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自分らしさとは。

「僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46」を見た感想、考察になります。自分の中の欅坂を文章に残したくて筆を執ることにしました。自分なりの解釈が多く含まれているため、内容が真実であるとは限りません。その事を念頭に置いて、本文を読んでいただけると幸いです。

1.平手が求めた欅坂

2017年末、平手は欅坂を離れたいとメンバーに伝えた。その理由は自分ばかり目立つのではなく、他のメンバーも見てほしいというものだった。同シーンで「みんなは欅坂をやっていて楽しいですか?」と平手が問いかけていて、私は平手は自分以外のメンバーも見てもらえる欅坂を目指していたんだなと思った。

この「平手が求めた欅坂」を説明するにあたって、平手が脱退をしたタイミングについて話す必要がある。

2017年末の平手の発表を受け、メンバーは「センターだからとかじゃなくて、平手がいないことが考えられない」、「離れない選択肢はないの?」と必死に止めようとした。結果としてグループに残る決断をした平手だが、それからのライブは欠場することがとても多かった。それらの理由として映画では「表現を伝えられる自信がない」と語られていたが、私はそれだけではないと感じた。

映画では 2017年ではボロボロの欅坂、2018年では何かを掴みかけている欅坂、2019年では平手の穴を私たちが埋めてやろうと意気込む欅坂 が取り上げられていた。他力本願であった多くのメンバーの心情の変化に気付いた平手は自身が欅坂を離れる最善のタイミングとして東京ドームを選んだのだろう。心身ともにボロボロの状態でここまで待っていてくれた平手には感謝の言葉しかない。

2.平手以外のメンバーが求めた欅坂

前述したように多くのメンバーが他力本願であったが、平手のいない欅坂を諦めていないメンバーや代役センターに葛藤し、戦っているメンバーの姿もそこにはあった。メンバーそれぞれの想いがあり、平手が脱退するまで方向性が決まらなかったのは、メンバー各々の優しさが邪魔をしたからだろう。

優しさは時として凶器となる。欅坂の場合、グループの崩壊を恐れ、意見をぶつけ合うことができなかったのだろう。秋元康さんが2016年末に「ライブではもっと頭を真っ白にして、意見をそれぞれぶつけ合って」などのアドバイスしていて、内部をよく知る人間から見ると、やはりサイマジョの世界観と彼女達の空気感にズレがあったように感じる。

3.メンバーの方向性

秋元康さんのアドバイスから数ヶ月が経ち、不協和音がリリースされます(2017年4月5日)。この時から平手は主人公の『僕』に強く寄り添うようになり、孤立していく。他のメンバーはそれに気付いてはいるもののどうするのが正解か分からない状態が続いているように思えた。渡邉理佐の「犠牲にしていかなければいけないものもある(その後犠牲になるものは感情と答える)」と言う言葉から、渡邊のように不協和音では平手≒僕が孤立した状態にする選択をしたメンバーもいたと思う。もちろん、菅井のように寄り添う選択をしたメンバーや知っていても何もできなかったというメンバーもいただろう。メンバーそれぞれの方向性が存在していたため、欅坂は不安定なまま走り続けることになった。

石森の「円陣を組んでいる時は、いつも崖っぷちに立たされているような気持ちだった」という言葉がとても印象に残っている。

4.角を曲がる

東京ドームのダブルアンコールでこの曲が使用された。平手はこの苦悩の5年間の中でファンやメンバーに言えなかったことをパフォーマンスで伝えようとしている、そんな感じがした。

らしさって一体何?あなたらしく微笑んでなんて 微笑みたくないそんな一瞬も 自分をどうやれば殺せるだろう? みんなが期待するような人に  絶対になれなくてごめんなさい ここにいるのに気付いてもらえないから 一人きりで角を曲がる
 
引用元: https://youtu.be/J3_IdDAr-dk

他人(ファンや運営)から押し付けられる”らしさ”(絶対的センター)と自分が思う”自分らしさ”のギャップに葛藤し、本当の自分を見失っていた。そして、その優しさ故に絶対的センターという理想像を実現できなかったことに対してごめんなさいと謝罪を述べている。そして、全てを背負いこんだ上で平手は角を曲がった。

どこまで繊細で優しい人なんだと思ったと同時に、一ファンとして苦悩に気付かず、無意識に理想像を押し付けていた自分がいたことに気付いた。

てち、今までありがとう。そして、ごめん。



ここまで読んでくださりありがとうございました。

最後まで構成に悩みましたが、忘れてはいけないことを書こうと思い、完成させたため、読みづらいところもあるかもしれません(笑)。

自分の視点だけで考えた内容なので、ここは私はこう思った等コメント欄に書いていただけるととても嬉しいです。


これからのグループの未来、平手友梨奈の未来が明るいものになることを願っています。


ヘッダー画像の引用元

https://2020-keyakizaka.jp/





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