総合型地域スポーツクラブにおけるテニスの魅力

 総合型地域スポーツクラブ研究所、所長の上杉健太(@kenta_u2)です。総合型地域スポーツクラブのマネジメントやアドバイザー、講演・執筆活動、エンジョイスポーツコーチなどをしています。これまで、剣道→野球→レクリエーションスポーツ→テニス→フットサル→サッカーとやってきて、総合型クラブにたどり着きました。現在、埼玉県富士見市でクラブ立ち上げの準備中です。

 今日は、『総合型地域スポーツクラブにおけるテニスの魅力』をテーマにお話したいと思います。

 ここ富士見市でも、まずはチャンスはテニスにありそうだなと思っていて、長野県喬木村でのチャレンジの時も、最初のチャンスはテニスにありました。

(そのあたりの経緯はこちらをご覧ください)

喬木村でテニスにチャンスがあった理由

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 まず喬木村ではなんでテニスにチャンスがあったか、要因を分解してみると以下のように挙げられます。

・テニスコートが空いていた
・テニススクールが周りにほとんどなかった
テニスは難しいスポーツである(=指導を必要とする)
・自分自身にテニス経験があった(=指導ができる)
 ※経験があるから指導ができるわけではありませんが・・・

 ポイントは3つ目の、『テニスは難しいスポーツである』だと思います。どういう根拠かはあまりちゃんと調べてないのですが、テニスはスポーツの中で2番目に難しいとか3番目に難しいとか言われています。
 なかなか他のスポーツとどっちが難しいかを比較するのは難しいわけですが、テニスの難しい要因はたぶんこんな感じです。

・動いているボールを道具(ラケット)で打たなければならない
・打ったボールはネットを越えなければならない
・打ったボールは相手コート上に落ちなければならない
・ボールが小さい
・ボールがけっこう弾む(=目線がかなり上下する)

 運動が得意で売り出していた私も、はじめてテニスをやった時はホームランを連発して戸惑いました。色々なスポーツをやってきた経験としても、テニスは難しい部類のスポーツだと思います。

 なのでテニスは指導が必要なんです。地域スポーツで商売が成立している種目はあまりないと思いますが、テニススクールは結構一般的ですよね。テニススクールはテニスを教わるところです。それだけ指導の必然性があるということなんですね。

非営利の総合型地域スポーツクラブはテニスコートで躍進する

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 テニススクールがある地域はテニススクールで習って、そのままスクールでテニスを楽しむか、指導を受ける必要がなくなったプレイヤーが公共施設のテニスコートを利用するようになる。
 テニススクールがない地域は、初心者がテニスをはじめることができずに、せっかくの公共施設のテニスコートを持て余してしまうようになる

 テニススクールは一日中テニスのレッスンをして経営を成り立たせていますし、多くの場合は出資を受けて事業を始めているので、営利目的です。(出資者に配当を出さなければならないから)
なので公共施設で事業を展開できなかったりします。

 それに対して、非営利目的が多い総合型地域スポーツクラブは、空いている公共施設で事業を展開することができる。
 これこそが、総合型地域スポーツクラブにとってテニスがチャンスになる理由の一つです。

テニスは個人競技でも団体競技でもある

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 もう一つの理由が、『個人競技でもあり、団体競技でもある』という点だと思います。

 個人競技と言えば、代表格は陸上競技ですよね。ほとんどの種目は、他の競技者と一緒にプレーはしますが、基本的には干渉しません。一人でできる競技です。スキーやスノーボード、スケートなんかも個人競技が多いですよね。

 一方、団体競技と言えば、野球・サッカー・ラグビー・バレーボールなど。絶対に一人ではプレーできないスポーツです。相手も必要だし、味方も必要。極めて限られたプレー以外は、一人で成立させられるプレーはありません。
(※バレーボールなら、全部サービスエースで決めれば1セットなら一人でプレーできますね)

 テニスやバドミントン、卓球はというと、その中間あたりに位置するスポーツだと思います。テニスの特徴としては、

・基本的には自分と相手の1対1(個人競技)
・ダブルスがあり、団体戦がある(団体競技の要素)
・ダブルスにおいても、プレー自体は個人技的な場合が多い
 ※味方にパスはできないから

あたりが挙げられます。個人競技よりだとは思いますが、団体競技の要素も持っているんですね。
 つまり、個人競技が好きな人も、団体競技が好きな人も楽しめるスポーツだったりします。ターゲットが広いということですね。

 さらに、最低2人いれば完璧に成立させられる種目なので、まだ人を集める能力がさほどないクラブも導入しやすいというリアルな側面もあります。

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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

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