Snare Drum Maintenance
初めましての方も、初めましてじゃない方も
どうもこんにちは、佐藤謙介です。
プレイヤー兼ドラムテックの仕事をしている者です。
この度、初めてnoteを書いているのですが
テーマはスネアドラムのメンテナンスについて、です。
ドラマーなら1台は持ってるであろう、
スネアドラムのメンテナンスの方法、流れ、
ちょっとした知識やアドバイスなどをご紹介します。
このテーマはドラムマガジンやインターネットでも
何度も紹介されていますし、擦られまくったネタですが
機材のメンテナンスは大事な基礎の基礎であるにも関わらず
疎かにされる方が多いように思います。
(実際、僕がドラムテックに携わる際に、ご自身の楽器を
メンテナンスされていないプレイヤーさんが多いのが現状です。)
楽器を大切にする&良いサウンド作りをするために
しっかりとメンテナンスしていきましょう。
スネアをメンテナンスしていない理由は人それぞれで、
・やり方がわからない
・したことが無い
・触るのが怖い
・工具を持っていない
・そもそもメンテナンスの概念がない
など色々ありますが、
自分の楽器は自分自身で
メンテナンスできた方が良いと思います。
やったことがない方はメンテナンスと聞くと、
大変そうだったり、専門的な知識がないと
難しそうに感じると思いますが、そんなことはありません。
今回ご紹介するメンテナンス内容は、
何も楽器をオーバーホールをしよう!などという難しい話ではなく、
自宅で誰でもできることなので、
お掃除をするような感覚で捉えてください。
作業内容も複雑では無いですし、
メンテナンスに必要な道具なども、
とてもリーズナブルに簡単に揃うので、構えなくて大丈夫です👍
メンテナンスは、故障や演奏中などのトラブルを防げるのは
勿論ですが、何より仕組みや構造を知る事で、
ドラムをプレイする際にもプラスになる要素やヒントが沢山あります。
それに、ライブやレコーディングなんかで頻繁に使ってる物は
メンテナンスしてあげると確実に音が良くなりますよ!
使用していて劣化しない物はないので、
家の大掃除と同様に、最低でも1年に1回は
メンテナンスをしてあげましょう。
STEP No.1
メンテナンスに必要な工具、道具を揃える。
まずは、メンテナンスに必要な工具を揃えましょう。
・チューニングキー
・プラスドライバー
・マイナスドライバー
・モンキーレンチ
・六角レンチ
・綿棒
・不要なタオル、布
基本この子達があれば、大概のスネアのメンテナンスはできます!
ホームセンターや東急ハンズで買っても、かなり安く揃いますが、
最近はこの子達、100円均一ショップでサクっと揃います👍
その他に、こんな便利な物も売っていますので、参考にしてみてください。
僕も持っていますが、これ1つあれば、
モンキーレンチ以外は揃っていますし、小さくて持ち運びにも良いですよ👌
次にメンテナンスに必要な溶剤を揃えましょう。
左から、
・CRC シリコンスプレー(潤滑剤)
・CRC パーツクリーナー(汚れや油分の洗浄剤)
・CRC 5-56(金属の潤滑剤、サビ落とし)
・CRC グリースメイト(潤滑剤 / ペースト状タイプ)
これらは、簡単に説明するとスネアのパーツの汚れを落としたり、
ボルトの動きを滑らかにしたりする優秀な子達です👏
僕は全てKUREのものを使用していますが、用途が同じであれば、
どれも大きな違いはないので、お使いになる製品の説明を
しっかり見てから使用しましょう。
全て、ホームセンターや東急ハンズなどで揃いますし、安いです。
Amazonなどネットでも購入できますのでご参照ください。
✋メンテナンスするにあたっての注意点①✋
各パーツを全部バラすので、
外したボルトやワッシャーなどパーツ類は無くさないようにしましょう。
(細かいパーツの向きや、ボルトがどこについていたかなど、元に戻すのがが不安な方は、携帯などで写真を撮っておくといいですよ。)
また、スネアの種類、年代、メーカーなど、スネアごとにパーツも構造が
それぞれ違うので、確認しながら作業を進めていきましょう。
✋メンテナンスするにあたっての注意点②✋
ご存知だとは思いますがボルトは基本、
右に回せば締まる、左に回せば緩みます。
これはテンションボルトをはじめ、車やバイクについているボルト、
ペットボトルの蓋から水道の蛇口に至るまで、世の中にあるボルトは、
扇風機の羽止めや、草刈り機の歯止めといった特殊なものを除けば、
9割方この構造になっています!
