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25.南インドの旅:アラビア海沿いの町カンヌールで神技の舞踏に溺れる

 マイソールから西に180キロ、4時間半で、アラビア海沿いのこじんまりとした田舎町、カンヌールに着く。コーチンで観たカタカリダンスは本来は寺院で行われる神技の舞踏だったという。地方の町カヌールでは、その起源のひとつ、テイヤムダンスを体験できるということで、行ってみた。朝、まだ明けやらぬ4時、ホテルを出発する。真っ暗な寺院、Parassinikadavu Sree Muthappan Madapura に到着する。

 程なく儀式が始まる。神官が座り、化粧をし、
装備をつける。表紙の写真は、装備を装着しているところだ。

化粧が完了すると、舞踏が始まる。しびれるような喧騒の中、心のままに神技の舞踏に溺れていこう。


  Parassinkadavu橋から見た寺院だ。インドでは、川は神聖な存在で、寺院は川と森に抱かれている。川中をハウスボートも行き来する。

 また、カンヌールには、ケララ最大、インドでも最大級の階段井戸がある。階段井戸のあるPeralassery Subrama templeも、日本の神社のような落ち着いた佇まいの素晴らしい寺院だ。

 これはカンヌールの岬にある、1500年頃、ポルトガルによって作られたサンタンジェロ砦からの風景だ。アラビア海からの潮風に吹かれながら、いにしえの砦の戦いに想いを馳せよう。

 カンヌールはコーチンのように都会ではないので、海辺の普通の町の散策も楽しい。ケララらしい風景、家々、人々に出会うことができる。

 また、砦から見える漁港を散策するのも楽しい。

 アラビア海に沈む夕日をビーチで眺めながら、海の幸をつまみにインドワイン、インドビールを傾けるひと時は格別だ。アラビア海沿いの小さな町、カンヌールでの休日は、最高の一日となると思う。

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