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「アフター・コロナ」の組織のあり方

<1>全て進化のプロセス

ティール組織が話題になって以降ベースとなる成人発達理論が人気だ。(是非ともより包括的なKen wilberの書籍を手にとっていただきたい)

経済は循環する。つまりUp Downを繰り返しつつ絶えず進む。状態には、(退化、停滞、進化)とあるが、スケールを極限まで広げると、時空間を進む=進化と言えるように思う。

経済サイクルのUp Downは2次元平面では絶対的に見えるが、それは螺旋運動に1枚の板を差し込み投影された姿に過ぎない。見る位置を変えると上下は突然左右になるし、板の角度は異なる社会事象となり、全体としては大きな運動エネルギーだ。繰り返しになるがUp Downも進化の部分と言うことだ。そして、時空間においては、生命、宇宙そのものが進化しているのだ。

金利誘導による金融緩和は、ポストマテリアル社会においては、インフレを産まず通貨安競争及、物価ではなく不動産など金融資産に流れ込む。消費財の価値は逓減し不動産など金融資産は価値が毀損しないという幻想があるうちは良いが、モノの価値と剥離し、金融緩和の分だけ金融資産が上がり続けることもないだろう。

多くの人が現状の景気が続かないと言って久しい。では、「その後」の組織作りはどうなるだろうか。それを考えてみたい。

<2>組織帰属の動機・意識の整理

まず、人が組織に帰属する際の動機を整理したい。まず、簡素化して、この4つのモデルとして考える。

1)従来型の、経営者や誰かリーダーが定めた目標につき従いその実現に邁進する。(帰属による安心)

護送船団、親分子分、従来型の共同体的あり方。

2)表面上上記だが、内心は、出世、獲得金レースなど個人的サバイバルゲームをやっている(エゴ的競争意識<承認>を満たす)

1)のシステムの上に構築されたシステムで、直近まであふれていたモノだ。残念ながら、組織内での分断も進む。

3)自分の在りたい姿であれるか?というこれもある面では自意識が高いゲーム(自己実現的)

「自分らしくあれない」という組織人の痛みはいろんなところで耳にする。クライシスの後は、2)の仕組みの上に3)が構築されるかも知れない。つまり、オレンジのゲームが行われていることは知っているが、それらを上手に折り合いつけて、在りたい自分の状況は譲らない。優先順位=メインシステムが変わり、2)のシステムをサブシステム化するということだ。

4)自己実現を通じた社会実現に関心が向く。自らを省みる目と外側を見る目のバランスが取れている。(もしくは、利己を突き抜け世界を見る目を養えた後)観察主体としてのポジションが、自己(エゴ)から離れる。

4)になると、さらに、3)を活用して、4)を構築する。皆がある面で意識の高い自己実現に向かう全体構造を見抜き、それらの上に次の社会システムを構築する目線。

成人発達理論やスパイラルダイナミクスではより広範に語られるものの、この1)より低い意識は現代社会では少なく、4)より高い意識というのも極めて一部の状態で大多数の人に当てはまらないと考えるのでここでは割愛する。


上記のいずれの意識を中心として生きるかは、成人発達度、または認識レベルから生じることだ。善悪ではなくそれはプロセスである。クライシスの後でも社会の中心意識が1)2)までとは考えがたい。3)ないしは4)の意識まで進む人が増えるだろう。また、それは新しい組織というものを考え直すきっかけになる。

<3>今後コアとなる問いと組織のイメージ

ベースとして、「自分はどうありたいのか?」が問われ、その結果を皆で観察するような感じ。従来の経済活動はもちろん普通に行われる。つまりサブシステムとして動く。例えるなら、テレビはチャンネル内容に関わらずテレビ自体が動いているように、事業は動いてるのだけど、それらを通じて「どう在りたい?」にフォーカスしてるようなことだ。さらに次のあり方は、「どう在りたい」はわかっているが、そうした「在りたい姿」が他に与える影響まで洞察できているか、つまり、その方の「ありたい姿」に「他者も同様に自由で素晴らしく存在としていられる世界観が内包されているか」そうしたことが、人物・リーダーをみる時に強く意識されるだろう(考えて見れば当然のことだ。自分の居場所がない人に付き従う人はいないだろう。)

