人には見せない手書き日記を二年間続けた。
僕は手書きの日記書きを約二年ほど(時たま忙しさや何か乱れで欠落もあるが)細々と継続している。内容は自分の感情の揺らぎ、人に言うのが恥ずかしい目標、日々の行動それからどうにも処理できなかった愚痴などだ。
要は「現在のキャリアがこうだから、今後はこういうスキルを付けて・・・」というクソ真面目な内容から「俺は今の会社を辞めてこんくらい稼いでやるんだ」みたいな厨二病的主張、あるいは「〜さんもうその武勇伝一億千二百五十回ほど拝聴いたしました。次に言うこと代わりに話しましょうか。」みたいな毒物まで全混ぜオールインワンのマイエモーションである。
当然、誰にも見られたくないし見せる気もないのでカバー写真は思いっきり解像度を落としている。汚い字で書き殴ってる雰囲気だけ伝わってくれればそれでいい。
で、こんなことを書いている訳なので、当然僕は日記から大きな恩恵を預かってきた。なので、日記を始めた経緯と具体的に助けられたことを書いておこうと思う。
思えばそのころ、僕は前職の超日本的企業でキャリア4年目を迎え言いようのない不安を感じていた。まぁ別に誰もが感じることだと思うし、むしろ本格的に考え始めるには遅すぎたくらいだと思う。
数多のビジネス書に触れ、twitterのインフルエンサーから無限のポジショントークを受け取り、多大なる影響を受け、古い価値観に違和感をもつ典型的な意識高い系へと変貌した僕であるが、当然ながらまぁかなりイタイ人だ。まぁ今日はその話は脇に置いておかせてくださいお願いします。
ある時voicyという音声コンテンツと出会った。このアプリは本当に素晴らしいと思う。で、そこで当時トップパーソナリティだったサウザーさんという方が日記の効能について熱く語っていた。
日記を書く習慣を持つということは、暗算の人生(決意をすぐ忘れる)から、筆算の人生(決意を維持する)変わることだ!
はまさに金言だと思う。そうして僕は日記を始めた。
書いてみるとわかるが始めはあまり多くを書けなかった。ここで気づく。ネット上の膨大な情報、数多くのセミナーによるアドバイス。僕たちは外に答えを求め過ぎていたのだと。外に答えを求め過ぎていたために自分からの回答をなかなか出せるようにならないのだ。本当の回答をもっているのは常に自分自身なのに。
だから書いた。とりあえず脈絡がなくても書くようにした。次第に自分の気持ちに向き合うことが習慣化されてきて、別に日記を書くことは苦にならなくなった。というかむしろ頭の中のモヤモヤした「悩み」が解決すべき「課題」と「選択肢」に変換され、考えるべきことが日々前進するようになってきた。
今までどれだけ無駄な「悩む」ことに自分が労力を使ってきたのかを自覚した。(僕は16personalitiesでINFP型、ストレングスファインダーで「内省」が最上位資質なのでとにかく一日中考えごとばっかりの人間だったりするので、より効果が大きい気がする)
考えを文字に起こして筆算の人生を送るようになると、「なんとなくこんな感じにならないかな〜」を「今日はこれをやる」と意志を継続しづらい場面で力が発揮されるようになってきた。
最も効果を発揮したのが前職を退職する際の上司への意思表示だった。前職は超日本的白企業であり、定年まで勤務する人が非常に多い職場だった。会社の価値観はいわゆる「結婚」、「車」、「マイホーム」である。で、僕はそこから地域おこし協力隊という「安定」、「給与」とは真逆で上記の価値観に思いっきり意を唱える職場への転職を決定したのだ(結局、結婚はできたが)。これは結論だった。どんなに引き止められようと変える気はなかった。
それでも、だ。お世話になった職場のみなさん、特に多大なるお世話になった上司へ退職の意志を、しかも会社の価値観とは真逆の転職の意志を伝えるには相当強い意志が必要だ。転職慣れしている人にとってはなんともないかもしれない。しかし、初の転職でこの社風だ。社会人として右も左もわからないヒヨッコだった僕をここまで育ててくれた。みなさんには大きな恩義がある。
だから日記に頼った。頭の中でぼんやりと「この日くらいに退職の連絡をして〜」では日々が過ぎ去ってしまうことも、日記帳に「○日に上司へ退職の意思表示をする。直前にテンパらないように、文言は〇〇とする」まで具体的に記入し、それを当日目に焼き付けて実行した。そうして実行した線引いた。
途中で色々と連れ回され、散々引き止めもされたが、僕の答えは常に一貫していた。それから自信の無い自分を後押しするために、「退職は当然の権利で自分は正式な手順をいかにしっかり踏んでいるか」という趣旨のことも書いた。クソ真面目であった。
というのが僕と日記の付き合いの一例である。まぁ偉そうに書いているが、別に常に厳しい目標を書いてそれに向かい続けられてる訳では無いです。そういう人は本当にすげぇなって思います。
noteの投稿についても同様で、こうして普段日記を書いて人に見せられない部分を書きまくっている中から、まぁ見せられる部分をハッシュ化するような感じで書いていきたいと思ってたりする。
今後も我が人生のお供よ、どうぞよろしく。
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