話を作ってみた(自分を変える)

これは高校の時の話。
A高に通う男。彼は小学校の時に始めたサッカーを高校でもやるためサッカー部に入部した。たが、その高校はいわゆる弱小校と呼ばれる部類の高校だった。一緒に入った同級生も初心者ばかりだった。彼は数少ない経験者ということもあり初めからスタメンとして試合などに参加した。だか、試合に出てもいいプレーができない、試合に勝てないことが続いた。
でも、その時の彼はなぜ勝てないのか、なぜ自分の思うようなプレーができないのかを考えることをしなかった。それは、周りのせいだと勝手に決めつけていたからだ。それに気が付かずに1年を過ごしてしまった。ある時転機が訪れた。スポーツ漫画を読んでいた時に、自分と同じ考え方のキャラクターが登場したのだ。そのキャラクターも彼と同じで周りのせい、周りが自分に合わせないからだと思っていたが、ある時にチームメイトから距離を置かれてやっと気がついたのだ。その漫画を読んで彼はやっと自分の過ち、未熟さに気がついた。そこから少しずつ変わっていった。だが、熱くなると前にみたいに戻ってしまうため、完全に変わるまでは時間がかかってしまった。だが、その変化にチームも気付き、チームもいい雰囲気に変わっていった。しかし、それが変わったからと言ってすぐにチームが勝てるようになる訳では無い。そこから連携の練習やシュート決定率など、やることは山積みだ。チーム一丸となって毎日の練習に取り組んだ。日々の成長が嬉しくて部活が楽しみで仕方なかった。訪れる2年目のインターハイ予選。結果は惜しくも地区予選敗退。
チームは少し落ち込んだ。だが、チームを鼓舞したのは彼の一言だった。「この負けを反省して次の大会で勝とう!」
みんなはその言葉を聞き、また1から練習することを決心した。そこからは毎日の練習を有意義にするため、ミーティングなどを行い知識、経験を増やしていった。そして新一年生が加入してさらにチームの士気も上がり、迎えた最後のインターハイ。まずは予選を突破。
トーナメントに進出するも1回戦で敗退。
彼を含めた3年生の高校サッカーはあっけなく終わりを迎えてしまった。しかし、3年生みんな前を向いていた。悔しさはあったが清々しい気持ちでもあった。それは、彼の変化も含めチームみんなが毎日自分がやれる事をやってきたことを知っていたから。1人では出来なくても、みんなで力を合わせれば状況は変えられる。必要なのは変える勇気。それは、学生も社会人も一緒だと思う。時間が無い、お金が無い、この歳でなど、探せばいくらでも言い訳はある。
だが、遅い事なんてないと思う。それは逃げているだけではないか。確かに安定した生活を変えるのは勇気がいるが未来を見据えて、想像して楽しみながらやればまた違う景色見て生活できると思う。失敗はするかもしれない。でも、それは人生の糧になるはず。そして失敗を知った人間は強い。今変わりたいと思っている人がいたらまずは少し、ほんの少しで良いので自分を見つめ直して欲しい。変えれるところがあるかどうか。そんな人のきっかけになってくれれば良いと思う。
以上