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【一芸と多彩さ】関東大学サッカーリーグ 13th 国士舘大学vs筑波大学 マッチレポート

今週は多くの大学で新型コロナウイルス陽性反応者が続出し、延期となった試合が多くありました。
どの試合を見ようか探していた所、筑波大学の角田選手が横浜F・マリノスに行ってしまった後の試合を見てなかったと思い、1節前ではありますが国士舘大学vs筑波大学の一戦を視聴しました。

何も結果を見ずに視聴したら

国士舘大学1-6筑波大学

大差がついた試合となりました。
何が起こったのか。試合を振り返りたいと思います。
(試合時間を押すとYouTubeで映像が見られます)

・スターティングメンバー

国士舘大学

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筑波大学

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・前半

前半は結果的に国士舘1-2筑波で終わりますが、試合の流れを掴んでいたのは国士舘でした。
国士舘が縦への圧力を押し出しながら、筑波は受ける展開。

0:25国士舘得意の逆サイドへの展開
(前半試合時間がカウントアップされなかったので時間は画面の表示に合わせてあります。)
国士舘のストロングポイントの1つとして、右サイドの14布施谷と2前川の存在があります。運動量はもちろん、内外の関係で相手を崩す術を共有できているのがこれまでの試合での特徴です。
このシーンでも国士舘の左サイドでボールを持ち、筑波のプレスを集中させた後、5内田からの展開。
2前川が相手SBと対峙するよう高いポジションを取ることで、大外の24布施谷へのマークが遅れ、ワンツーでシュートまで持って行きます。

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筑波のLSBとしては、目の前に②がいるのでLCBにマークを渡しながら㉔に行かなければいけないのでスプリントと判断を伴うので地味に嫌っすね。

4:05 中央を切り裂く国士舘のカウンター
攻勢を強めていた国士舘は自陣深い位置での筑波のスローインの流れからのボールをカット。
これを11有田→10棚橋→19布方と少ないタッチで運んで先制点をあげました。

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中央で11有田がボールをを回収

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筑波のCBがプレスを掛け、11有田の縦への選択を止め、全体の戻る時間を作ろうとしますが横に展開されます。

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10棚橋はCB間を抜けるスルーパス。
CBの脇にスプリントしてきた19布方が受けてドリブル→シュート。

筑波としては前線に人数を掛けていただけに、ミスからの失点は悔やまれます。

その後も、国士舘は縦へ狙いを向けることで筑波を押し込みます。
5:15 4大石がトップの11有田まで筑波の1、2列目の2ラインを通過させるパス
10:00 東京ヴェルディ内定 3谷口がドリブルで2枚のマークを剥がす動きを見せました。

国士舘が前掛かりになる中で、一瞬のチャンスを逃さないのが名門 筑波大学

13:25 GKからの実質アシスト弾
筑波は押し込まれる中でGK1櫻庭の所でボールを安定させ視界を確保。
10小林がゆっくり自陣方向に歩き、この動きに合わせ国士舘のCBも前進。
空いたCBのスペースに1櫻庭からのロングフィード→15角が受けてカットインからシュート→こぼれ球を28竹内が押し込み同点としました。

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流れを掴めない中でGKから実質アシストなロングフィードは見事でした!

36:30 確かな狙いと体現させる技術
筑波は、同点以降も国士舘の前からの勢いに苦しめられながら得た左からのCK。
国士舘GK周辺に密集を作り、飛び出す自由を奪います。
ここで見ておいて欲しいのが、ファーで孤立する28竹内の存在。ポジション的にも入ってきたボールを中央に折り返すような位置にいて、相手のマーカーもそれ程気に留めていません。

しかし、14山原のインスイングのボールが入れられると一気にファーポストより中へ。相手のゴール方向へのブロックを許さず、先に身体をねじ込み逆転弾となりました。

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14山原のファーまで届けるキック力とセットプレーの戦略を体現できる技術が光りました。

前半は国士舘1-2筑波で終了

・後半

後半は国士舘は運動量が落ちながらも、セットプレーやゴールに向かった直線的な攻撃でチャンスを作るも得点には至らず。

筑波大学は
56:05 相手のカットインをブッロクした所からロングカウンター。センターラインを切り裂き、9森がゴールし3点目。

71:5074:15にも追加点を決めて試合を決定付けました。

この試合で一番の衝撃、技術の高さを見せたのは6得点目でした。

筑波右SBから始まったビルドアップはトップとSHの間を通し20山内へ。
20山内はボランチ間を通して13岩本へ。
13岩本はCB間の9森へ。
全てがライン間・ポジション間で受ける頭を使ったプレーでフィナーレを迎えました。

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・感想

国士舘は敢えてアウトスイングの軌道にするようにCKでは順足のキッカーを選択。右からのボールはニアに飛び込み、左からはファーや中央で待つ。
こだわりのあるセットプレーが随所に垣間見えます。
そして、24布施谷や2前川の縦への速さと10棚橋のクリエイティビティ溢れるプレーで筑波のゴール前まで何度も迫るも後一歩届かず。

筑波はセットプレー、流れの中から、カウンターからと多彩な得点パターンを披露しました。
9森のサイズ感がありながらもスピード感ある裏抜け。
途中出場のボランチ13岩本は、20山内と縦関係になりながら存在感をでしていました。
角田という圧倒的実力を持った選手がいなくなろうとも全員の技術レベルの高さが補っていました。

直線的な速さという一芸を持った国士舘と多くの武器を持った筑波の面白い戦いでした!


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