目一杯締まっている状態のボルトを、おもいっきり逆に回したりすると、
ボルトヘッドの穴がナメてしまいボルトが外せなくなり、
非常に面倒なことになるケースがあるので気をつけましょう!
✋メンテナンスするにあたっての注意点③✋
これも基本的な事ですが、スプレーを際は、
ベランダや庭など屋外で使用しましょう。
部屋の中で使用するとしばらく匂いが残りますし、
人体にも良いモノではないので…
それでは、これからメンテナンスの流れを説明していきますが、
各パーツの名称や機能の説明などは省いて、記載しませんので、
分からないワードがある方は、ご自身で調べて覚えていってください💪
STEP No.2
スネア全バラし①
(今回メンテナンスに使用するスネアはLudwigのLM402。
型は2010年頃に現行品で購入したものです)
まず最初に、スネアワイヤー(スナッピー)を外します。
(スネアワイヤーの紐やベルトを挟む、押え版のボルトヘッドの形状は、
チューニングキーで外せるタイプや、穴が+,−形状のボルトなど、
スネアによって異なります。)
その後、
チューニングキーを使い、バターサイド側、
スネアサイド側の両ヘッドを外しましょう。
両ヘッドを外した際に、ヘッドの状態も確認しましょう。
ボコボコになって傷んでたり(特にスネアサイド)、
スネアワイヤーも切れていりしていたら、この機会に交換しましょう。
フープも曲がってしまっていたり、クラックが入っていないかなど、
よく確認し、不具合があるものは交換しましょう。
大体ヘッドをとり外すと、へッドとフープの隙間に、スティックのカスや
埃が溜まっているので、綺麗に落として
CRC 5-56 やパーツクリーナー を
タオルに染み込ませてフープを拭きましょう。
また、汚れやサビがあまりに酷い時は、
サビ落としやピカール(研磨剤)などで綺麗にしましょう。
ピカピカになりますし、サビは落としておくと
フープのクラックを防げますよ👌
STEP No.3
パーツ全バラし②
ヘッド、スネアワイアーを外し終わったら、
次はシェルについているラグ、及びストレイナーを外していきます。
ラグやストレイナーは基本的に内側からボルトで固定されているので、
+や−のドライバー、モンキーレンチなど、形の合う工具を使って
すべてのパーツを1箇所ずつ外していきます。
🤚SONORのスネアをお使いの方は気をつけてください🤚
SONORのスネアはテンションボルトの形状と同様、
高確率でラグを装着するために使用されているボルトが
「トルクスボルト」といって、ボルトヘッドの穴の形状が
特殊な星形をしているため、通常の+や−のドライバーでは
対応できません。
専用のドライバーを使用して取り外しをしましょう。
ちなみに、現行のLudwigをはじめ、スネアによってはシェルとラグの間に
ガスケットがついているモノもあるので、これも無くさないように注意し、汚れていたら拭いて綺麗にしましょう。
すべてパーツを外し終わると写真のように、シェルだけの状態になります。
長い間メンテナンスしていないと
シェルもかなり汚れていると思うので拭いて綺麗にしましょう。
金属製のスネアであればオイルクリーナーを染み込ませた布で拭いたり、
ピカールなどの研磨剤で磨けばかなり綺麗になりますが
(塗装・コーティング、金銀メッキや特殊な表面処理をしたもの以外)、
木胴スネアのシェルにはどちらもNGです✋
極端な油汚れがついていたりしない限り、乾拭きで綺麗にしましょう。
STEP No.4
パーツのクリーンナップ
すべてのパーツを外し終わった後は、パーツクリーナーを使って順番に、
ボルト、ボルトを差し込むラグナット、ワッシャーなど、
各パーツに付着している、前回メンテナンスした時のグリス油の塊や、
埃などを落として綺麗にクリーンナップしていきます。
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まず手始めに、テンションボルトからです。
油汚れがついているボルトのネジ山部分にクリーナーをスプレーします。
上の写真を見てわかるように、クリーナーをスプレーしただけでも、
あっという間に汚れは落ちます。
後は全体をタオルで拭けば下の写真のように綺麗になります。
長年放置していたもので、錆が落ち切らないもの、
湾曲したり変形したりしているもの、
ネジ山がなめてしまっているものなどは、
ラグナットを痛めてしまうので交換しましょう。
👆ワンポイントアドバイス👆
ちなみに、ボルトを交換する際、何にしたらいいか悩んでしまう方、
世の中こういった優れたボルトも存在します!
