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言葉

言葉をはそれ自体が人のほとんどを決定づけるものであり、せいかつそのものです。ある行動に対してどんな意味を持つかは、本当のところ言葉にしないとわかりません。

しかしながら、どれだけ対話を重ねても分かり合えない人っていますよね。僕にも話せば分かると信じてた時がありました。分かり合えない理由は、辞書で引いた言葉の意味は理解していても、その言葉に対する印象、イメージが違うことが原因だと思います。

「優しい」と「やさしい」が持つ感覚の違いとか、一言一句同じでも「同意」ということばを聞いた時にどれだけの納得の度合いや強制力を持つかなど。

これを僕は"言葉の色"と呼ぶことにしています。「青色」を思い浮かべた時に、みんなそれぞれ少しずつ違う色を思い浮かべているように。そしてどこまでを青と呼んでどこからが紫や緑なのかグラデーションの範囲は人それぞれです。

この感覚が近い人ほど仲良くなれると思いますし、この感覚がかけ離れていると、どれだけ話しても分かり合えないでしょう。

養老孟司先生がan appleとthe appleの違いを説明している映像の中で、「an appleは全て同じリンゴじゃないと言葉は成り立たない。じゃあそれはどんなリンゴだって言っても分かりません。脳を解剖してみないと。」とおっしゃっていたことがこの話の答えだと思います。

言葉が認識を揃えるために言葉を用いても、用いれば用いるほど、この溝は深くなっていく。
言語化力や言葉の引き出しの多さは関係ありません。

なので、近い色の言葉を話す人を大切にするようにしています。なかなか出逢える存在じゃないですからね。色の分別がつくように、言葉を丁寧に紡いでいきたいです。

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