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ベトナムのヌクマムは、タイのナンプラーとは違う。

家の近くのカルディで、ベトナム食品フェアが開催されています。お店の一番目立つ場所に、ベトナムのインスタントフードや、缶詰、調味料が置かれており、テレビで話題のサテトム(ベトナム版食べるラー油)も置いていました。

ところで、東南アジアの調味料と言えば、タイのナンプラー(魚醤)がトップに上がると思いますが、ベトナムにはヌクマムと呼ばれる魚醤があります。似たような調味料ですが、決して同じではありません。

アジアの魚醤の種類

日本も含めて、魚醤を料理に使用する国はアジアに多いです。

しょっつる(秋田)
いしる(奥能登)
いかなご醤油(香川)
ヌクマム(ベトナム)
ナンプラー(タイ)
パティス(フィリピン)
トゥック・レイ(カンボジア)
ナムパー(ラオス)
ウガンピャーイエー(ミャンマー)
ケチャップ・イカン(インドネシア)
ブドゥ(マレーシア)
*Wikipediaより抜粋

起源はそれぞれ所説あると思いますが、タイのナンプラーは、1922年に、タイの華人がベトナムのヌクマムを模倣して製造販売を始めたのが起源だそうです(Wikipediaより)。

ベトナムのヌクマムは、というと、1700世紀末期の文献に名前が残っているそうですが、確かな歴史は残っていないそうです。

ベトナムの魚醤

魚醤ヌクマムの生産地は、北部ハイフォン、南部ファンティエット、そしてベトナム最西端に位置するフーコック島が挙げられます。

特に、フーコック島のものが美味しいとされているそうです。フーコック島の気候風土がヌクマム作りには欠かせないそうで、美味しさの秘訣と言えますね。

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ナンプラーとヌクマムの違い

両者とも、同じカタクチイワシ科の小魚を原料とするため、似ているのは確かです。しかし、味と香りに違いがあります。

ヌクマムは、魚の香りが強く、旨味が強いです。これは、発酵具合が低いためです。この香りが日本人には少しきついかもしれませんが、味は魚の旨味が出ており、塩味が弱めとされています。

一方、ナンプラーは、発酵具合が高いため、魚の香りが弱く、塩味が強いです。そのため、タイ料理では食塩よりもナンプラーを使用することが多いとか。

瓶に記載されている数字

ヌクマムの瓶には、15、25、30など、数字が記載されています。これは、1リットルあたりに含まれる窒素の含有量のことで、この数字が高ければ高いほど、香りと旨味が強くなります。

数字が大きい方が高級品です。40や60は、香り高く、美味しいそうですよ。

アジア食材店やカルディに行くことがあれば、ぜひ、ベトナムのヌクマムも試してみてください。本格的なアジア料理には最適な調味料です。

ベトナムの経済と食品ビジネスに興味がある方は、「GOVERSEE:ベトナムと食品ビジネスの情報サイト」にもお立ち寄りください。


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