こちらは「ハードロック・ラグナット」といって、
「究極のゆるみ止めナット」を作るハードロック工業と
Drummers Top Teamの、共同開発で生まれた非常に優秀なアイテムです。
適合するものと、しないものがありますが、Ludwigなどのラグの構造には
適合するので、頑丈でチューニングの狂いにくいものに
変更してみては如何でしょう。
適合するメーカーのラグなど、詳しくは上記サイトに記載されています。
いやしかし、ホントこれ緩まないのでハードヒッターにはオススメですよ。
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次は、ラグ部分です。
使用しているスネアのラグの中身を、バラしてパーツごとに分けると
この様になります。(中身はストッパーとナット)
🤚パーツをなくさないようにしましょう🤚
バラしたら、まずラグ本体の中を綺麗にしましょう。
この中も放置していると結構黒くなっていたり汚かったりします。
ラグの中を綺麗にしたら、次はラグナット部分です。
クリーナーのノズルをボルト挿入部に差し込み、1,2回噴射しましょう。
(ちなみに、こちらは写真は別メーカーcanopusのラグです)
そうすると中から黒い油が出てくると思います。
これだけでも綺麗になるんですが、落ちきっていない汚れと内部に残った
クリーナー液を拭き取る為に、綿棒をグリグリ回転させながら
中に入れて仕上げましょう。
クリーンナップが終わったら、バラした手順と逆の順番で
元の状態に戻します。
これらの工程が終わって、タオルで全体を乾拭きすると
こちらの写真のように綺麗になります。
ちなみに、こちらは同メーカーLudwigの別のスネアのラグの内部ですが、
ラグは同じ型のモノでも、写真のように年代によって内部構造が違ったり、メーカーごとに形状が違ったりするので注意が必要です。
しかし構造や形が違えど、やることは同じです!
とにかく接合部分や内部パーツをしっかりクリーンナップしましょう👊
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では、ラグが終わったら、最後はストレイナー部分です。
ストレイナー部分も、バラしてクリーンナップしましょう。
やることはラグやボルトと同じです。
汚れた油分をクリーナーで落とし、綿棒やタオルで拭き取ります。
※ストレイナーもラグ同様に、形状、構造が本当に様々で、
中には少し複雑な構造のモノもあったりするので、不安な方は
写真を撮ったりして、元の状態に戻せるようにしておきましょう。
例に、僕が持っている別のスネアのストレイナーを何点か挙げておきます。
こちらはSONORの「デュアルグライドストレイナー」と呼ばれる、
ワンタッチでスネアワイヤーの取り外しができる有能な
ストレイナーですが、その分構造は少し複雑です。
こちらは、スイッチ部分が飛び出している、
フリーフローティング機能を搭載した
Pearlスネアのストレイナー(全面あたりスネアワイヤー)です。
70〜80年代頃の、全面あたりスネアワイヤーのスネアは、
こういったゴツゴツっとした構造のモノが多いですね。
これも少し構造が複雑です。
STEP No.5
グリスアップ
ここまでくれば折り返しです!
綺麗にしたボルトなどをグリスアップして、元の状態に戻していきます。
グリスアップには基本的にグリースとシリコンスプレーを使用します。
まずはグリースです。
グリースはスプレータイプのモノもありますが、
個人的にはスネアのメンテナンスにおいては、用途的にも
使用量の調節のし易さ的にも
ペースト状のモノの方が使いやすいので、こちらを使います。
スプレータイプはキックペダルなど細かい箇所のメンテナンスに向いているので、どちらも持っておくと良いですね。
👆グリースのつけ方👆
ボルトのネジ山部分につけていくのですが、
これはボルトがナットに入っていく時に起こる摩擦を減らし
動きをスムーズにするためのモノなので
下の写真の様に、穴に入りきる部分ぐらいまでつければ大丈夫です👌
ネジ山部分すべてにつけてしまうと持ち運びの際、
手などに付着して汚れの原因になりますし、
グリースに埃が付着して、せっかく綺麗にしたボルトが
汚くなってしまうので注意しましょう。
次にシリコンスプレーです。
シリコンスプレーは、金属に限らず、布やプラスチック、
ゴムから紙に至るまで、色んなものに使用できる優れものです。
スプレーしたモノの表面を被膜でコーティングし、
素材を傷めないようにし、物と物の滑りを良くする効果があるので、
ネジ山はじめ、スネアワイヤーの紐とスネアサイドヘッドの間など
摩擦が起こる箇所に吹きつけておくと、消耗が抑えられて痛まないので
しっかり活用していきましょう💪
詳しくは下記サイトをご参照ください。
👆シリコンスプレーのつけ方👆
シリコンスプレーを使う時は、
ボルトを強化するようなイメージで
全体をコーティングしましょう。
使ってみればわかるのですが、5-56などと違い、
乾く時間も早いので、極端なつけ過ぎを避けて
付着させれば問題はありません。
基本的に各ボルト、全てにこれらの潤滑剤をつけていくのですが、
テンションボルトの様に締めたり緩めたりを頻繁に行う箇所と、
ラグのボルトの様に締めたままにしておく箇所など、
場所によって用途が違ってくるので、その都度説明していきますね👍
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手順は、パーツをバラした時と逆の流れで戻していくので、
まずは、シェルにラグを装着していくところから始めていきましょう🙋♂️
ラグは緩んで、演奏中にボルトが外れてしまってはいけないので、
しっかりと締めて固定しましょう。
とはいえ、締めすぎるとネジ山がなめてしまったり、シェルの鳴りに影響が出てしまうので、やりすぎは禁物です!
