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夜の自由帳

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夜に考える、ぐるぐるとした出口のないこととかの、集積所です。
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2022年5月の記事一覧

可愛くて美しくて、また明日が今日になる

可愛くて美しくて、また明日が今日になる

可愛い、という言葉には無邪気な酷薄さがあって、美しい、という言葉には死を予感させるような不穏さがあって、つまり世界が残酷なのは世界が綺麗だということなのかもしれない

刺さりそうな月
残酷な夜明け

目に見えない明日はいつのまにか目の前の今日になっていて、いくつもの「もしも」が消えて現実だけが残る

朝日の起こすハレーション、透けていく髪
立っているかどうかもわからない世界で肌の輪郭が明らかになっ

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あなたの、誰かの、足跡を辿ることはできないけれど。

あなたの、誰かの、足跡を辿ることはできないけれど。

僕たちはすぐに挫けそうになっていて、もしくはもう挫けてしまっていて、それはどうしてかと言うと世の中には越えなければならないハードルというのが沢山あって、私たちはそんな場所を飛んだり跳ねたりしながら先へ進むのが苦手だからだ。

でも、よく考えてみたら世の中なんていうものに正体はなくて、みんな自分の視界に入ったものを無根拠に世の中はと語っているだけなのだ。
世の中を見たことがある人なんていない。その人

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