見出し画像

COOL JAPAN AWARD2019を京都御苑にて開催②

5月26日(日)と27日(月)は、京都御苑にてCOOL JAPAN AWARD関連で出張していました。5月26日(日)の様子はこちら

5月27日(月)は、COOL JAPAN AWARD2019表彰式を京都御苑にて行いました。今回、表彰式には、関経済産業副大臣をはじめ、国のクールジャパン戦略・インバウンド・アウトバウンド関係省庁の皆様に多数お越しいただきました。上の写真は、クールジャパン協議会理事顧問と来賓の集合写真です。今回のアワードでは各省庁にご後援いただくとともに、JETROにはオフィシャルアウトバウンドパートナーとして、受賞者の海外展開について、団体とも同じ目線で協業し、ご支援いただいております。鳥居環境省審議官、高科観光庁審議官、野口JETRO理事、髙本内閣府企画官には関連施策に関するご講演も賜りました。

当日のご来賓

関芳弘経済産業副大臣
高科淳観光庁審議官
鳥居敏男環境省大臣官房審議官
三牧純一郎 経済産業省商務・サービスグループクールジャパン政策課長
髙本純内閣府知的財産戦略推進事務局企画官
野口直良日本貿易振興機構(JETRO)理事

当日の様子については、こちらのプレスリリースに詳しく掲載されておりますのでご覧ください。

私も、代表理事として冒頭でご挨拶させていただきました。私からは、本アワードの趣旨についてのご説明をさせていただきました。

やや長くなりますがここに引用いたします。

クールジャパンアワードと申しますと、よく官民ファンドのクールジャパンファンドと誤解され、国が作ったのですかとか、国の出資金によって運営されているのですかと聞かれますが、当AWARD 自体は、政府から独立した団体として、2011年以来、国がクールジャパン戦略を開始する前から、運営をしている団体で、民間で自走した形でクールジャパンを発信すべく活動を行なっております。当AWARDは、日本中に埋もれているモノ・ コト・カルチャー・スポットを発掘し、外国人が審査員となって、「クールか、そうでないか」を評価する審査制度の下、日本人の独りよがりでの「クールジャパン」の発信となることを避けつつ、外国人目線で「クールである」と認められるものにだけ、「COOL JAPAN」の認定を与える制度を運営しております。本アワードにおいて、「COOL JAPAN」の認定を与えられた受賞者あるいは地域については、その後「COOL JAPAN 認定マーク」の無償・無期限での利用が可能となり、 受賞対象プロダクトに関して広告・プロモーションなどのツールとして大いに活用いただいております。弊団体の問題意識としましては、本当に日の目が当たるべき、もっと評価されるべき日本発の商品や場所にきちんと日の目が当たっておらず、正当な評価がなされていない現状を大変もったいないことだと思っておりまして、このような現状に問題意識を持つインバウンド・アウトバウンドのその道のプロの方々に理事・顧問としてご協力をいただきながら、運営を行なっております。したがって、本アワードによって、日本中に埋もれているプロダクトの持つポテンシャルを発掘し、引き出し、もって日本の外需の拡大、地域経済の活性化に貢献することができれば、団体してそれ以上望むことはありません。 実際、本日も後ほどお話しいただきますが、これまでの受賞者からは、「これまでは外国人目線でのマーケティングやプロモーションをしていなかったところ、本アワードの受賞により、自分たちの商品が外国人目線でも海外市場において客観的に評価できるものであると再認識し、自信を持って海外展開やプロモーションに舵を切ることができるようになった」、ですとか、「これまで国内市場にしか目を向けていなかったところ、クールジャパンアワード受賞自体がインバウンド・アウトバウンド対応のきっかけづくりとなった」、などとご評価いただいているところです。本日受賞された皆様方には、すでに大変ご活躍の方々も多く、改めてこのような形で表彰させていただくのも大変おこがましいのは重々承知しているのですが、本アワード受賞を、ぜひさらなる助走台として活用していただき、海外展開・インバウンド展開でより一層のご活躍をしていただけるのではと考えております。また、今回第3回目の開催となるにあたり、日本人が守り受け継ぐべき豊かな自然・文化が残り、我が国の風景を代表するに足りる傑出した自然の風景地である全国の国立公園近辺を表彰する「National Park 部門」を新設しました。当団体特別顧問で本日特別講演をいただきますアレックス・カーさんとマイク・ハリスさんにもお話いただけるものと思いますが、我々としては、今後の日本の観光を考えるにあたり、観光客数やコマーシャリズムに寄りすぎることがなく、「質」をきちんとコントロールした形でのサステナブルで好循環な観光を考えていくべきフェイズに来ており、それを最前線で考えていくべき場所が、日本が守り伝えていくべき日本の国立公園ではないかという思いからの「National Park部門」新設になります。そして、今回は関経産副大臣をはじめご多忙な中、クールジャパン関係省庁の皆様が多くご来賓としてお越し下さっております。我々としましては、せっかく国でもクールジャパン戦略を推進していることですから、官民連携・一体となって、外国人目線ですでに評価されている、クールジャパンアワード受賞者の方々の海外展開・インバウンド支援を拡大していくことで、国家戦略との相乗効果も発揮され、国益最大化につながるものと考えております。国家戦略との連携においても、あくまで受賞者の方々に真に資するような形で、団体としての活動の幅を広げていく予定です。いずれにしましても、今後も、受賞者の方々に喜んでいただけるようなアワードの運営・受賞者支援に取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願いします。受賞者の皆様、本日は大変おめでとうございました。