ボルトを締める時の力の入れ具合は、昔から良く言う
「回す力3割、押す力7割」ってやつです👆
ラグを固定するボルトは、頻繁に緩めたり締めたりする
ボルトではないので、ネジ山にシリコンスプレーをスプレーして、
程よく潤滑性を高めてから装着していきましょう。
ヴィンテージのスネアなどで、動きが悪いボルトがあった場合は
シリコンスプレーの上からグリースもつけましょう。
ラグを装着する際、どちらかに偏ったりしない様に注意し、
シェルにしっかり密着する様にまっすぐ装着しましょう。
canopusなど、ボルトのとめ穴が1つのものは、
向きが斜めになったりしない様に装着しましょう。
斜めになっているとテンションボルトが上手く入りません。
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ラグを装着し終わったら、次はストレイナーを元に戻していきましょう。
まずは、クリーンナップした時にバラしたストレイナーを、
組み直し、元の状態に戻して装着します。
スネアワイヤーをON,OFFさせるレバーの関節部分や、
レバーによって上下するパーツの接合部分、
スネアワイヤーの張り具合を調節する回転ボルトなど、
頻繁に稼働する部位にはしっかり潤滑剤を注しておきましょう。
この部分は頻繁に稼働するボルトなので、
先にネジ山にシリコンスプレーをスプレーしてから、
グリースを塗りましょう。
ベタベタにならない様に指で薄く塗りましょう。
つけ過ぎてしまうと汚れの原因にもなるので、
余分につけてしまったら軽く拭き取りましょう。
スネアワイヤーをON,OFFさせるレバーの関節部分は、
スプレータイプの潤滑剤をつけて動きをスムーズにさせましょう。
ここには KURE5-56 や スプレータイプのグリースを使用しましょう。
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ラグ、ストレイナーが装着できたら、ヘッドとフープをハメて、
テンションボルトをつけていきます。
元に戻す順番はバターサイド側からでも、
スネアサイド側からでも、どちらからでも大丈夫です。
この時、ヘッドの内側、フープの内側にシリコンスプレーを
スプレーしておくと良いでしょう。
テンションボルトはスネアのボルトの中でも、締めたり緩めたり、
稼働回数が1番多い箇所になりますし、
ハイピッチチューニングの場合、グリスアップをしていないと
目指しているレンジまで締め込むことがでしませんので
しっかりグリスアップしましょう👆
✋✋✋✋注意✋✋✋✋
テンションボルトのグリスアップにKURE 5-56を使用される方がいますが、
5-56はグリースのように粘り気のある潤滑剤ではないので、
ハイピッチチューニングにした際、テンションボルトとラグナットの
ネジ山を消耗させてしまうので、
基本的には使わないようにしましょう。
グリスアップの要領は、ラグを固定するボルトの時と同じで
まずは、ネジ山にシリコンスプレーを使用し、
その後にグリースをつけていきます。
これでは着け過ぎなので、
指などで均一に伸ばして、ネジ山の間にすり込みます。
写真のように、ボルトを締めた時にはみ出たグリースは
汚れの原因になるので拭きとりましょう。
👆ワンポイントアドバイス👆
テンションボルトについているワッシャーですが、
ワッシャーは、テンションボルトとフープ同士の摩擦を緩和し、
噛み合いを良くするための大切なパーツです。
劣化してしていたり、ついて無かったりする場合は
綺麗なものを装着しましょう。
特に、ハイピッチチューニングにする際、
スチール製のワッシャーの場合は摩擦がとても多いので
グリスアップをしましょう。
バターサイト側、スネアサイド側の全ボルトに
グリスアップをし終わったら、ヘッドのテンションを張っていきます。
👆ワンポイントアドバイス👆
写真のように、シェルとヘッドの間に指を入れて、
ヘッドが真ん中にくるようにし、
全体の隙間が均一になるように意識しながらテンションを張っていくと
安定したチューニングに繋がります。
STEP No.6
スネアワイヤー装着
スネアワイヤーの装着は、全面あたり仕様のモノや、