進化とは、既存のシステムをサブシステムとして、その上に創発したシステムを構築していくことであるのは脳の構造を見ると明らかだ。こうした構造を社会現象に適用するとこうなるように思う。現在のコロナVirusへの反応や学びは、きっと1)の人を2)に、2)の人を3)に、3)の人を4)に導く経験になるように思う。なぜなら、現在起きていることは全て、現象というより私たちの意識の中で起きていることだからだ。(現象というものが、私たちの意識の中で起きると言っても良いが)物理的現象ではなく、互いの意識的現象に互いに振り回されているのだ。それは、潜在意識においてこれまでのあり方が限界という想いを乗せるに都合の良い乗り物が現れたようなものかもしれない。とすると、現在起きていることは、社会の発展という意味で考えると、全て順調と言えるようにも思う。

テレワークの導入、仕事の見直し、会社に通っていた時代の意識の見直し(既に遠い過去のことのような気になる人が続出し)、今回こうした措置が導入された会社とされない会社の意識の差も広がり、この後の社会は、

"Work anywhere Live anywhere"

(はたらくを自由に、暮らすを自由に)

我々がWaLa社会と言っていたものに向け、一層進むことになるだろう。

その場合、意識が組織優先ではなくなるのです。そうなると、そうしたWaLa族の個人が組織の内外を自由に出入りする社会という前提に基づき、組織というものを「動的平衡でありつつ進化する生命体」のように設計する必要があるだろう。この30年くらい、固定したシステムでFCFを最大化することに邁進しすぎて疲弊した近代システムの総入れ替えが必要でしょう。経営企画が線形の経営戦略など建てづらくなった。組織もアジャイルで動く。こうなるとピラミッド型では対応できない。この近代の呪縛を解けるかが一つの試金石だろう。

自らが帰属する組織がどうあれ、個人においては、まず「新しい時代にふさわしい意識」の開墾が必要だろう。私たちの意識はあまりに資本主義に適した土壌となっており、それ以外の作物が育ちにくい状態になっているように思う。そうした意識では、毎日発見可能な大事な事象を全て見落とす可能性がある。意識が変われば、目に入るもの、耳に入るものが変わるのだ。そうなると、見るもの全て、聞くもの全てが全く新しい彩をもって、あなたを取り巻いていたことに気づくだろう。この世界で起こる全ては、大きくみると進化のプロセスである。

<4>WaLaの哲学とは

私は、はたらく意味のアカデミア「WaLaの哲学」という講座を主宰してます。多くのビジネスマンが新しい時代に必要な考え方の軸を求め、学び続けておられます。こうした危機においてこそ、哲学が重要であると、私自身思いを深めております。

今、大切なのは2点
1)新しい時代に必要な考えの軸を持つこと
2)そうした時代を共に生きる仲間を持つこと

WaLaの哲学は、この2点を大切にしています。情報化社会の進展による顕在意識の活性化と係留場所を失った潜在意識の解離はますます大きくなり、スピリチュアルエンプティネスが広がり続けてます。その結果、社会の激動はますます激しくなるでしょう。

心の準備をし、次の時代の準備に粛々と向かいましょう。

WaLaの哲学を通じ取り組んでることは
「切り離された世界の住人としてではなく、つながった世界の住人として生きるための哲学」つまりあなたが、自ら定義した舞台で、自らを主人公として描く、全く新しい世界観の中に生きることです。そのために必要な思考の型を、これからを生きる武器として多くの人に持って欲しいと思い、こうした場を作ってます。

「自分とは一体何者なのか?」

「この世界はどういった場所と考えるべきか?」

万物の奥にある力を学ぶことでより大きな力を捉えられるでしょう。21世紀を生き抜く哲学の型を学ぶ WaLaの哲学4期生募集。
以下日程でオリエンテーション 実施してます。(オンライン参加も可能)

詳細は下記ページより。

●オリエンテーション
新しい日程:
・3/19(木) 19:30~21:30
・3/28(土)13:00~15:30
・4/2(木)19:30~21:30
・4/7(火)19:30~21:30


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