日本から、ミャンマーのお正月を、そっと祝う
ミャンマーでは、4月が新年を祝う月になります。毎年、盛大に水かけ祭りが開催されるのですが、新聞でも報じているとおり、今年はお祝い行事はありません。
ミャンマーの季節と暦
ミャンマーの4月は、1年で最も暑くなる季節です。
毎日、35度以上はあたりまえ。39度、40度もざらで、男女ともに日傘が手ばなせません。
11月から5月初旬までが乾季に入るのですが、12月~1月頃は「冬の季節」と呼ばれ、少~しだけ気温が下がります。
30度前後なので、もちろん暑いのですが、「寒い、寒い」といって、冬用サンダルを履く方もいます。冬用サンダルは、ベロア生地のような温かい生地を使用しているのですが、ミャンマーの方は汗をかかないのかな、と考えてしまいます。
さて、なぜミャンマーの正月が4月かというと、「ビルマ歴」という暦を採用しているからです。1週間が8日間あるという古い暦で、月の満ち欠けに左右され、毎年祝日が変わっていくそうです。
また、多民族国家であるミャンマーでは、キリスト教の祝日もイスラム教の祝日もあります。また、少数民族の祝日もあるので、訪問する州によっては、祝日が増えることもあります。
今年は4月13日から19日までがお正月。
この期間は、「水かけ祭り」が開催され、盛大に水をかけたり、かけられたりします。本当に暑い季節ですから、お清めという意味での水と、涼を取るという意味での水、両方あるのではないでしょうか。
気軽にできる出家
この時期になると、男女ともに出家する人が急増します。
私たちの考える出家とは、
意を決して世俗の生活を捨て、仏教の修行をすること
かと思いますが、ミャンマーの出家は気軽です。
「ちょっと長い休暇でも取ろうかしら」なんて雰囲気で出家します。
最短1日から1か月程度の出家をし、徳を積む行為を行うそうです。
皆さん、剃髪するので、5月、6月頃には、スキンヘッド女子がたくさんいらっしゃいますよ。
ミャンマー人女性は黒くて美しい長い髪の方が多いので、気軽に剃髪されるのが少し、不思議です。
祝わない正月
2020年は、コロナ禍のため、正月イベントは中止になっていました。今年は、政府よりイベント参加のガイドラインを出していたのですが、ほとんどのミャンマー人が参加していないそうです。
2月のクーデター以降、700名以上の方が亡くなっているミャンマーで、とても祝える状況ではないか、と思います。
私たちが一緒に仕事をしたミャンマーの友人たちと連絡が取りにくくなりました。辛うじてWIFIがつながる時に、メッセージを送り合っています。
現場の声は、悲しい話ばかりです。
日本から、そっとミャンマーの新年を祝おうと思います。