1960年代のslingerlandのartist modelの様な、
片方だけ全面あたり(半面あたり?)の様な仕様になっている
特殊なモノを除き、一般的な内面あたり仕様のスネアは、
とにかくヘッドの真ん中にスネアワイヤーが配置されるようにしましょう。
写真のように、スネアワイヤーの金属プレート部分と、
フープの間隔が左右均一になるようにすると、
おのずとスネアワイヤーが真ん中にきます。
👆ワンポイントアドバイス👆
正直、真ん中にスネアワイヤーを配置するのをキチンとやるのと、
やらないのではサウンドが大きく変わります。
テンションボルトをどれだけ調節しても
変な倍音が出たりする時(スネアワイヤーON状態時)や、
スネアワイヤーがパラッと綺麗に鳴らない時は、
これが原因だったりします。
スネアワイヤーを装着していく際、紐やベルトを固定する押え板や、
バットのボルトも稼働頻度の多い重要なパーツになりますので、
シリコンスプレーをスプレーし、
場合によってはグリースもつけて装着しましょう。
押え板を固定するボルトや、バットのボルトは、
スネアワイヤーの緩みを防止する方にばかり意識がいき、
締め過ぎによりネジ山を潰すケースが多いので注意しましょう✋
スネアワイヤーを装着する紐も、長さを揃えてピンっ!と張って、
力のかかり具合がどちらかに偏らないようにしてから固定しましょう。
これはベルトも同様です。
これも怠るとスネアワイヤーが歪む原因になりますし、
サウンドも良くありません。
取り付けの際、紐が新品でない場合は、
下の写真の⭕️のついた、紐を通す穴と接する部分をよく確認し、
紐が劣化して切れかかっていないかチェックしましょう。
👆ワンポイントアドバイス👆
上の写真の⭕️の部分は、ストレイナーのON,OFFにより、
スネアサイドヘッドと紐の摩擦が頻繁に起こる箇所です。
この部分のヘッドにシリコンスプレーをかけておきましょう!
ヴィンテージのスネアには、下の写真のように、紐やベルトを
固定する押え板が付いてないモノもあります。
こういったモノの場合は、穴に紐を通して結んでから
固定しなければなりません。
結び方は、しっかり止まれば何でもいいっちゃ良いのですが、
普段僕がやっている『イアンノット』という結び方を紹介しておきます。
慣れるまでは難しく感じるかもしれません😅
この他にも、紐の結び方は様々ありますので、いろんな方法を
試して自分なりの結び方を見つけてみるのも良いかもしれません。
👆ワンポイントアドバイス👆
基本的にスネアワイヤーを装着するのに、
紐とベルトの二種類がありますが、僕の経験上オススメは俄然、紐です。
ベルトは切れにくいので、ライブなどでは安心して使用できるのですが
紐に比べるとスネアワイヤーの細かい調節がしにくく、
スネアサイドヘッドに当る面積も広いので、ヘッドをミュートしてしまい
スネアワイヤーのポテンシャルを引き出し辛いように感じます。
紐であれはヴィンテージのモノなど、基本どのスネアも対応はしていますし、紐を使ったことがない方はぜひ試して見てください👍
紐が切れてしまうのが不安な方にオススメの
スネアワイヤー・コードを2点紹介しておきます。
まず1点目がこちら!
CANOPUSの紐です。
僕も何台か使用していますが、耐久性も強く、
交換頻度も少ないので、スネアワイヤー・コードとして
販売されてるものの中では、かなり優秀な紐だと思います。
もう1点がこちら!
紐の芯にダイマーニという素材が使われている
アウトドア用のロープです。
これホント頑丈です!まず切れません!しかも安いです!
サウンドにも影響ありませんでした。
スネアワイヤーには、1〜2mmぐらいの太さがベストです!
ふぅ〜。というわけで!
これでスネアが元の状態に戻ったと思います。
長くなりましたがこれで、メンテナンス終了です👌
作業時間は1〜2時間程度です。
慣れるまではもう少し時間がかかるかもしれませんが、
それでも1日を費やすような時間はかからないので、
ご覧いただいた方はこれを機に是非やっていただいて、
スネアを良い状態、良いサウンドにして、
ドラムプレイにより一層磨きをかけていただけたらと思います。
最後までご観覧いただき、ありがとうございました。