ご来賓代表の関副大臣からも、「クールジャパンについては政府でも推進しているが、民間の発想でどんどん進めているクールジャパンアワードは大変素晴らしい取り組み。日本にはまだまだ自分たち自身で気づいていない価値が多く眠っており、受賞者の皆様におかれては、こうした日本が誇るべき価値の海外発信の先駆けとしてぜひとも頑張っていただきたい。」という旨の励ましのお言葉がありました。

当団体特別顧問のアレックス・カーさん、マイクハリスさんからもご講演を頂きました。アレックスさんからは、「日本人にとって、『不便』が現代の印籠のように権威を持ち、『不便』という一言で、例えば山川がコンクリートで塗り固められてきた。コンクリートに関して言えば、もちろん災害への備えは必要であるが、現代の日本の土木技術を持ってすれば景観保全と災害対策は矛盾するものではないはずである。一見『不便』とみなされ、これまで手つかずにされてきた日本の各地域の中にこそ、クールジャパンは眠っている。旨のお話がありました。

マイクさんからは、「日本の美しいNational Parksにおいて、貴重な資源を守るためにもSustainableなアクティビティ・ツーリズムのself regulationが必要。それにより、単にインバウンドを増やすのでなく、National Park における観光を産業としても持続的に発展させていくべき。プラスチックのような廃棄物を出さないことも含めて、自然と調和した、循環型の日本モデルの観光地の先駆けとして、日本のNational Parksが発展していくことを期待している。」とのお話がありました。

いずれのご講演でも、日本人自身が気づけていない、日本が誇り守っていくべき価値について、我々自身がより自覚的になることが必要であるとのご示唆に富む話でした。

アレックス・カーさん特別講演「美しき日本を求めて」

マイク・ハリスさん特別講演「Japan's National Parks」

COOL JAPAN AWARD受賞者の皆様は、そうした日本人が誇るべき価値をこれまで守って来られた方々と言えます。受賞者の方々は、こうした価値を今後も変わらず守り、積極的に海外市場に出ていくことで価値に対する評価をより一層高め、日本に「逆輸入」し国内における普及をしていくことで、日本人の意識・センスを変えていくことができるのではないかと思います。

各部門では、それぞれ理事から受賞者への講評も行いました。

Julia Maeda理事のインバウンドカテゴリー講評

Lauren Scharf理事のアウトバウンドカテゴリー講評

最後に、本アワードのためフランスから駆けつけた理事長のJulien Giryから、「海外では日本の魅力にもっと触れたいと考えている人々がたくさんおり、日本の価値の発信について、クールジャパン協議会として引き続き貢献していきたい」との閉会の挨拶がありました。

表彰式の模様(於:京都御苑閑院宮邸跡 レクチャールーム)

同時に行った展示会の模様(於:同上)

今後はまず、2019年10月にNYで、2020年1月にパリで、今回の受賞対象の海外展示を予定しております。それ以外にも、各省庁とも連携した形で、受賞者の方々のための海外発信の機会を増やすべく検討しているところです。

こうした活動を通じて、今後も、外国人視点を活かした「COOL JAPAN」の発信をしていくべく、団体として活動を続けてまいります。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?