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ルール?展に行ってきました

2021年7月2日(金)- 11月28日(日)まで東京ミッドタウンのすぐそばにある21_21 DESIGN SIGHTで、企画展「ルール?展」が開催されています。このnoteではその展示に行ってきた所感を綴っていこうと思います。


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世の中にはルールがありふれていると改めて実感した

普段何気なく過ごしている毎日ですが、本展示会に行くと私たちの身の回りには当たり前のようにルールが存在するのだなと実感しました。例えばその際たる例は法律だと思いますが、それよりももっと身近な例えで言えば信号機や、道路の白線、道路標識などの交通ルールであったり、仕事柄だと契約書や就労規則(何時に出社しましょうとか)があったりします。

そういった比較的目に見えるようなルールは実感しやすいと思いますが、実は私たち人間が同じ人間同士関わっていく中でも目に見えないルールが存在していたのだなと分かります。

電車の中で大声で話をしていたり、まるで自分の家にいるかのように振る舞っている乗客を目にしたらどうでしょう?あまりいい気分にならないと思います。そういった気分にお互いがならないように、電車の中では騒がず、周りに迷惑をかけないという暗黙の了解が私たちには身についていると思います。それが人間が同じ人間同士関わっていく中で生まれたルールではないでしょうか。図書館や美術館でもそうです。法律で禁止された行為ではありませんが、私たちは自らそれをルールとして認識しているのです。

そう考えると私たちの身の回りには大変多くのルールが存在していることが本展示を通じてわかりました(もちろんパートナーと過ごす日々の中でも)。


デザイナーとルールの関係性

デザイナーとルールについては密接な関係があると私は以前より感じていました。それは私が食品関連のデザインに従事していることも関係していると思います。例えば食品の商品パッケージをデザインする場合、食品表示法に抵触していないかを考える必要が生じます。またパッケージのデザインが過剰になり消費者に誤解を招くような表現が含まれていないかなど、気を配らねばならないルールが存在します。

食品だけでなくプロダクトデザインもそうでしょう。製品を作るに当たって法律で定められているルールだけでなく、日常の中に潜んでいる人の慣習や癖といった目に見えずらいルールも考えなければなりません。

このようにデザイナーにとって何かをデザインするということは「ルールとどう向き合って行くかを考えること」とも言えるでしょう。本展示を通じて私はそれを改めて痛感したとともに、これからのルールのあり方をデザイナーは考える必要があるのではないかと感じました。

目まぐるしく情報が飛び交い、そしてアップデートされて行くテクノロジーに対して、ルールもその都度更新されてきています。そうした中でデザイナーがデザインする対象について考えるとき「果たしてこのルールは現代に即しているのだろうか?」「もっとこうあるべきなんじゃないだろうか?」という視点を忘れてはいけません。

「プラスチックや燃えるゴミは分別しよう」というルールが身に付いている私たちですが(ぜひそうであってほしい)、そもそもペットボトルにプラスチックのラベルは必要なのだろうか?そういったように、実はもっと新しいルールを生み出すこともできるんじゃないかと考える機会を、これからのデザイン活動の中で忘れず取り入れていきたいなと思いました。


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