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学校こそ地域のど真ん中にあるもの説

 総合型地域スポーツクラブ研究所、所長の上杉健太(@kenta_u2)です。”誰もが、いつまでも、自分に合ったスポーツを楽しみ続けられる”総合型地域スポーツクラブを広める活動をしています。これまで7年間長野県のクラブをマネジメントしてきて、現在は埼玉県富士見市で立ち上げ準備中です。

 今日は昨日に引き続き、『地域』について考えてみたいと思います。テーマは、『学校こそ地域のど真ん中にあるもの説』です。

総合型地域スポーツクラブの範囲

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 総合型地域スポーツクラブはその名の通り、地域に根差したクラブです。『地域』というのは一定範囲の土地のことを指しますから、ある程度の範囲を決める必要があるんですね。

 そこで総合型地域スポーツクラブがその地域の範囲の目安としているのが、『中学校区』です。文部科学省は、『総合型地域スポーツクラブ育成マニュアル 3-4 クラブ何でも相談室』に、このように記載をしています。

Q7 総合型地域スポーツクラブのエリアは、どの程度が適当でしょうか。

A 学校区などの行政区割りは、行政上の効果や効率を考えて設定されていますので、クラブの地域的な範囲を考える参考になるでしょう。そうするとおおむね1万人から2万人程度の住民を会員の対象にしたクラブを想定することになるでしょう。
 しかし、単純に学校区などの行政上の区割りを当てはめるのではなく、あくまで拠点となる施設を中心として、会員が徒歩や自転車で日常的に無理なく通える範囲を考えることが大切です。範囲が狭すぎると会員の対象人口が少なく、会費収入を中心とした恒常的な自主運営が難しくなることが考えられますが、逆に範囲を広くしすぎると、会員の対象人口は多くなり、一人あたりの会費が廉価に押さえられ、徴収が楽になる反面、日常的に会員が交流することが難しくなり、活動内容もプログラムの提供に終始してしまうおそれがあります。
 文部科学省のスポーツ振興基本計画では、将来的には中学校区程度の地域での総合型地域スポーツクラブの定着を最終目標に掲げていますが、地域の実情に応じ、永続的なクラブとなり、かつ会員が帰属意識を持てるようなクラブのエリアを検討しましょう。

学校は地域づくりの基準となる単位

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 小学校・中学校というのは、地域の区切りにおいて、極めて基準となる場所なんですね。もともとそうやって作られている。つまりこれは、学校は一定の地域の中心と考えることができると思うんですね。

 よく考えれば当たり前ですよね。私立は別としても、公立の小・中学校は、その地域の学校へ行きます。学校とはまさに地域のものなんですよね。

 でもなぜか、『学校』と『地域』って別に考えられることが多いですよね。「学校施設を地域に開く」とか、「学校部活動を地域に委託する」とか、「地域から外部指導者を学校部活動に招く」などという表現が溢れていることからも、『学校』と『地域』は別物であると考えられていることが分かります。

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総合型地域スポーツクラブや筆者の挑戦のリアルな実態を曝け出しています。自ら体を張って行ってきた挑戦のプロセスや結果です! 総合型地域スポーツクラブをはじめ、地域スポーツクラブの運営や指導をしているかた、これからクラブを設立しようとしているかた、特に、スポーツをより多くの人に楽しんでもらいたいと思っているかたにぜひお読みいただきたいです!

総合型地域スポーツクラブのマネジメントをしている著者が、東京から長野県喬木村(人口6000人)へ移住して悪戦苦闘した軌跡や、総合型地域スポ…

総合型地域スポーツのマネジメントを仕事としています。定期購読マガジンでは、総合型地域スポーツのマネジメントに関して突っ込んだ内容を毎日配信しています。ぜひご覧ください!https://note.com/kenta_manager/m/mf43d909efdb5