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The Cure

2020年、1月から映画を見ることが多く、これはいい機会だと思って後追いで今年の目標を設定。「劇場に月3回いく」という目標なのだが、おかげで映画を見る習慣がついた。
というより、U-NEXT(クッソ高い)に登録したことにより義務感を抱えながら見ているが。

昨日、あたかも用事があるかのような顔をして定時退社し、そんなに長くないからと思って『マイ フレンド フォーエバー』(原題:The Cure)を最近購入したGoogle Cromeを使って観た。

パッケージから予想はしていたが、やはり主人公の顔が相当タイプだ。
1995年の公開作品、私の生まれ年だ、勝手に親近感を覚えた。

主人公エリックが夏休みに、家の裏に引っ越してきたエイズの少年と出会い、仲良くなって、治療薬を探しに旅に出る。少年の絆の感動ストーリー。

正直脚本に関しては「母!?おいおい!?」という点はなくはないが、見事な伏線回収で過去見た映画の中で一番泣いた。
今までに感情が激しく動いた作品は明確で、『素晴らしき哉、人生!』と『ガーディアンズオブギャラクシー2』だったが、この二作を優に超えてきた。最後のシーン、全てに気づいた瞬間に呻き声を上げながら泣いてしまった。これを書いている今も、私の目は腫れたままだ。
よかった一人で見て。よかった男性と見てなくて。ほんとによかった。

本作、見始めて数分で気づいた。
主人公のこと、めっっっっっっっっっっっっっっっっっちゃ好き

母子家庭で母親は働き詰めのアル中、残酷な一人遊びが大好きでひねくれ者で、学校ではいじめられてるのに弱い立場の人には傲慢、でも純粋で真っ直ぐで面倒見が良くて愛のある男の子、、、

ナマイキな部分多いのに甘いもの大好きでサンデーがっついて食べたりチョコバーばくばく食べたりして、口の周りにチョコつけまくってる姿が愛おしすぎて、「エリックタソーーー‼︎‼︎‼︎(血涙)」と、キモオタになってしまうところだった もうキモいね、はい。

愛おしすぎる、もう母親の代わりに私が育てたい。どうすればいいこの母性。開始15分で虜になってしまった。

とりあえず経過観察のために、ブラッド・レンフロについてサーチ。いやいや死んでやがる!どいつもこいつもヘロイン中毒で死にやがって!
先週末、リヴァー・フェニックスについて全く同じ展開があった。

過去、人よりは多く(オタクよりは少なく)映画に触れてきたし、大好きな作品はたくさんある。ただ、今までは脚本を重視して良し悪しの判断をしてきた。

マーベルを全部見たってどのキャラクターも愛さなかった私からしたら「エリック」との出会いは衝撃だった。

敬愛するグザヴィエ・ドランの作品『mommy』でも愛すべきキャラクター、スティーヴがいた。
ドランはきっとスティーヴを、エリックのような愛おしさ溢れる少年に仕上げたかったんだろうなと思う。(ショッピングカートで道を走る描写もあるし)

しかし、エリックの愛おしさは、正直「レベチ」である。
育てたい。いっぱい愛情をかけてあげたい。スティーヴには抱かなかった感情だ。
ドランでもなし得ないことってあるんだなと、今までの贔屓目を持ってしても理解した。

この前見た『マイ・プライベート・アイダホ 』でもそうだったけど、90年代の映画ってあり得ないくらいドランが散りばめられている、違うか、ドランのルーツが90年代にあるんだと感じた。

まだまだだ、人が見ていない映画をディグることが全てではない。
オタクが良くやってしまいがちなことではあるが、みんなが見ている名作を見ることはとっても大事だ。

数年前の私だったら絶対に言わないことだな。
とりあえず、今年は目標の有言実行に向けて邁進しよう。

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