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イチコク物語

#26

僕が大学生の頃、
国道一号線のことを「イチコク」と呼んでいた。

あ、そんな話ではない。

数字だの、成果だの、定量やら定性やら、
人事の仕事をしてると、
現場の事例をあげて、
そんなことを様々な角度から議論する。

そして、どっちもいしたことないと思うようになる。

そんなことを考えていたら、
イチコク物語が頭に浮かんだ。

イチローと小久保の物語。

略してイチコク(略の意味がわからん(笑))

この話は。ご存知の方も多いかも知れない。

小久保は現役時代、
プロニ年目にして本塁打王を獲り、
慢心から練習もさぼりがちになる。

結果、翌年は全く打てなくなってしまい、
スランプに...。

当時オリックスで、
三年連続の首位打者に向かって
快進撃を続けていたイチロー。

小久保は、
オールスターゲームの試合前の練習中、
イチローに聞いた。

「自分は一度記録を達成してしまったら、
成績は下がるし、やる気まで低下してしまった。
おまえのそのモチベーションは
いったいどこから来るんだ?」

イチローは小久保をまじまじと見つめて聞いた。

「小久保さんは数字のために
野球をやっているのですか?」

そして、こう続けた。

「僕が野球をやっているのは
数字のためではありません。
ここにある石を磨くためです」

胸のあたりに手を置いて、

「僕のここ(心の中)に、
石(原石)がある。
僕は野球を通してその石を磨き、輝かせたい。
そのために野球をやっているんです」

小久保は
「なんていう質問をしてしまったんだろう」
と、ものすこく自分が恥ずかしかったそうだ。

と同時に、イチローの言葉から
「野球を通して人間力を磨く」
ということに気づかされた小久保は、
以来、本を読むことを習慣づけるようにし、
球界屈指の読書家になる。

遠征先にも必ず本を持参し、
少しの時間があれば、本をめくる…。
その読書量たるや相当なものらしい。

イチローから先輩への「言葉」
人によっては、
生意気だと捉えられるかも知れない。

小久保の「謙虚さ」と「行動」「習慣」への反映。

小久保は、また読書を通じて、
マネジメントやリーダーシップ、哲学を学んだと言う。

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あなたが磨きたい石はどこにありますか?

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