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大事なことに気づく日々

人生ってこんなことあるんだろうか、コロナウィルスのパンデミックを想像するにいつも思う。ある時を境に一気に世の中が変わってしまう。外に出られなくなる、みんなマスクをする、いつ罹患して死ぬかわからない、全世界でそうなっていて逃げ場がない(むしろ今のところ日本の方が安全)。過去の自分に教えてあげたい、世界はまだまだ読めないぞ、と。

そんな世界でこの1年半は自分の生き方、働き方を見直すのにいい機会だった。もともと非対面やリモートでの仕事や会議、オンラインでのイベントをやろうと進めていたので、一気にオンライン化が進んでとても時間を効率的に使えるようになった。モーニングルーティンなんて動画が流行るように、焦って家を出る必要がなく、早寝早起きの生活ができるようになった。朝から運動をしてコーヒーを飲む、そんな生活ができるなんて。

オンラインの打ち合わせの合間にYouTubeやAmazonプライムの動画も観ることができた。教育系の動画からは今風の考え方(サステイナビリティとか)を学ぶことができて、自分の考え方をアップデートすることができた。ただ、それも飽きるものだ。時間さえあればいくらでも引きこもって映画を観ることができる人間、と思っていたが、意外にも飽きたのだ。

ゲームもガッツリ取り掛かることができた。主にPCのゲームだが、買ったまま積んでた(買いっぱなしでダウンロードもインストールもしていない)ゲームに取り掛かり、いくつかはクリアした。ただある時を境にSteamを起動するもののやっぱりやーめた、と思うことが増えた。時間があればいくらでもゲームの世界に没頭する!いつかそうする!と思っていたのに、ゲームも飽きるのだ。特定のゲームではなく、モニターに向かってゲームをすること自体に。

最大の気づきは創作活動についてだった。写真を撮って作品をたくさん作ろう、と、かねてから思っていた。仕事が忙しくてなかなか撮るチャンスが無かったが、ようやく創作活動にも時間を割くことができる、と思った。しかし1日は思ったより早く過ぎていく。気がつけば11:00で午前中が終わる。ご飯を食べてゆっくりしたら13:30、もう午後が始まっている。一仕事したら15:00、夕方が見えてきちゃってる。結局今日も写真を撮りに出かけることはなかった。

そんな感じで半年が過ぎてようやく気がついた。「僕は時間があっても作品を作らない!」この気づきは大きかった。仕事が忙しいのが原因ではなく、それを理由にして面倒から逃げていただけなのだ。年齢的なものもあるだろう、身体は以前より動かないし、準備にも時間がかかる。

それからはスタジオやモデルさんにアポを撮って予約を入れた。自分を追い込むように予定を入れた。楽しいこと、好きなことならば身体は勝手に動くのだと信じていたが、どうやら心より身体を先に動かす必要があるようだった。

時間を上手く使うには自分をきちんとマネジメントして、行動が先に来るようにしなければならない。この気づきは大きかった。心に任せているとあっちに浮気こっちに浮気でフラフラと時間を潰し、結局それにも飽きるのだ。

リモートワークからリタイア後の人生を先取りして時間の使い方を学べるとは思わなかった。リタイア後は好きなことをするぞーと思っていたが、きっと今のままではやらなかっただろう。

仕事の位置付けも理解した。誤解を恐れずに言えば大いなる時間潰しだ。何か世の中に役に立っている感を与えてくれるものだ、そこに自分の意思が介在しない限りは。

#リモートワークの日常

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