なら16:00~17:00@屋外テニスコートで行うはずが、17:30~18:30@体育館となりました。環境を2つも変えてしまったんですね。その結果、一人の年長さんが緊張してしまってずっと保護者のかたにしがみついたまま離れられなくなってしまったんです。その子は結局、一度も参加することができませんでした。

 実は、先日のコーディネーショントレーニングキッズクラスでもこれと同じ状態になりました。いつもは来るなりはしゃいでいる年長さんが、普段とは違う外の公園でやった時だけは、保護者からなかなか離れられずにいました。その子は途中でいつものペースを取り戻してできたのですが、スタートでつまずかせてしまったんですね。

 この2例、実は時間や場所がいつもと違ったというだけではなく、もう一つ共通項がありました。それは、『他の子よりも遅れて来た』ということなんです。

 もしかしたら保護者のかたも行き慣れない場所で、道中では「道合ってるかな?」とか、「間に合うかな?」というような会話がされていたのかもしれません。そのうえ、着いてみるともう他の子たちが楽しそうに遊んでいたり、既にクラスの活動が始まっていたりする。自分だけが不安な思いをしていて、他のみんなはさもいつも通りといった様子に見えてしまう。引け目を感じる。遅れを感じる。そんな精神状態になってしまったのかもしれません。

 ここでの私の反省は、”きっと緊張している””不安になっている”という前提に立った丁寧なケアできなかったことです。来たらすぐに駆け寄ってあげて、連れて行ってあげるくらいのことをした方が良かった。ところが私は、既に先に来た子ども達と遊んでいたり、昨日のテニスキッズについては時間になってしまっていたので挨拶を始めていて、そこまで丁寧なケアができなかったんですね。

 ただ、何もしなかったわけではないんです。当然来た子には全員に声を掛けますし、遅刻してきた場合も入りやすいタイミングを作ったりしています。入り口まで迎えにも行きました。でも、なかなか最初に思ったであろう、「う・・・、みんなもう来ていて、あんなに楽しそうに遊んでいる」という気遅れ感は拭えなかったのだと思います。

 さてそうなると、次にこの状況になった時に、私に何ができるかということです。まず、『先に来た子たちが楽しそうに遊ぶ』は変えられません。そもそもその子たちの行動なので、私がどうこう完璧にコントロールできる問題ではないし、先に来て楽しく遊ぶことを止めたくもありません。
 じゃあできるのは何か。今思い付いたのは、先に来て遊ぶ子ども達の輪に、私は入らない。それを眺めるだけにしておいて、後から来た子の側に立つ。「先に来て遊べなかったのは君だけじゃないよ。コーチも遊んでないよ」というメッセージを送る。これはできそうです。ただ、先に来た子が一人だけの場合、どうしてもコーチが相手をしてあげないといけなかったりもするので、離脱のタイミングが重要ですね(^^;)

 あと、さらに次の手として考えられるのは、『保護者に帰ってもらう』ですね。たかぎスポーツクラブの時もありましたが、保護者のかたが傍にいるとどうしても離れられない子っているんですね。そういう子の保護者には、帰ってもらっていました。またお迎えの時間になったら来てもらうようにして。すると、子どもはクラスの活動に参加しなければ一人ぼっちになってしまいますから、参加しようという気になってくれます。仮に最初は渋々だとしても、そこは終始渋々のままやった子なんて一人もいません。これは本当に一人もいない。だから、保護者に帰ってもらうなんてちょっと荒療治のようにも見えますが、そんなこともないんですね。逆に、ずっと保護者から離れられないで1時間過ごしちゃうと、その子本人もハッピーじゃないし、保護者のかたもハッピーじゃない。そしてコーチも都度都度その子に声を掛けることになるので、言い方が少し悪いですが”余計な時間”を使うことになってしまい、他の子もハッピーじゃないんですね。なので、次に同じ状況になって解決できなそうだったら、保護者のかたに提案してみようと思います。

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 こういう環境が変わると緊張してしまうのは、大人も同じですよね。でも私がどちらかというと環境が変わるとワクワクしちゃうような人間なので、少しここの部分のケアが疎かになってしまっていたなという反省があるわけです。

 時間や場所に限らず、何かが変わると嫌な子というのはいます。程度の差こそあれど。一方、ずっと同じであることが嫌な子もいます。コーチは、全ての子に合わせることができないにしても、どちらにも寄り添う姿勢を示さなければならないのだと思います。「君の気持には気づいているよ」ということを子ども達に気づかせて、安心させてあげる。そうすれば、環境を変えなければいけない事情も子どもなりに分かってくれます。大事なのは全員に寄り添う姿勢。自分に言い聞かせていきたいと思います。

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 ということで今回は、『繊細な子どもの気持ちに寄り添おう』というテーマでお話しました。反省と改善を繰り返し、みんなが楽しめる場をどんどん作り上げていきたいと思います!誰かの何かの参考にもなれば幸いです。
今回もお読みいただきありがとうございました!
ではまた!

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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5