見出し画像

ビジョンにこめた想い

「会社のビジョン・バリューをつくろう」
そう決めたのは2023年の年明けだった。

ビジョン・バリューを作ると決めた理由

私は「ここで働く理由」みたいなものがないと、がんばる力が湧いてこない人間だ。世の中そういう人は多いと思うし、これがあった方が精神的に健康な状態で働けるのが一般論であると思う。

このような考えのもとで、2022年、社員のみんなに「この会社で働く意味」を少しでもクリアにしてもらいたいと思い、1年間かけて「やりがい勉強会」というタイトルで、自分のやりたいことの言語化を進めてもらった。
その集大成として2022年2月に、社員全員に「私のミッションステートメント」を作ってもらったのだった。

このような活動を続けてきて、ふと、社員のみんなから「ユアサは何をしたい会社なんだ」と思われそう、という考えが頭に浮かんだ。私自身、この問いにクリアにこたえる準備もできていなかった。そもそも私の考えではなくて会社の考えなので、私の想いだけで決めるのも違うように思えた。

また、これから社員が同じ方向を向いて一致団結してくために、会社のどこに向かって進んでいくのかを言語化してみんなで共有することで、自分たちがやるべきことが明確になるとも思った。

会社のビジョン・バリューの作り方

このような経緯から、2023年3月に「会社のビジョン・バリュー」を定めることを全社に発表。策定にあたっては社員の中から自分の意見を発信できるメンバー3名を選抜し、私も含めた4名で作ることにした。

初回のミーティングで、「ビジョン・バリューとは」を私から説明した。事前にビジョン・バリューについて書籍やネットで調べまくって何とか言語化したが、なんせ私だって作ったことがないので、どこまでみんなが腹落ちする説明ができたか、正直自信がなかった。

画像
ビジョン・バリュー作成メンバーに必死で伝える


ビジョン・バリューづくりにあたっては

①全社員から「どういう会社でありたいか」をアンケート募集
②アンケート結果を踏まえて、選抜メンバー全員が自分なりに大事だと思うことを言語化し、ビジョン・バリュー案を作成
③選抜メンバー全員の案を集めて議論しブラッシュアップ

という進め方とし、約半年をかけて策定した。

画像
ビジョン・バリューについて手探りで意見を出し合った


ビジョンの決定

そうして決まったビジョンは

画像

「なめらかさと楽しさで 地域・社会に笑顔を」

「なめらかさ」は商品をよりスムーズにユーザーに届けること
私たちが販売する商品は、生活必需品。
水なら蛇口をひねれば出てくるけど、私たちの商品は重たいものをわざわざ買いにいくという「手間」がかかり、これがユーザーの「ストレス」になっている。
このストレスを少しでも減らし、リーズナブルに安定的にユーザーに届けることを「なめらかさ」という言葉で表現した。

「楽しさ」はものやサービスを組み合わせてユーザーに楽しさを届けること
私たちが販売する商品は「あって当たり前のもので変化が少ない」と思われがちだ。
でも、
ITや物流を駆使して今までにない商品の届け方をつくったり、
商品を加工して新しい商品を作ったり、
商品を使ったイベントをやってみたり、
いろんな価値を創造できる。
こういう価値の創造を楽しさという言葉で表現した。

地域・社会に笑顔を、というのは社員のアンケート結果によるところが大きい。
アンケートでは人を喜ばせる会社でありたいという意見が多かったが、
その表現の仕方で「笑顔にする」という言葉を使った社員が多かったのだ。
なので、この言葉が最も社員が腹落ちできるのだろうと思った。
で、最初は「社会に笑顔を」にしようとしたのだが、
アンケートでは「地域」というキーワードも多く登場したのだ。
議論の末、社会にインパクトを与えるには、まず身近な人を喜ばせることから
すべてはスタートすることを大事にしようという話となり、
「地域・社会に笑顔を」という言葉に落ち着いたのだ。

画像
何度も話し合いを重ねてビジョンを決定


ビジョンができたらどうなった?

ビジョンをつくった結果、一番感じていることは
会社がやりたいことを自分自身がスムーズに言えるようになったことだ。
自分自身がこの会社でがんばりたいと思える道筋ができたと感じれたのだ。

だからビジョンを策定していない会社があれば、
経営者が自分自身のために策定したほうがいいと思う。
これは策定してすぐ実感できるので即効性がある。

社員のみんなと共通言語ができたことも大きい。
このことのありがたみは、これからもっと感じると思う。
同じ目標に向かってみんなとがんばれることは、本当に幸せだ。


今回戸惑いながらもビジョン策定に協力してくれた社員には本当に感謝している。
これから、このビジョンを会社がいい方向に向かうようにするために最大限活用することで恩返しできればと思う。
最後に、バリューについても同じ時期に作成しましたが、これについてはまた今度。


いいなと思ったら応援しよう!