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家庭内のコネクテッド系デバイスってもう満席状態なのか?

Facebookに書いたことをここにも。あまり詳細書くと長くなるので、まとめた雑感ですが。

あるきっかけでこの一週間ほど一般家庭のconnected home / communication製品に関して色々とディスカッションしたり、ブレストしてました。こういうの久しぶりで、結構脳みそ使いました。

今にはじまった話じゃないけど「普通に正攻法で」「マス市場向けな製品」で「まじめにロジカル思考で」考えると、グーグルとアマゾン系で隙がなさすぎて、新しいスタートアップの製品が家庭に入り込む余地なんてないよ、って結論に結局なるんですよね(業界をなまじ知っている人との話だと特に)。スケールメリットによるコストもそうだし、純粋に機能面でいったらEchoとNest Hubでできないことなんてない。そして無限にリソースある彼らはアップデートできるような新機能はもちろん取り入れる。

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もちろん特定用途に特化した「ベターなユーザー体験」は理論上は常にありえるんだけど、ユーザー視点で追加コストがゼロのアプリならちょっと試すことができるのと違って、お金を最初から出さないといけない物理製品だとハードルは常に一段上で高い。ちょっとの改善くらいでは差別化できない。そして普通に表示装置付きのデバイスだとみんな同じような形になるし、マーケティング・セール的にも結構大変。

で、居場所があるとしたら
1)そこそこのニッチでも良いという割り切りからくる対象の絞り込み
2)その特定の人達には刺さる深く、かつ分かりやすい新提供価値
3)↑は値段プレミアムがあってもOKという製品・市場フィット
4)ちょっと右斜め上からくるなんらかの感性・アート路線のフック(?)
みたいな条件を満たした時でしょうか。少なくとも切り込んでいく最初のスタートは。よく考えると、これはスタートアップとしては当たり前過ぎること書いてますね。

あとは、プライバシーが、とか最近GAFAMが色々と刺されている角度も。でもそれでさえもそれほどはビジネスに影響ない可能性もあるかもですね。


4)に関しては近年だとなんちゃってホログラムのバーチャル女子が出迎えてくれるGateboxみたいなやつですかね。GAFAMが絶対にやらないという意味では差別化できています。それでも家庭用は凄いニッチだけど。そして「ニッチでも良い」と考えるVC的な投資家は普通いないので、資金は他のソースを考えないといけない。(しかしニッチと言ってもちゃんとある規模ではビジネスとして成り立ち持続可能な世界があるので必ずしも悪い意味ではない)

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要はこの領域は新参者にはハードル高いというのは一般論では正しい。スタートアップに限らず、大手の電機メーカーでもことごとくみんな失敗していますね、そういえば。そして「機能」は思いついても「製品」になるかはまた別の問題だったりするので、なかなか悩ましいです。ただ、何回も書いているように「深いニッチ」はありえるので、5000〜10,000台くらいのターゲットで頑張れば色々と隙間はあるのかなとは思います。

追記:なんて書いていたら家庭用天井設置型プロジェクターのPopIn Aladdinのこのプレスリリースみてびっくりです。累計10万台って凄い!1万台でもほほーって感じなのに。脱帽です。7万5千円くらいと決して安いわけじゃないし、2018年に発表された時、「まぁありそうな発想だよね」とか上から目線だった自分が恥ずかしい。単にストリーミングサービスが観られることだけに頼らず、ちゃんと子ども用のコンテンツも作り込んでいるのが結構キーですよね。素晴らしいです。これはまた別途色々と考えてみたい。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000121.000017805.html

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